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数学の世界史(加藤文元)読みました。

こんにちはKotaです。
現在帰省中ですが、本屋に行ったら面白そうなタイトルの本があるなと思って買いました。

著者の加藤文元先生は、私の学部時代に同じ数学科の教員だった方です。専門は代数幾何学・数論幾何学とのことですが、残念ながら学生時代に先生の授業を受けたことはありませんでした。

本書は、数学の歴史を単に年代順に並べるのではなく、世界史の中で数学がどのように発展してきたのかを論じている点が非常に興味深かったです。

数学の芽生えは割り算から始まり、アジア・中東・ヨーロッパそれぞれの地域で独自の数学が発展していきます。本書ではそれぞれの地域の特徴や時代背景を丁寧に解説し、一見非合理的に見える計算過程も、考古学的アプローチによってその意味が明らかにしてきます。

異なる地域で発展した数学は、時代とともに取捨選択され、融合することで現代数学へと繋がっていきます。個人的には、言語も同様に各地域で独自に発展してきたものであるが、将来的には融合できるのではないかと感じました。

本書は、数学好きはもちろんのこと、文系数学レベルの知識しかなくても十分楽しめる内容となっていると思います。考古学的な要素も含んでいるため、歴史に興味のある人にもおすすめしたい一冊です。

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