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2020/02 日本縦断旅行

2019年9月

私と高校時代の友人の間でこんな話になった

「2人で日本縦断しない?」

鉄道を使って日本を縦断しようというのだ。当時、大学の陸上競技部で週5日練習していたこともあって実現は無理かと思われたが、2020年2月に約1週間のオフ期間が設けられることになり、そのタイミングで旅に出ることにした。

日本の北の始発駅である稚内駅から南の終着駅である枕崎駅を目指すことになった。

その距離

3,099.5km

実際に使った切符がこれだ

稚内→枕崎 片道切符

稚内から枕崎まで学割で24,900円の切符。先ほど稚内から枕崎まで3,099.5kmと書いたが、この切符の経路だと3,188.4kmになる。

頼んだ生協のおばちゃんお姉さんもびっくりしていた。のちに先輩が生協で切符を頼んだ際に「この前北海道から鹿児島までの切符を予約した子がいた」と言われたらしい。

しかし、出発が近づくにつれ、雲行きが怪しくなってきた。2020年の2月と言えば、コロナが対岸で流行り始め、日本国内の観光地で閑古鳥が鳴き、日本にもコロナがやってくるんじゃない?と言われていたころだ。しかしそれでも、旅行を決行することになった。

3年近く前の話のため、記憶が曖昧になっているところはあるが、写真の撮影時間、スマホのメモに残っている情報を頼りに書いていこうと思う。

1日目

2/18(火)
彦根はいつも通り雪に包まれていた。

本来であればこの日の午前に練習をした後、すぐに旅に出ようと計画していたのだが、大雪のため練習は中止となり不本意ながら早めの行動をすることができた。

彦根11:19→米原11:24 琵琶湖線新快速
米原11:31→名古屋11:58 こだま650号
名鉄名古屋12:20→中部国際空港12:48 名鉄ミュースカイ

中部国際空港に13時前に着いたものの、部活終わりに向かっても乗れる飛行機を予約していたため、かなり時間を持て余してしまった。
コロナの影響でインバウンドだけでなく、日本人の旅行者も少なくなっており、セントレアがびっくりするぐらいガラガラだったのが今でも脳内に鮮明に残っている。昼食は名古屋名物の台湾まぜそば「はなび」を食べた。

ちなみにこの半年ほど前に彦根に「はなび」がオープンしていたのでわざわざセントレアで食べる必要もなかった。

何の気なしに展望デッキに行ったらドリームリフターがいた

中部国際空港15:15→新千歳空港16:55 AIR DO 135便

かわいい
きれい
北海道に上陸

特に遅延等もなく新千歳空港に上陸。人生初の北海道だ。

新千歳空港17:30→札幌18:07 快速エアポート175号
札幌駅で友人と合流し、とりあえず味噌ラーメンを食べに行く。

白樺山荘 味噌ラーメン

夕食を食べたのち、夜景を見ようと旭山記念公園というところに行ったのだが、暴風雪に見舞われ、夜景を見ることができなかった。中心部に戻り、テレビ塔、時計台を通ってすすきのへ向かった。

さっぽろテレビ塔
札幌市時計台
ニッカウヰスキー

すすきのに来たんだし、せっかくだからガールズバーに行こうとなった。初めてのそういうお店だ。

ポロサツのシックラ

1時間5000円くらい取られた記憶。相場も知らない学生の自分にはちょっと高かった。ほろ酔いのまま大通のバスセンターへ向かう。

大通バスセンター23:00→稚内駅翌6:00 宗谷バス わっかない号

稚内行きのバス

夜行バス童貞を稚内行きのバスで捨てる漢。稚内まで6時間半の旅。3列シート。もちろん寝れるはずもなく、身体がバキバキ童貞になりかなりしんどかった。

宿泊先:バスの車内(運賃6,200円)

2日目

2/19(水)
稚内駅前に朝6時前に到着。あたりはまだ真っ暗。雪道を歩きながら稚内駅へ向かう。隣のセコマで朝食を調達し、稚内6:36発の特急サロベツ2号の入線を見た。

7時からタイムズカー稚内駅前店のレンタカーを予約していたが、車に雪がかなり積もっており、車、道の除雪をしてから出発した。ちなみにこの時点で私は運転免許を取得していなかったので北海道で免許を取得した友人に運転させたしてもらった。

車を走らせること約30分、日本最北端:宗谷岬に到着。この時、達成感よりも寒さのほうが勝っていた。まわりに人はいなかった。流氷がどんなものなのかいまいちわかっていないが流氷っぽいものが見れてよかった。

日本最北端の地 宗谷岬

30分ほど宗谷岬に滞在。もと来た道を戻り、また少し車を走らせてノシャップ岬へ。達成感は特になかった。

ノシャップ岬

稚内駅前のタイムズに車を返却し、稚内駅に併設されている道の駅わっかないの2階にあるフリースペースで小休止。映画館もあるので便利だと思った。この後の行程の関係もあり、またも隣のセコマで昼飯を買う。観光案内所が10:00から開き、日本本土四極踏破証明書の最北端を手に入れる。
ちなみにこの時、稚内の有名観光地である稚内港北防波堤ドームの存在を完全に忘れていたため、再履修となっている。

日本本土四極踏破証明書 最北端

稚内に5時間ほど滞在し、いよいよ日本縦断切符の旅が始まる。

稚内10:27→名寄14:25 宗谷本線 普通

キハ54
糠南駅舎
名寄駅

途中、抜海付近から見える海、一面の雪景色、糠南駅のプレハブ駅舎などを堪能しながら汽車に揺られること約4時間、終点の名寄に到着した。

名寄到着後8分の乗り継ぎで快速なよろに乗り換えるため、キマロキには行けなかった。その代わりに、一瞬だけ途中下車して切符に下車印を押してもらった。

名寄14:33→旭川15:55 宗谷本線 快速なよろ

キハ40

今となっては貴重な存在になったJR北海道のキハ40だ。ボックスシートに揺られ旭川に到着。すぐの乗り換えで函館本線の普通に乗り換える。

旭川16:12→岩見沢17:54 函館本線 普通

この区間の普通電車はかなり貴重だ。学生の下校の時間帯ということもあり、深川、滝川、砂川などで学生の乗下車が多かった記憶がある。滝川で兆時間停車があったのだろう、下車印を押してもらい、駅前の写真を撮っていた。

岩見沢18:05→?? 区間快速いしかりライナー 手稲行き
??→小樽19:34 区間快速いしかりライナー 小樽行き

岩見沢での乗り換えに急いだが、席を確保できず、立ちっぱなしになった。そのため写真もない。岩見沢から乗車した列車は手稲行き。記録に残ってないが、札幌付近で後続の小樽行きに乗り換えた。

小樽駅
小樽運河
寿司

回転寿司屋で3,000円ほど食べてチェックイン。ドミトリールーム形式で1,500円と破格の値段だった。

宿泊先:スマイルホテル小樽(1,500円)

3日目

2/20(木)
小樽での時間にかなり余裕があったため、10時ぎりぎりにチェックアウトし駅前をぶらぶら。

小樽10:53→倶知安12:12 函館本線 普通

この区間のキハ150も今ではH100系に置き換えられ、見れなくなった。席に座れたが余市に行く人、余市から乗る人が多かった。倶知安に到着。近くのコープに昼飯を買いに行く。

倶知安12:35→長万部14:07 函館本線 普通

この区間は特に本数が少なく、両数も少ない。始発の時点で座ることができなかった。みんなニセコで降りるだろうと高を括っていたがあまり降りず、大多数が終点の長万部まで向かった。

長万部14:35→新函館北斗15:49 スーパー北斗12号

スーパー北斗
噴火湾
駒ヶ岳
新函館北斗

長万部から函館まで普通列車で行くことも考えたが、函館での観光時間も考え、新函館北斗まで特急課金することに。森までの噴火湾、森からの駒ヶ岳と海・山を楽しめるいい路線だ。

切符の都合で新函館北斗で途中下車し、新函館北斗・函館間の往復切符を購入。

新函館北斗16:08→函館16:33 函館本線 普通

函館駅8番乗場

函館に到着。函館本線を完乗。函館駅8番乗場に来て往年の寝台特急に思いを馳せた。

函館山
塩ラーメン


宿にチェックインし、身軽になった体で函館山に向かう。クソ寒かったけどきれいでした。ロープウェイから降りて夕食を食べに向かう途中で吹雪いてきた。頂上で吹雪いてなくてよかった。

夜は塩ラーメン。

宿泊先:A-GATE-HOTEL 函館(2,000円)

4日目

2/21(金)
寝坊した。早起きして函館朝市に行くつもりだったが、朝市に行ったら列車に間に合わない時間に起きてしまったため仕方なくパスして函館駅へ向かった。

函館6:59→新函館北斗7:18 はこだてライナー

新函館北斗から元の切符の経路に戻り旅を進める。新幹線で仙台までワープする。

新函館北斗7:38→仙台10:29 はやぶさ12号

盛岡では秋田からやってきたこまちと連結。せっかくなので見に行った。

ずんだシュークリーム
牛タン

青函トンネルを抜け(寝てた)、東北新幹線に入り仙台に到着。ビアードパパのずんだシュークリーム、喜助の牛タンを食べ、歩みを進める。

仙台12:30→福島13:48 快速 仙台シティラビット4号
福島14:18→郡山15:07 東北本線 普通
郡山15:47→新白河16:26 東北本線 普通
新白河16:31→黒磯16:54 東北本線 普通
黒磯17:14→宇都宮18:07 東北本線 普通

ロングシート地獄が続きかなりしんどかった。この旅で一番しんどかった。もしかしたら今までした電車移動の中で一番しんどかったかもしれない。
宇都宮に到着後、餃子を食べた。

宇都宮19:42→上野21:13 宇都宮線 普通
上野??→馬喰町??

この時間の上りはかなり空いている。宇都宮から上野までガラガラのまま進んだ。上野からは東京経由で馬喰町へ。馬喰町4番出口を出てすぐのトレインホステル北斗星に宿泊。東京で泊まる機会があったら一度は泊まりたいと思っていた場所だ。皆さんにもお勧めしたいところだが、残念ながら2021年7月末で営業を休止してしまった。

宿泊先:トレインホステル北斗星(2,500円)※現在は営業中止

5日目

2/22(土)
この日は特に時間に縛られることなく西へ進む。東京駅八重洲口のマックで朝マック。

馬喰町??→東京??
東京10:37→熱海12:25 東海道本線 普通
熱海12:35→西焼津14:06 東海道本線 普通

さわやか

西焼津で途中下車。徒歩15分ほどのところにあるさわやか藤枝築地店で遅めの昼食。2018年9月ぶり、2回目の訪問だ。

西焼津15:59→浜松16:54 東海道本線 普通
浜松17:01→名古屋18:28 東海道本線 新快速

世界の山ちゃん

名古屋に到着後、栄の方へ。HMVで推しの本を買うなどオタ活し、世界の山ちゃんで夕食。

名古屋21:00→米原22:10 東海道本線 新快速
米原22:11→彦根22:16 東海道本線 普通

彦根に到着。旅に出ている間に出発するときにあった雪はもうなくなっていた。タクシーを使って家に到着。荷物を整理して後半戦に備える。

宿泊先:自分の家(0円)

6日目

2/23(日)
だいぶゆっくりとしたスタート。歩いて彦根駅まで向かう。

彦根10:55→姫路13:18 東海道本線 新快速
姫路14:04→相生14:23  山陽本線 普通
相生14:25→岡山15:31 山陽本線 普通

姫路城

岡山16:25→糸崎17:53 山陽本線 普通
糸崎17:54→広島19:13 山陽本線 普通
広島??→中電前?? 広島電鉄1号線

原爆ドーム
平和記念公園

広島に到着。広電を利用して中電前で下車し、怨社の本社に聖地巡礼し、宿にチェックイン。新天地にあるお好み村に行き、広島のお好み焼きを食べる。宿のすぐ近くにある平和記念公園へ。

この2年後、まさか自分が広島で仕事をしているとは思ってもみなかった。

宿泊先:安芸の湯ドーミーイン広島(0円)

7日目

2/24(月)

広島9:50→岩国10:42 山陽本線 普通
岩国10:44→下関13:50 山陽本線 普通
下関13:54→小倉14:08 山陽本線 普通
小倉14:47→門司港15:00 鹿児島本線 区間快速

瀬戸内の海を眺めながら進むこと4時間、下関に到着。岩国から先の区間、特に新山口から先の区間が山の中を進み景色が単調なものになったため、なかなかしんどかった。下関で乗り換えていよいよ本州から九州に上陸。小学校6年生ぶりの九州だ。

和布刈神社
関門トンネル人道

小倉に到着し、ホームにある立ち食いうどん屋でかしわうどんを食べ、門司港へ向かう。門司港駅前からバスを利用し和布刈神社・関門トンネル人道へ。一度行ってみたかった場所。同じ目的で来た観光客が多く、写真を撮るのに難儀した。

門司港16:06→小倉16:19 鹿児島本線 普通
小倉16:26→中津17:34 日豊本線 普通
中津17:50→別府19:07 日豊本線 普通

竹瓦温泉

門司港を1時間弱の滞在で済ませ、先へ進む。ところどころで特急に抜かれながら大分県に入り、別府に到着。チェックインを済ませ、駅前からバスに乗車、レストラン東洋軒でとり天定食を食べる。竹瓦温泉で要入浴を廃止。外見も中も趣のある温泉でよかった。ゲストハウスでは外国人の方と相部屋になって話しかけられたが、何言ってるのかあんまりよく分からなかった。

宿泊先:別府ゲストハウス(2,200円)※現在は閉鎖

8日目

2/25(火)
別府に来たので地獄めぐりへ。

別府8:57→亀川9:04 日豊本線 普通
亀川駅前9:22→鉄輪9:38 亀の井バス

白池地獄
海地獄
血の池地獄

白池地獄、海地獄、血の池地獄の順にめぐる。時間の関係で全種類はめぐれなかった。

血の池地獄前11:55→亀川駅前12:05 亀の井バス
亀川12:31→大分12:50 日豊本線 普通
大分13:04→宮崎16:16 にちりん13号
宮崎16:21→鹿児島中央18:31 きりしま13号

地獄めぐりを終え、大分から宮崎を経由して鹿児島に向かう。当初、宮崎まで特急、宮崎から普通列車を予定していたが、地獄めぐりで時間が押していたため宮崎から先も特急を利用することに。宮崎で途中下車する時間もなくすぐに乗り換える。

鹿児島中央19:04→指宿20:21 指宿枕崎線 普通
指宿20:26→枕崎21:39 指宿枕崎線 普通

鹿児島中央で30分の時間があったが、外食するほどの時間の余裕もなくコンビニ飯。長旅も残すところあと1路線、あと2本の列車を乗れば終点の枕崎だ。揺れることで有名な指宿枕崎線に揺られ、指宿で最終走者の枕崎行きに
に乗り換え。JR最南端の駅、西大山駅を越え、終点枕崎に到着。

2/19に稚内を出発してから約6日と12時間。ついに枕崎に到着。なかなかの達成感があった。駅前に宿の送迎の車が来ていたので、写真撮影もほどほどにして乗り込む。宿は自分たち以外おらず、貸切状態だった。

最後に今回使用した切符を。いろんなところで途中下車したもんだ。色やデザインがちょっと違っていて趣深い。

宿泊先:ゲストハウスMac(3,800円)※2021年4月より料金変更

9日目

2/26(水)
この日が最終日。各々の家に帰る。

枕崎7:38→西大山8:31 指宿枕崎線 普通

枕崎駅を発ち、本最南端の駅、西大山駅で途中下車。駅前の売店が開いたのでJR最南端の駅到着証明を買い、40分ほどの滞在で西大山駅をあとにする。

西大山9:10→指宿9:26 指宿枕崎線 普通
指宿9:31→鹿児島中央10:38 指宿枕崎線 快速なのはな
鹿児島中央10:48→博多12:13 さくら552号

博多に到着後、友人に勧められた大砲ラーメンを食べる。ここまで同行してきた友人が福岡空港から新千歳に飛ぶので福岡市地下鉄博多駅で別れ、博多、中洲、天神付近を散策し、博多駅に戻る。

博多15:15→新大阪17:48 さくら558号
新大阪18:05→彦根19:20 東海道本線 新快速

8泊9日の旅が終了。

さいごに

拙い文章でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。自由な時間がかなりできたので一念発起して書きました。

今回の旅行で約60時間・約4,500km鉄道に乗車し、約10万円を使った。時間が無限にある学生のうちにしかできない旅だった。

しかし、この旅行を実施した数日後には部活が禁止になり、1か月後には授業のオンライン化、2か月後には緊急事態宣言など、学生生活に支障が出てしまい、今でも元に戻ったとは言えない。

学生時代にしかできないこんな旅を皆さんもしてほしい。

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