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Midjourneyでピクセル&ボクセルアート風

Midjourneyに得手不得手があるなら間違いなくピクセルアートは苦手な分野です。ガタガタでボロクソな画像を平気で作ってきます。


例えばいつものキッチンでホットケーキを焼くビックフットで試してみましょう。

Bigfoot baking hot cakes in the kitchen, Pixel art, --ar 16:9 --test

ピクセルアートという指示だけでは全然ピクセルアートっぽくならないんですよね。

まずセルが揃っていないし、いろいろテキトー。

このうろ覚え感。学習が足りてないんじゃないの?ということで指示語を増やしていきましょう。

まず「2D」であるとうことと「8 bit pixel art」であるということは当たり前なので記述します。「simple」ということや「square dots」だということも。変な影が出ていたので「--no Shadow」とも入れました。1つずつ入れたり消したりしながら試してみて効果があったものだけ残します。

昔のゲームソフトなどの名前を入れたりしたのですが崩れる一方だったのでそういったワードを使うのをよしました。

AIが何をしたいのか全く分からないですよ。もはやビックフットもキッチンもパンケーキも描く気がなさそう。このAIはピクセルアートが苦手なんですね。線もガタガタ。

そして突如としてこんな絵を描いてきました。

これはピクセルアートではなくボクセルアートでは?!2Dの指示文で立体で描いてきたので、「本人が描きたがっている」と理解し、3D用に変更してみました。

なんだかマインクラフトみたいだと思って「マインクラフト風」と入れてみるとそれっぽいのを描いてきました。ただしやはり顔は崩れてしまいます。

やはり「マインクラフトよりではないボクセルアート」の路線に持っていかなければならないのだと思いました。

そして「ホットケーキを焼くビックフット」っぽくない人が喧嘩腰の画像を描いてきたり、内容が全然指示とは違っていました。--s 5000が効きすぎてしまったせいかな。

炉のような場所を大勢が眺めていたり。


どちらにしても顔は崩壊しているし、細かい部分がガタガタ。全体的に暗いです。

そこで次のような指示をだしました。

highly detailed
vivid color
thick lines
bright light
--no Shadow

これで使った技術ですね。

でも全く反映されませんでした。
「顔が崩れること」と「明るさと色の指示が通らないこと」の2つが、「このプロンプトが根本的に間違っている」という証拠です。そこで修正を入れてみました。

・セルの大きさをすべてそろえること
・1つのセルは1つの色で塗ること
・カラフルな色
・顔の表記は詳細にすること
・線は丁寧に細く
・明るい光で

それで少しだけセルの形が揃いかけてきましたがそれでもやっぱりオカシイ。だってどこにも「キッチンでホットケーキを焼くビックフット」が描かれていないんだもの。

なんだこれは
とにかく四角


ちょっとそれっぽいのを書いてきたかと思ったらこういうの。特に顔がガタガタです。

そしてそもそもセルのサイズが大きいから細かい部分が描けない。

人物がいなければそれなりなんですけどね…。

そこで顔の表記を増やしてみます。

・顔を可愛く描くこと
・顔を詳細に描くこと

それと同時に3Dの指示の出し方を変えてみました。この辺りまで私はピクセルアートの気分でいたんです。ボクセルアートにするならとことん3D化しないと。

さらにこのような指示を加えます。

・直線はまっすぐに!
・写真のようなクオリティで
・影やぼかしを使わないように

すると多少改善しました。

次はセルのサイズ自体を小さくする指示を出してみます。


左の物体が意味不明
とにかく四角

段々変わってきました。

そこでセルのサイズをもっと微細にできないかと試してみたところ反映せず単純に崩れました。目を丸くしてという指示を出したところただ単に丸い何かが浮遊してきました。

こういうのでドッと疲れるんですよね。もう本当におちょくらないでと、嫌になる。

ちょっとこのへんで気分転換に普通の「キッチンでホットケーキを焼くビックフット」を描いてみましょう。

ホットケーキの形のギターを持つビックフット
とりあえず火をつける
軽く火事
数作りすぎ
やっぱりボヤ

するとこういうのもなんとなく理解できます。このAIは「ビックフットといえば山火事」みたいな印象があるのかも。どこでも燃やしてしまうみたい。

なんか燃えてる
4面にそれぞれ顔があるのか
光るものが…

セルの表面はつるつるにしてねと指示を出したはずなのに反映していません。目もなぜかガタガタ。色も暗いし。

よくわからないものも描いてくるし。

左の人だけ薄っぺらい


そして突如としてこんな画像が現れました。何かバグったんだろけども。全然ビックフットに関係ないものがてんこもり。特に左下なんてただの雲画像ですよ。

そしてプロンプトを見ると全く普通でした。同じプロンプトでそれ以前は普通に描けていました。このAIは「頼んでもないもの」を描いてくることがよくあります。以前にも、有名なAI絵師さんそっくりの画像が紛れ込んできたりしました。ほかの人に描くべきものがこっちにきちゃったんですかね???

そしてなんやかんやしていると徐々に雰囲気が変わってきました。色味も明るくなってきたかも。

これに関しては、光の指示を変えてみました。色は変えていませんが光の当て方を変えることでこのような色になりました。

ただ、室内の設定だとどうしても暗くなりがちです。明るくなったり暗くなったりを繰り返していて100%ではないです。

常に火事

この火が照明を混乱させている原因ではなかろうか。


ちょっと違うものでも描いてみましょう。

とりあえず羊。同じプロンプトで3つ生成してみました。セルの大きさが全然違いますね。それでも画面が暗くなることは比較的少なくなりました。0ではないけれど。

ちょっとそれを調整しようとセルの大きさをいろんな方法で指定してみたのですが全部失敗しました。

失敗するとこのように顔がない物体が生成されます。

背景指示が飛ぶこともよくあります。


そんなこんなを繰り返すうちに、少しずつ安定してきました。

モチーフをさらに変えてみます。

いつものヘラジカちゃんです。


この緑オレンジ黄色の組み合わせで出てきたという時点で私の負けだという気がします。嫌なデフォルト色。


1つ1つのセルを正しく正立方体にできるようになったことできれいにみえるようになりました。

微細なセルと大き目のセルをそれぞれ描き分けられるようになったので表現の幅が広がりました。

厳密に言うとこの画像はボクセルアート風であってボクセルアートではないのでしょうが、このAIは案外こういう絵柄が嫌いではないのかそれっぽく仕上げてきます。もしかしたらもっとAIが発達すると動画を文章で作れるようになるようにボクセルアートも作れるようになるかもしれません。

最初のうちは失敗だらけでしたが最終的には勝率の良いプロンプトができました。写真撮影に使うようなキーフレーズをたくさん入れたことで効果がありました。プロンプトを作るコツは「これが3Dなのだ」ということを意識してそういった言葉をてんこ盛りにしてやることです。今回ばかりは単語数が膨大になりました。

このジャンルは案外すぐに飽きるかと思ったのですが、難解さにかけては他のジャンルの比ではありませんでした。作っている最中に何度も3Dやカメラの照明についのサイトを見ては勉強しました。そういった方面にもともと詳しい人であればもっと簡単にプロンプトを作れたかもしれません。

セルの数を増やしたり違う立体を利用して絵を描いてみることも可能だと思うので時間のある時に試してみたいと思います。


誰これ?


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