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「体験設計」で、プロジェクトを円滑に進める開発Opsの取り組み|開発PM勉強会イベントレポート

昨今コロナ禍の影響で、急速にリモートワークが普及しました。さまざまなライフスタイルに合わせて、働き方も多様化しています。

今回エルボーズは、PMがつくるPMのためのPM学びの場『devPM』主催の#開発PM勉強会に登壇しました。

勉強会のテーマ「フルリモート開発チーム、プロダクト開発どうやってるの?」に沿って、開発チームがより動きやすい・価値を提供しやすい環境を作ることを目的として新設されたエルボーズの開発Opsチームの取り組みをご紹介。

エルボーズが抱えるフルリモートでの課題――それを打破するために行なった開発Opsの思考と取り組みを紹介していきます。

登壇者プロフィール

小笠原 智 氏/株式会社エルボーズPM

過去にWebデザイナー、ディレクターを経験。2022年6月より現職。週4勤務でジョイン。チームビルディングに関わるため、プロジェクトと並行し開発Opsのメンバーとして従事する。その傍ら、絵本画家としても活躍中。

心理的安全性に強い関心を持ち、誰かの暮らしや営みを豊かにするモノを作り続けたいと思っている。

エルボーズとは

エルボーズは「"誰と、どこで、何をするか"をもっと自由に。」をミッションを掲げ、働き方に関する課題解決を目指し、2017年10月に創業。

フルリモート×フルフレックスで、フリーランスや副業・複業人材など多くの外部パートナーと連携しながら組織運営を行なう。完全オンラインでのプロジェクト進行に強みをもつ。


今回は、エルボーズにてフルリモートでの課題に対応すべく立ち上がった「開発Ops」の取り組みを紹介をしていきます。

開発Opsとは、プロジェクトのサポートをするチーム

開発Opsとは、2022年7月にプロジェクト活性化を目的に立ち上がった、チーム。

開発チームの“管理者”として、プロジェクトのためのルール整備やサポートをするのが開発Opsの役割です。 

開発Opsが最初に取り組んだ「パラコミ企業」が抱える課題

開発Opsの最初の課題は、大きく分けて2つありました。

1.仕事がPMの自己流のため、再現性が低く、他のメンバーが把握しにくい

1つ目の課題は経験豊富なキャリアを持ったPMメンバーが集まっているからこそ、それぞれが自己流の進め方でプロジェクトを動かしていることでした。

それにより、再現性が低く、他の人が把握しにくい状況になっていたのです。

2.認識合わせに時間を要し、ナレッジが蓄積しにくい

エルボーズはフリーランスが多いため、 毎回初対面のメンバーで開発を進める状況が多くありました。人によって使っている手法や使用ツールがさまざまで、認識合わせに時間がかかってしまう。

それにより、組織としてのナレッジが蓄積しにくく、現状把握や他のメンバーへの引き継ぎが困難となっていました。

プロジェクトの不安定さを「体験設計」で打破

開発Opsが取り組むべき最初の課題解決は「プロジェクトの安定化」だと考えています。

プロジェクトの安定化とは、以下の環境を作ることです。 

  • プロジェクトスタート方法のサポート

  •  品質の担保や品質管理

  • 引き継ぎやナレッジの蓄積

  • 振り返りやブラッシュアップの環境整備

さまざまな開発フローやルートがあるなかで、PMはプロジェクトにおいて、上記の各項目をどのように管理したらいいのかをOps内でイメージしました。 

そこでエルボーズは、プロジェクト管理=体験設計と捉えることに。

体験設計とは、PMがクライアント・開発メンバー・エンドユーザーに対して、 プロジェクトの管理体験を提供することです。

開発Opsの役割は、PMが迷わずにプロジェクトの進行体験を提供できる環境を整備すること。その環境整備の一環として、いまプロジェクトキット(仮)を作っています。 

プロジェクトキット(仮)とは?

プロジェクトキット(仮)とは、プロジェクトを進めていくうえでの進め方や共通認識をまとめた社内統一フォーマットのことです。

プロジェクトキットを作成するために、開発Opsチームではまず社内でUXリサーチを実施。PM・エンジニア・デザイナーがそれぞれに何を期待しているのかを明らかにし、目線を揃えることからスタートしました。

UXリサーチの様子は記事にまとめています▼


リサーチの結果「バックグランドの違うフリーランスが集まっているため、それぞれがプロジェクトを進めていく上で、持っている“常識”が違っている」ことがわかりました。

それぞれの”常識”が違うため、誰も管理していない業務が発生していたのです。また、この「誰も管理していない仕事」の多くはPMがカバーしているため、PMの負担が多くなっているという問題も浮き彫りに。

きっちりとした決まりごとがない中でもプロジェクトは動き、ゴールに持っていくことができています。しかし、その状態は本来いい状態ではありません。

開発Opsは、検証し続けることをやめない


開発チームにあった「再現性が低い」「ナレッジが蓄積されにくい」といった課題のなかで、いま開発Opsは、ペイン(課題)のリサーチと改善を繰り返して、プロダクト開発体験を向上させることを目的として動いています。

PM・開発チームに対して、プロジェクトを動かしているなかでの困りごとなどを定期的にリサーチしています。

そして、チームの声から課題の発見をし、ペインを抽出。そのペインをプロジェクトキットで改善してアップデートし、実際にプロジェクトで使ってもらう。その後、ヒアリングをし、さらに課題を抽出、ブラッシュアップをしていきます。

いま開発Opsは、課題を検証をして、その都度改善をするというリレーションをどんどん回していくことに挑んでいます。

プロジェクトキットの整備にあたり、エルボーズはいくつかの目標を立てました。

1.短期目標

今月末から既存案件でトライアルを検討中。 汎用的なNotionのテンプレートをもとに、継続的に開発フローのアップデートを行う。

2.中期目標

来年2月にプロジェクトキットVer.2をリリースを検討中。プロジェクトの振り返りやノウハウの蓄積、ブラッシュアップができる環境作りを習得したい。

3.長期目標

さまざまな戦略やプロジェクトの性質に合わせて、プロジェクトキットの調整をしていきたい。

参加者の声

イベント参加者の方から、イベントに関する声をいただきました!今回はその一部をご紹介します。

「開発Opsがプロジェクトチームを横断して、各プロジェクトの進め方やノウハウをドキュメント化し、まとめていくという取り組みが興味深かった」

「開発Opsでは、PMが迷わずにプロジェクトを進行できるベースを作成する役割をになっていることがわかった」

編集後記

エルボーズはカルチャーから、フルリモートに順応したメンバーが多くジョインしているものの、それによる課題が発生しているのも事実です。しかし、「開発Ops」チームの存在によりその課題は解決できると考えています。

プロジェクト管理を体験設計と捉えるという考え方は、なるほどと思いました。プロジェクトの安定化により、さらに良いプロダクト開発チームが出来上がることが楽しみです!


エルボーズでは、従来の会社員やフリーランスの良いとこどりをした「誰でも、いつでも。どこからでも」働ける環境を作っています。フレキシブルなチームの可能性を信じています。

ぜひ、一緒にご自身の可能性も広げてみませんか?興味のある方は、お話しからでもOKです!ご連絡お待ちしております。


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