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レクチンが多い食べ物の特徴

レクチンが多い食べ物は見た目で判断することが可能です。

レクチンは植物性の毒です。植物は動物に種を食べられてしまうと絶滅してしまうので種は絶対に食べられては困る部分です。だから多くの植物は種の周辺に毒を持っています。でもそれは食べてすぐその場でバタンと倒れて死んでしまうような即効性のある毒ではありません。じわじわと徐々に動物の体調を悪くさせていくような毒です。牧草地に毒草がたくさん生えているとそこの草を食べて育った家畜は下痢をし、妊娠しづらくなり、出産してもオスが多く生まれて、母親は産後の肥立ちが悪くて子育てができず繁殖できなくなります。虚弱、不妊、不育といった流れは動物の繁栄を阻害します。レクチンとはそのような毒です。

見分け方その①

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レクチンは生物のあらゆる場所に存在しますが特に多い場所は決まっています。それは主に種です。種だけではなく、案外種に近い「芽」「つぼみ」「花」の部分も食べられない食材が多かったのです。ブロッコリーはつぼみだし、アスパラガスは芽です。となると種を食べることになる果菜類と果物、ナッツは食べることができないということになります。穀物やスプラウトも食べられません。もちろんそれらを加工した食品も食べられなくなります。



見分け方その②

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穀物などは種そのものを食べる食材なのでわかりやすいのですが、言われないとわかりにくいものもあります。トマトやキュウリ、ピーマン、羅漢果、ゴマ、唐辛子、キウイ、バナナなどがそうです。輪切りにしたときに中央部分に種が集まっているものにもレクチンは多いです。

科目でいうとウリ科、セリ科、キク科の植物は種を食べることが多く、レクチンも多いのです。これらはいわゆる「双子葉合弁花類」です。双葉で芽が出て花びらの根元がラッパのようにくっついている形をしている植物です。花びらがたくさんくっついている菊のようなものでも1つ取ればほかのものも一緒にバラバラと崩れてしまうような花の形をしています。

合弁花の反対は離弁花と言いますが、これはサクラの花びらのように花び一枚ずつ千切りとっても花がばらけない仕組みのものです。バラ科の植物などがそうです。ここで私は気づきました。

× 双子葉合弁花はほぼ食べることができない
〇 双子葉離弁花の一部は食べることができる

ということに。

実際にリンゴ、プラム、ナツメなどは食べれていたんです。

このほかにも「アブラナ科の植物」は食べることができました。アブラナ科の植物は基本的にレクチンが少なく、大根やキャベツは茹でてもアクはほとんど出ません。ただしカイワレ大根は食べることができませんでした。やっぱり芽の部分は食べられないようです。ブロッコリーやカリフラワーもアブラナ科ですが蕾の部分です。私の子供はやはり下痢をしました。このことから「科目よりも種に近い部分のほうが危険度が高い」ということがわかりました。

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見分け方その③

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もう一つレクチンを含む植物の特徴があります。それは「毛」です。トマトやキュウリの葉っぱや茎にはトゲトゲした毛が生えていることが多いですよね。離弁花のはずの桃も表面には毛が生えています。山芋にも毛が生えています。毛が生えている食べ物は食べられないものが多かったので、これはわかりやすい特徴だと言えます。


見分け方その④

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洗ったときに泡が出るならレクチンが多いと思って間違いはないと思います。例えばお米。洗ったら白濁して泡立ちますよね。雑穀類はお米よりも盛大に泡が出ます。1晩水に浸けてアクを取らなければならないような食品も泡が立ちやすいはずです。きびやさといも、さつまいも、ゴボウとか、泡が立つものはたくさんありますよね。慈姑や鮭の白子を洗ったことがある人はわかるはずです。いっぱい泡が出ますよね。


見分け方その⑤

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レクチンはそもそもアクなので「アク抜き」をしなければならないような食べ物はレクチンが多いと言えます。アクは苦みや渋み、えぐみなどの味があるのでおいしく調理をしようと思えば必要な手順です。ポリフェノールが失われるから取りすぎてはいけないなどと言う人がいますがポリフェノールを異物として認識してしまう体で生まれてきた人は除去する以外の選択肢がないです。

水または酢水にさらすようなゴボウ、なす、じゃがいも、さつまいも、れんこん、茹でて水にさらすようなホウレンソウや春菊、米のとぎ汁や灰、重曹を利用して長時間煮たりしないといけないタケノコやぜんまいなどたくさんありますよね。ジャムを作るときにイチゴやイチジク、パイナップルを煮ると恐ろしいほどのアクが出ます。

豚肉のしゃぶしゃぶをすると鍋があっという間に泡だらけになるでしょう。動物の内臓も茹でるとたくさんあくが出ます。調理の際にできるだけアクを取るようにすると違いを感じられるようになります。


レクチン以外の毒

そしてレクチン以外にもじゃがいものソラニンやアボカドのペルシンなどのほかの毒も食べられない食品に含まれます。次第に「レクチン不耐症」と一言では片づけられない問題だとわかりました。レクチンの多い双子葉合弁花類以外の単子葉植物や菌類でも同じような症状が出ていたからです。

それで私の子供は「生体異物の不耐症である」と、考えるようになりました。それは恐ろしいことでした。食べられるものの数がどんどん減るからです。一体何を食べて生きていけばよいのか不安になりました。だって、植物はほとんど食べられないということになってしまうのだから。


肉や魚介に含まれるレクチン

そこで私は肉と魚介類に目を向けました。お肉や魚は食べられますが内臓などは良くなかったです。特に脂っこい部分やコラーゲンが多い部分はダメでした。

細かく分けていくと、

心臓、肝臓、肺、胃腸、舌、横隔膜、血、乳、精子、卵子、皮、脂肪、コラーゲン、卵

などがレクチンが多く含まれるので食べられませんでした。

いわゆる「内臓」「モツ」「ホルモン」などと呼ばれる部分です。つまり肉はロース肉しかダメという結論に。私が好きなおいしい部分が食べられない!ホルモン!もつ鍋さようなら!レバー大好物なのに!おまけに乳製品はすべてダメです!牛乳、チーズ、ヨーグルト、生クリームがダメだということは洋風なスイーツはみんなダメ。

魚の場合は、エビ・カニはOKでもイカ・タコはNG。ホヤ、ウナギ、ウニ、アワビのようなヌルヌルとした食べ物はレクチンが多いので食べられません。鮭、カツオ、マグロなどの切り身の部分は食べられます。皮や内臓は肉と同じ理由で食べられません。

野菜にしても肉魚にしても「お湯でゆでてアクがたくさん出る食品」は食べられないのです。だってレクチンとはゆでたときに出るアクのことだから。アクが出なくなるまで茹でれば食べられるのかというと決してそうではないのですが、アクが多く出る豚肉などはやはり難しいです。カモ肉や鹿肉、イノシシ肉などもアクが多く出ます。私の子供はこれらは食べることができません。

ちなみに鶏肉に関して言うと、「せせり」と「もも肉」以外の部分はすべてレクチンが多いので食べられません。むね肉やささみなどの一見ヘルシーに見える肉は危険です。


調理方法とレクチン

ジャガイモの場合はフライドポテトにしてあると食べられることもありますが具合が悪くなることもありました。このことから「そもそも食べられない食品がある」ということに加えて、「調理方法によっては食べられることもあるが完ぺきに仕上げることはとても難しい」ということがわかります。

・高温
・高圧
・長時間調理
・発酵
・冷凍
・フリーズドライ
・ph(アルカリ、もしくは酸)
・砂糖で調理する

これらの調理方法でレクチンの表面は壊れるので食べることができる可能性は高まります。ただし高含有の食品はどうやっても食べることができません。低含有の食品を安全に食べるようにするための工夫として考えるべきです。

たとえば、

・大豆はレクチンが多いので食べられないが、味噌醤油納豆のように発酵させてあれば食べられる。豆腐や湯葉や豆乳、煮豆などは食べられない。ただし納豆に関しては賞味期限をわざと切ってから食べるくらい過発酵気味でないと無理。

・パンはグルテンが入っているので食べれないけれどクロワッサンはバターを大量に使っているので高温になってレクチンが壊れているので食べられる

・麺類にはグルテンが入っているので食べられないけれどラーメンにはカンスイが入っているのでグルテンの細胞膜を壊すことができるから食べられる。ただしカンスイの量が少ない麺は不可。

・アイスクリームはチョコレートなどが入っていない普通のミルクアイスなら冷凍する際にレクチンが壊れている場合は食べることができる(ただし余計な添加物が入っていたらこの限りではない)

・トウモロコシは食べられないがフリーズドライのコーンスープは体調が良ければ少しだけ食べることができる

・蒸しパンにはベーキングパウダーが入っているので食べることができる

また食品の組み合わせ次第では食べられないはずのものが食べられることもあります。わかりやすいのがレーズンパンです。パンもブドウもダメなはずなのに、この2つが組み合わさるとなぜか下痢をせず食べれるのです。別々に食べたら間違いなくおなかが痛くなるのに。

そして実は餡子も食べられます。小豆は豆なので種です。種は食べられないはずなのに砂糖で味をつけると食べられるようになるんです。ただし純粋な砂糖で調理してあるときに限られます。スクラロースなどの人工甘味料が使われているときは食べることができません。皮の部分にレクチンが多いので粒あんよりはこしあんのほうがいいはずです。

いちばん不思議なのは西洋菓子です。カステラは不思議と食べられます。ラングドシャも下痢をしたことはありません。

・砂糖
・卵
・小麦粉
・バター

この4つの組み合わせのお菓子は食べれるものがあります。ただし比率が悪ければ食べられません。バターが少なく、小麦粉が多いようなものは下痢をしました。

興味深いですね。


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