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リジン尿性たんぱく不耐症の反対側

私の友人のお孫さんは生まれてから4年間病院から一度も退院したことがなく、全身が真っ赤に腫れて何を食べさせても苦しみ、小さいままちっとも成長していませんでした。

私はそれを聞いて「私が入院していた病院では未熟児の子供に中鎖脂肪酸オイルを与えていたよ。うちの子供も飲んだしそれを飲むと本当にびっくりするくらい体が大きくなったのよ。病院の先生に与えていいかどうか聞いてみたら?」と言いました。

次に会ったときには「この間言われたとおりにしたら子供が良くなって退院できた。今は保育園に行っているし、中鎖脂肪酸のおかげで病名がわかったんだよ。日本には数十人しかいない珍しい病気だった。でも病名がわかっただけでもよかった。こんなにうれしいことはない。ありがとう!これからあなたはうちではずっとタダよ!料金もう取らないよ!」とご機嫌でした。

その子供が大きくなるにつれて私と友人は共通の認識を持つようになりました。

友人のお孫さんは「野菜と果物は食べれるけれど肉と魚が食べられない」のです。そして私の子供は「肉と魚はたべられるけど野菜と果物は食べられない」のです。

友人は腐っても医療関係者です。

「僕の経験上、正反対のものは大体同じなんだよ。僕の孫とあなたの子供は大きな枠組みでは1つの病気かもしれない。細かい部分では相反しているけれど。これはとても難しいことかもしれないけどね。だってほとんど患者がいないんだから」

彼のお孫さんの病名は「リジン尿性たんぱく不耐症」でした。


低緊張型脳性麻痺の状態がそうなのか、もともとの原疾患がそうなのかはわかりませんが。

私の子供は特殊な食癖に関しては、リジン尿性たんぱく不耐症の正反対の病気のようでしたが一緒に遊んでいる姿を見るととても似ていました。体の感じは近いものがあったのです。

その後「抗がん剤の治療を始めたら間質性肺炎になって苦しんでいる。あれは先生が勝負をかけたんだろうけど良くなかった」と言っていました。友人はとても落ち込んでいて、抗がん剤が具体的にどんなお薬なのかを聞くことができなかったのですが、それから何年も経ってから私は自分と自分の子供にアロマターゼ阻害薬を使っています。これは乳がんの抗がん剤です。重篤な副作用もなく順調に使えています。

ですから私に効果のあったものがあちらには効果がなく、あちらに効果があったものはこちらには危険なものかもしれない、なんて妄想したりしています。


尿素回路

リジン尿性たんぱく不耐症について知った時、尿素回路にとても興味がありました。筋肉をつけることに関わる代謝のサイクルだからです。それまでは低緊張型脳性麻痺なので「麻痺を取る」というようなことにばかり気を配っていたのですが、この日から私は「筋肉をつける」ことを真剣に考え始めました。

オルニチン➡シトルリン➡アルギニノコハク酸➡アルギニン➡オルニチン

リジン尿性たんぱく不耐症はこの経路で代謝される途中でリジンとアルギニンとオルニチンの代謝がうまくいかなくなるのです。

そして私は以前子供の兄と会話しているときに「俺は子供の頃は虚弱体質だった。だけど16歳の時に不登校で引きこもっていたらTVで筋トレをやっていて真似してやってるうちに元気になった。あの頃はいろんなアミノ酸を試していた。BCAAが効いた。プロテインはいいやつを飲んだ方がいい。安物は苦しむ。多少高価でも安物を飲んで具合が悪くなるよりずっといい。アルギニンは飲むな、下痢をする。シトルリンを単体で取ってはならない。なぜなら1週間寝込んだ」と言っていました。

私は試しにアルギニンのサプリメントを飲みました。何も感じませんでしたがシトルリンのサプリメントを飲んだ時は1週間耳が聞こえませんでした。耳が全く聞こえないなんて驚きました。寝込むよりはマシかもしれないけれど、聞こえるようになるまでは不安でいっぱい。病院にいっても原因はわからず、どちらにしてもオルニチン回路がキーになるということだけがわかりました。









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