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5月20日の日記(ストリップのレポート)

うーん、いやあ、すごい日だった。最近すごい日おおいけどね。嬉しいハプニングが増える人生だね。
なんかこんな、魂が喜びの方にずっと導かれている感覚は10年ぶり以上にやっと味わってるかもしれない。
5中東寺の感想書きたいのも山々なんやけど、たくさん素晴らしい世界を観て脳がパンクしそうですよ。
人生ってこんな、あれ、なんかぜんぜん悪くないっていうか、人生ってこんな光に照らされていたっけか。

8時半に起床、横浜のドヤ街にある3畳ちょっとの部屋は案外寝やすかった。人の暮らす音。畳臭いのはすぐ慣れた、くしゃみ十発ぐらいしたけど、眠れた。ドライヤーの風圧はどうしようもなかったけど。

10時前には横浜を出て、大和ミュージックへ。奇綺怪快(奇綺SM)、余裕で立ち見でした。起床の時点で我々は負けていた。近くにいた紳士情報によると、かなり早い朝の時点で20人ほどは並んでいたらしい。無理だそれは。

いやー観てよかったのよ………。三月涼々様…。結奈美子様…。
三月さんの「パレード」「無垢」鑑賞。信念があって強かで、かつ繊細で、いやあ、生命力ってエロいな…
SMショーは行ったことがないのでどんな出し物があるのか想像つかなかったけど、たくさんぞくぞくしたなあ。
上条早樹さん&えだまめさんのショーも良かったなあ…ピンクの縄、赤いブランコ、薔薇、漆黒のロリータ、縄の間で十時に交差する蝋燭
蝋燭を垂らされるの、受けてみたくなったなあ。
この2人のポラタイムで、僕と友人はなぜか薔薇と霞草(生花)を頂けた。うれしい。
幸い車で来てるので持って帰れるし、とりあえずいろはす買って生けた。

17時頃?喫茶フロリダ。

えびピラフおいしかったー。よい店内。よい店員さん。ヤニくさい。

久々に会った同胞から悪魔の囁きを受けて、おおよそ1時間後には渋谷道頓堀劇場にいた。まさかね。あれ夢だったのかな。いやあ、現実だなあ。

最初はわたしハシゴするかも〜と聞いており、そん時は蚊帳の外から応援してたんだけどな…おかしいなあ…。
るあんさん、箱館エリィさんは実際かなり観たかったので、友達も引き込むしかもはや選択肢がなかった。渋谷が思ったより近いのよ。
いやこちとら和歌山県から車運転して来てるからねえ、1時間とかすぐなのよね。
(僕が今日大和行きたかったから友だちに大学休ませてるし、あしたも大学あんのにねえ)
同じ時間と空間を、好きな人間たちと一緒に観測できるのはとても幸せなことだね…

電車に揺られながら根本敬の本を読む。連れの友だちから借りた、因果鉄道の旅。別の友だちには悪趣味だな〜と言われたけど開幕20ページぐらいでもうよい内容であった。近々読破するぞ。

大和から渋谷まで550円ぐらいで行けるってんだから行っちゃったよね。
車置いたままで。

トリをつとめる踊り子さんがちょうど思っている最中で、うちらがやっと席にありつけた!と思うやいなや、
急にステージがばちばち真っ暗くなって、何事かと思っていたら 次の瞬間には完全に暗転した。何も見えない状態で、踊り子さんが わたし踊ってる!踊ってるよー!と咄嗟に声を上げる。

どうやら照明トラブルらしかった。

先日東寺で推しちゃんに、しぶやは照明がばちばちな感じで好きだと思うから見てみてほしい!と紹介を受けてたのだけど、残念なことにブレーカーか何かの問題で照明の一部がつかなくなってしまったみたい。

んで、おそらく、ステージが再開するまで そのあと30分強は待ったのかな。

場内の明かりが一旦着いてざわついたけど、席を立つものはいなかった。
来たばかりなのにね、いやー心配だなあと話しつつ、そわそわしながら待った。
後ほどすぐに、僕の渋谷道頓堀劇場への初上陸は忘れられない時間になる。

ざわざわしている場内を見渡して、ふとステージに目をやると 幕の間から、先ほど一瞬だけ目に入れた踊り子さんが 顔を覗かせてきょろきょろしていた。
こんにちは、とステージの真ん中にちょこんと座る。
夕鶴さん。はじめまして。
お客さんとお話ししてもいいですか、と劇場のスタッフに聞いてから話を始める。

「ストリップは生ものですので、こういったハプニングがあっても楽しんで頂けたら」
彼女は会話を続ける、僕らは先ほどまで大和ミュージックにいたことを伝えた。
場を繋がなきゃという焦りが振る舞いから伝わってきて、心がそわそわする。
照明さんも数人掛かりで直そうと努力されていたが、なかなか厳しいようだった、急にかなり強めの光が激しく点滅したり、ちょっとポリゴンショックのような感じでかなり心配に思った。
夕鶴さんの大きな瞳は心なしか少し潤んで、声は震えているように感じた。

かなり時間がかかってしまいそうとのことで、友だちはたばこを吸いに行った。
数分ぼんやりしていると、急に同胞が悶え出したので何かと思ったら、推しの2人が同時に出て来られていた。僕もこの前はじめましてして以来かなり再会したい方だったので、動揺と興奮が抑えきれなかった。
ちょうど先ほど、この時間に推しが出てきたらやばいなあと妄想していたのがすぐ現実化しましたね。

あー、うー、書きたいが眠くなってきた、いまもう4時半だもん

普段劇場では踊り子さんがくっちゃべる時間など基本ないので、たいへん楽しい時間であった。その時点で、あー今日特別だなーうれしいなあーと思いつつも、ステージが最後まで続けられるのかどうか不安な気持ちであった。
そんな中でも客は数人増えて、一見さんもいらっしゃって、踊り子さんが歓迎する。

僕は時間や予定に縛られた生活をしてないもんで明日のことはどーでもいいんだけど友だちも、他のお客さんも明日の生活があるわけで、みんな不安だったと思う。
だいぶ待ったぐらいで、ステージの後方に、スタッフのおじ様たちが何やら機械を持って戻ってきた。古めかしくて仰々しいぐらいの、とても重そうな無骨な機械。
ありものでなんとかやるしかないでしょ、と言って久々に照明を触るらしい劇場の方(社長と呼ばれていた)がスタンバイする。なんだかとてもかっこよかった。
照明は100年ぶりに触りますので…と自信なさげにしていたが、夕鶴さんの方は、だんだん楽しげな声色が戻ってきたように思われた。
しかしこの機械古いなあ、うまく動かない、的な言葉がぽつりぽつりと漏れる。

音楽をスタートする前に、夕鶴さんの姿が照らされる。充分過ぎるほどの明るさで、ふさふさのまつ毛やリップの艶が美しく映えた。皆さんのお顔がよく見えますと、夕鶴さんが言った。
そして仕切りの言葉を述べた後、少し張り詰めた空気を打ち破るように、観客は大きな拍手をして音楽と踊り子を迎える。

3回目公演トリ、3曲目からのやり直しであった。
さっきまで不安そうな様子で、しかし明るく可愛らしい声で、元気にお話ししてくれていた彼女が、薄暗い幕の向こうから、綺麗なパステルカラーのドレスをひるがえしながら登場して、一瞬で空間を完成させる。

歌が始まると同時に パッと照らされた照明は、明るくて、すごく綺麗な、アメジストのような色合いであった。
投光室からの、巧みに演出される重要な舞台装置とはまた違う、今夜限りの特別仕様であった。
その光は場内の後方から、客席を通って夕鶴さんを照らす。
真っ暗い空間で、夕鶴さんの身体と 客のわたしたちの背中がしーんと照らされる。
夕鶴さんがステップを踏むごとに、だんだん目がキラキラしていくように見えた。

僕はなんだか音楽が進むごとに、この広い世界の中でそれぞれまったく別の人生を歩んでいる人間たちが、同じ時空を共有して、心や感情を刹那的に交わらせることのできるその空間が、とてもとても美しいと思った。

盆がせり上がって、回転する。
夕鶴さんの表情が優しくって、僕は少し泣きそうになる。
ゆっくりと体を照らしながら回転する盆と、あたたかみのある動きの流れでポーズを決める夕鶴さん。バックからは明るく暖かい光、客席からは神秘的なパープルの灯りが合わさって、そこにあるものはなんだか綺麗な夢みたいだった。客席からの拍手は、心地よい雨音のように思えた。

夕鶴さんの目に少し浮かんだ涙を見て、僕も涙が溢れた。
世界の広さとか、今ここに自分がいることの輝きとか、新月の夜から満月の夜へ移り変わっていくことの美しさとか、なんかあの瞬間のあの場所に いろんな情緒が詰まって凝縮されていたように思えて、あの刹那は僕の中で増幅されて、わずかの間で涙が流れた。
お客は数十人もいなかったけれど、盛大な拍手に包まれて演目は終わった。

ポラタイムの時に今日来て良かったこと、美しさや優しさを感じて泣いたことを伝えた。
私と一緒に楽しい時間を過ごしてもらえて嬉しいです、と言ってもらえた。潤んだ目をしながらはつらつと対応を続ける様子が非常に愛らしく、印象的であった。

無事4回目も全員見終えて、夕鶴さんが最後までわれわれのことを見送ってくださった。デビュー週の踊り子さんもいて、不安な表情ながらも笑顔で楽しもうとしているのが伝わってきた。汗がキラキラ滲む背中が綺麗だった。

はじめましての北乃美夜さんがとても好みの表現で、Twitterを見に行ったら音楽やら映画やらの趣味が個人的に合う感じだったので納得した。
「間」と歌詞のない曲が印象的で、それをじりじりと真っ白いライトが映し出すあの感じは、ミニシアターで見たフィルム映画の中に入り込んでしまったかのような、ロマンチックな感覚になった。
夕鶴さん、北乃さん、エリィさんが今回のハプニングについてツイートしていた。やっぱりなんか、すごく感動する時間だったよね。生きてんだな。って思った。

23時ごろ渋谷を出る。
行きは神泉(かみいずみじゃなくてしんせんらしい)駅というところで降りて道劇まで向かったのだが、こじんまりとした昭和なラブホテルをたくさん発見できるよい散歩道だった。
帰りは電車がないので渋谷まで歩く。ナイトワークの女の子が立ち並ぶ。

0時過ぎに大和で車を拾い、3時ごろに浜松に着いた。
大和で頂いた薔薇と霞草は、ちゃんといろはすを吸って元気を取り戻していたので嬉しくなった。
推しちゃんが勧めてくれた音楽のプレイリスト聴きながらだし、アドレナリン出てるしで、すぐだったな。慣れてきたぞ!

友だちの家なんだけど落ち着きすぎるので、自宅にいるような気がしちゃう。うー、僕の家、遠すぎるよ。和歌山県。

こんなに遠征するつもりなんてないんだけどねー!!!来月6中の大和ミュージックが好きな人5人もいてさすがにたいへんなので、また行くよん……。今度は運転できる人間もう1人いるので、よゆうかもしれない。
今日は友だちとこの体験ができて嬉しかったなーいい日だったなー。
初ストリップに来られていたお姉さま二人組も、帰ろうとしていたの同胞が引き留めてくれてたので色々と語らせてもらった、来て良かったと最後に伝えてくれて うれしかったなー。

やっぱりストリップに行き始めてからなんか息できてるよこの世界で、光に気づける。汚れたカメラのレンズを綺麗にするみたいに、なんかいつも洗われて、世界が美しくそこに在るという事実をちゃんと認識できるね。
ほんとーに生きづらい人たちに、軽率に勧めたくなるよう。
あー、居場所だなあ。僕がいて、他人がいて、命って奇跡の連続で存在してんだなー、って、感じられるな。
好きな踊り子さんが増えると楽しい予定をいっぱい増やせるからなんかもう怖くないかもな、生きるの。

とりあえずおやすみなさい。日記書くだけなのについつい長くなる。あーすごかったー!

追記:思ったより読んでもらえてるみたいなので加筆した!5中DX東寺の感想も書きたいなー

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