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誰にも言えない話。

色々重なり合ってまだ自分でも整理しきれていない話を書いていこうとする試み。

かれこれ2年間にわたって変な口説き方をしてくる同僚がいた。
入社したての初対面でホットレモンを奢られたり、2人でのカフェや飲みに何度も誘われたり。
やたらと話しかけられたり、やたらと教えたがったり。

とにかくパーソナルスペースが狭い。
会社の寮が同じだったので、一緒に帰ろうとしたり、一緒に出勤しようとしたり。
職場の飲み会では彼は下座に座るべきなのに私の隣に座ったり。

もちろんお持ち帰り狙い。

最初は自分もフリーだったから嫌な気はしなかったが、そうこうするうちに私は結婚が決まり、それを知った同僚は態度を一変、今度は何かにつけてマウントを取ってくるように。

毎日毎日ねちねちマウント取られ続けて参ってしまい、私から態度を軟化させるも、程よい友好関係が構築されるはずもなく、再び変な口説きモード再発。

私の情緒不安定もあいまってグレーな期間が続く。

そして〇年〇月。
ついに事が起こる。
いつかこうなることはわかっていた。

舐められていた。最初から。
そして同僚自身も拗らせていた。何かを。

毅然とした態度を貫くべきであった。
マウントを取られないように自分も実力をつけて。
情緒不安定がひどいなら医者にかかるなど適切な手を打って。

結局、私は休職した。
何かが崩れてしまった。堰き止められていたダムが崩壊するかのように。

それから私の非行はどんどんエスカレートした。
品行方正に生きてきた私。世間知らずな私。
どんどん、どんどん、穴を埋めるかのように。

行きついた先は歌舞伎町。
来るとこまで来たな、と今になって思う。

精神的に弱かった。
上手く乗りこなせなかった。
私にとっては複雑な問題だった。

被害者面してんじゃねーよと、多くの人に言われるだろう。

これが、東京。これが、社会。

いい勉強になった。
社会に出るとはこういう事なのだと、この歳になっても学ぶことができた。




自分自身は穏やかな人でありたいと願う、今日この頃。


自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子『自分の感受性くらい』


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