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脳性麻痺児の鼻くそ鼻づまり問題

脳性麻痺の子供の鼻はやたらとつまります。しかも硬い鼻くそががっつり鼻の穴を覆い、息ができません。うちの子供はたんがからむわけでもなかったので専用の吸引機を購入するほどでもありませんでした。

そこで一般的な子供の鼻吸い機を使っていました。それがこちら。

風邪をひいたときの水鼻を吸うときはそれでも良いのですが、問題は硬くなった時。どうやっても取れず、ひどくなってから耳鼻科に行くことになるのですが、耳鼻科では案外スポっと取れてしまうので「たったこれだけで病院に来たの?」という顔をされます。綿棒などを使うと奥に入ってとれないし、子供も大暴れするので鼻くそが取れない問題は難易度の高い問題でした。

そこで一番役に立ったのがこちらです。

鼻鏡。耳鼻科で使っている定番の器具です。アマゾンで手ごろな値段で売っています。これは奥に入りすぎないので綿棒よりも見た目にも怖くないらしく子供が嫌がりません。

これを使うと硬い鼻くそも奥のほうのドロドロとした部分まで一気にズルリと取れます。短時間ですっきりときれいになるので何度か繰り返すと子供も理解して鼻くそを取ることを嫌がらなくなりました。


私が最も気にかかるのは「アンドロゲン補充療法の投薬期間中は鼻くそが全くたまらない」ということです。そして休薬機に入るとドバドバたまります。アンドロゲン補充を始める前は生まれてからずっと硬い鼻くそがたまっていました。たまっていないのは風邪をひいているときくらいです。ずっと「この硬い鼻くその存在はいったいなんなんだろうか?」と不思議に思っていたのですが、アロマターゼを阻害する薬を飲んだ時は必ずピタリと止まるのです。そして鼻くそがたまっているときはとてつもなくくさいにおいがしますし、よだれもたくさん出て低緊張が強く出ています。「具合が悪くなると必ず鼻くそがたまっているし、鼻くそがたまったときは具合が悪くなる」という感じ。へたをすると小さめのUSBメディアやソラマメくらいのサイズはズルリと出てきます。

だから私は鼻くそはただの鼻くそではないと考えていたのですが小児科でも耳鼻科でも「鼻くそでしょ、取れば?」という感じであまり真剣に考えてはもらえませんでした。まあ、家でずっと見ているわけでもないお医者さんはあまり興味を持ってもらえるようなことではないですよね。アレルギーは一切ないですし風邪をひいているわけでもなければ当然かもしれません。

脳性麻痺児の鼻くその対処方法としては、「たまったら器具で取り出す」というのは当たり前なのですが、もう一つは「アロマターゼが増えすぎないようにする」ということも大事だと思います。アロマターゼが増えていないときはこの特殊な鼻くそは出てこないんです。風邪をひいたときに出てくる鼻くそとは明らかに見た目もにおいも違うんです。どう見ても特殊なんです。

そもそもアロマターゼがたまるときというのは植物性エストロゲンを含むような食品を摂取したときや、何らかの炎症が起きているときなどです。特に脳のダメージの部分にアロマターゼがたまってしまうとシナプスの伸長が阻害されて発達しません。

脳にダメージができたときはそこに神経保護作用としてアロマターゼがたまっているはずです。詳しくはこちら↓


ただ夜間の糖質補給がうまくいかなかったときに舌に穴が開くのと同じように鼻くそが出るので、「アロマターゼが増えすぎたから」というよりは「夜間低血糖」が最大の原因のような気がします。

・夜間低血糖を起こした
 ↓
・N-アセチルノイラミン酸を溶かして糖を生産した
 ↓
・シアル酸が溶けて脱髄を起こした、けいれん発作が起きる程度ではないが脳にダメージができた
 ↓
・アロマターゼやエストラジオールが集まってきた
 ↓
・シアリダーゼが分泌されたので脱髄が起きたりけいれんや低緊張、発達遅滞などの症状が出た
 ↓
・脳にダメージができたので糖を余計に必要としていて常に糖が足りていない状態、寝ると夜間低血糖を起こす

という悪循環の中では

・糖を補給する
・アロマターゼを阻害してシアリダーゼが作られないようにする

という2つの方法でしか脳を守れません。それは生体異物除去食を徹底したり、薬を使っていくしかないのでいつもやっていることをどこまで徹底できるかということに尽きます。

でも寝ているときに息がしずらかったらよく寝れないので物理的に鼻くそを取ってやることはとても大事です。

糖鎖が溶けるとねばつくので口の中は泡立ちます。胃腸の粘膜の糖鎖が溶けた場合はうんこがねばつきます。漢方の考え方ではこれらがねばつくときは脳の中もねばついていると考えるそうです。鼻くそがたくさんたまるということは脳の中の糖鎖も溶けている証拠なのでうまく対処する必要があります。

菌が繁殖して炎症を起こしたらもっとよくないですもんね。

鼻くそがたまっていないときはモノを教えるとなんでもすぐに覚えてできるようになりますし、体の大きさも順調に大きくなります。鼻鏡を使うようになってからは太ももの筋肉も締まってきて低緊張にありがちな特殊なふわふわとした柔らかさはなくなってきました。これはとても大事なことだと思います。

鼻鏡をしっかり使ってきれいにしてあげましょう。


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