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大学における効果的なバイスタンダー介入研修の文献検討

私たちの周りで暴力やハラスメントが起きたとき、どう行動するべきか迷ったことはありませんか?バイスタンダー介入研修は、その場にいる人が適切に介入し、被害を防ぐためのスキルを学べるプログラムです。

海外ではアメリカやカナダを中心に多くのバイスタンダー介入研修がプログラムがあります。また、ベトナムや中国などアジアでも実施されています。今回の文献検討では、18件の研修を分析し、その効果がどのように確認されているかをまとめました。


その結果、研修の半数以上(55.6%)が、信頼性の高い**ランダム化比較試験(RCT)**で効果を検証しており、さらに22.2%が準実験的デザインを採用していました。
また、驚いたことに対象の学生を限定したバイスタンダー介入研修プログラム(男性やアスリート、大量飲酒学生など)が効果を上げていることがわかりました。

対面研修の一例として、IPV(親密なパートナー間の暴力)への介入を目的としたDating CAFE Ambassador Programmeや、アスリート学生を対象にしたPRSM、男子学生向けのThe Men’s Programなどが、バイスタンダー効果を高めることが確認されています。

また、オンライン研修でも、Real Consent(男性版・女性版)や、ベトナム人男子学生向けに開発されたGlobalConsentが効果的であることが示されました。さらには、ビデオゲーム形式の研修やSTOP Dating Violenceといったプログラムも有効であることが分かっています。

今後の課題は日本向けの研修の開発です。 海外の成功事例を参考にしつつ、日本特有の問題に対応した研修プログラムを作り、その効果を信頼性のある方法で評価する必要があります。また、幅広い学生が参加できるオンライン研修と、特定のグループを対象とした対面研修の両方を提供していくことが重要です。

文献検討論文については、下記をご覧ください(表は最後に掲載しています)。この論文は日本フォレンジック看護学会誌2024年に掲載されています。

バイスタンダー(第三者)介入研修を広めるために2024年11月10日に日本で初めてのバイスタンダー介入研修シンポジウムを開催します。

 11/10(日)STOP性暴力!バイスタンダー介入でキャンパスをもっと安全に

 ↓(下記記事よりお申し込みください)

 https://note.com/leal_newt237/n/n982cd2f18e4c
あなたもこのシンポジウムにぜひご参加ください。私たち一人ひとりが行動することで、より安全で包摂的な社会を築く力になれるはずです。皆さまのご参加を心よりお待ちしています。


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