新卒入社のホテル、バイトの大学生が夜逃げするタイプの職場だった

ざっくり、転職する前の話をば。ほぼただの愚痴なので、読みたい人だけどうぞ。ホテルと書いてしまいましたが、あんまりホテル業って感じではないので、大した参考にはなりません。

まず、高校を出て地元のアート系の短大へ進学し、デッサンから始まり日本画やら油画やらデザインやら漫画やらやりました。2年目は漫画をメインに制作していました。

新卒で就職したところは、ビジネスホテルと旅館の中間みたいな宿でした。一応リゾート地にあるので、そこそこお客さんも入ったかと。働いているひとはほとんど地元民で、アウェイ感がすごかった。求人の「アットホームな職場」ってこういうことかー!なるほどー!
館が3つあり、それをフロント5人で回すという人手の足りなさ。同期は別施設に配属だったので、新人は私オンリー。

以下、就活~転職までのだいたいの流れです。


2016年6月
シューカツ!できれば知ってる場所が良いなと思い、学生時代に使ったことのある宿泊所をチョイス。

7月
内定。卒業制作としてオリジナルアイドルの設定集を作ることに決定。

8月~9月
構想練りつつ収録する漫画のネームも切りつつ。教授の助言もあって仕様をA4サイズ100ページ超えカバー付きに決定。対応してくれる印刷所があまりなく、問い合わせの日々。

10月
文化祭シーズン。学友会メンバーだったので準備と原稿どっちもやりつつ。

11月~12月
学校にPCとペンタブを持ち込みひたすら制作。

2017年1月
長い戦いに幕。

2月
卒業作品展。ありがたいことに、最優秀賞をいただきました。いっぱいたのしかった。

3月
短大卒業、初ひとり暮らし。30日入社式、31日に働き始めだった気がする。研修も何もなく現場にポイって感じ。

4月
最初の1ヶ月は楽しかったです。最初の1ヶ月は。

5月
GWで8連勤。レストランのホールに回されるも、指示役の先輩もてんやわんやでほぼ何もできず、自分のポンコツさにバックヤードで泣いた初日。

6月
業務も大して覚えていないのに請求書処理を任される。そして仲の良かった上司2人が退職、入社後2ヵ月で心の支えを失う。「店は決めとくから」ということで送別会の幹事に任命されるも、出欠確認のために使った名簿が古すぎて、もう会社にいない人も。まったく会ったことがない人に電話するのは気が引けたが、グズグズしてたら主任にメッチャ怒られたので何とか集計。もう疲れて当日は飲み屋で寝てしまった。次の日お局に「幹事なら会計までちゃんとやれ」と言われライフがゼロ。ご迷惑をおかけしました。反省としては、最初に何を確認すべきか確認しなかったので今後はちゃんと確認します。確認大事(なおその後、私が飲み会の幹事をやることはなかった)

7月~8月
繁忙期。みんなピリピリしていて主任と副主任の八つ当たりの対象になる。トイレで泣いた。過去イチの病み期。あと自宅用のPCがダメダメで買い替えた。

9月
社員寮がクソすぎて引っ越し。そして長く勤めていた主任が退職。明らかに一人分ではない仕事量であったことが発覚、残された我々は無事死亡。

10月~11月
閑散期。ぶっちゃけよく覚えていない。あ、新しい人が2人くらい入ったかも。

12月~2018年1月
絶望の年末年始。怒涛のチェックイン。家族が泊まりにきたので、何故か家族の部屋に私も泊まりジャニーズカウントダウンを見ながら年を越す。年明け1日、そっと部屋を出て仕事始め。フロント総出でひたすら雑煮や餅をお客様に振る舞う。

2月~3月
10月頃に入ってきた中途社員さんが鬱病で退職。第二次病み期。朝の光を浴びて鬱になり、夜の星の美しさに泣いた。

4月
新入社員が入ってくる。歓迎会での上司のセクハラ発言に私も新入社員もドン引き、退職を決意。

5月~6月
一般客と団体客を交互に対応しながら転職活動開始。といっても未経験からデザイナーへの転職は狭き門で、書類で20社は落とされる。

7月
やってくる繁忙期。月5日の休みは全部東京へ面接に行って終わる。面接にこぎつけた会社はほとんど内定もらえた。このあたりで辞職表明。気持ちがとても楽になる。

8月
本命内定。転職活動終了。でも相変わらず繁忙期。

9月
まだ繁忙期。 

10月
引継ぎやら送別会やらを経て退職。11月までは有給消化ということに。うちの会社、有給あったんだ。物件を決めつつ、イベント参加のため漫画も描きつつ、引っ越し準備しつつ。修羅場。

2016~2018年、だいたいこんな感じでした。
2019年~現在まではかなり安泰に、平穏に過ごせています。
とにかくクソがつくほど色々あった1年半、振り返りという名のただの愚痴にもう少しお付き合いください。
前職場のアレなところリスト~!


・重役がこぞって還暦、予約システムが使いこなせないので予約管理は紙台帳ベース
紙台帳に部屋押さえてあるけど予約システムには入っていない、逆も然りみたいなのは日常茶飯事です。

・中小企業あるあるの一人情シス状態
主任がそんな感じでした。でも、その主任が退職してからは入社半年の私が後任みたいな感じに。ナンデ?
引継ぎらしい引継ぎと言えば、「請求書はシステム見てこのExcelの通りに作って」くらい。が、代理店ごとにマージンが違うだの請求方法が違うだの(あとFAXだったり郵送だったり)売掛金がどうだの全然知らなかった入社半年の私。そして担当ごとに代理店とやり取りしていたせいで社員間の情報共有がなく、すでに別の人が請求書を送っていたことを知らず再請求をやらかし代理店にキレられる事件が1年目の終わり頃に発生(思えばよくわからないまま作ってたのに今までよくミスらなかったなと。いやミスってたんだろうけど誰も気づかなかったのか…毎回支配人にチェックしてもらってたんだけど…)いざ私が退職するときは別の人が請求書担当になるも、引継ぎしようとしたら「オレ、前職で経理やってたから大丈夫」ドヤ顔の一点張り、話をまったく聞いてくれず我流で作り始める始末。大丈夫か???さすがに経理さんと上長交えて4人で引継ぎ にもかかわらず会話がイマイチ噛み合わずちょっと不安になりつつも職場を後にしました(もう知らん)

・一人休むとしわ寄せがエグい
繁忙期は団体ごとに担当を振り分けていたのですが、その団体の代表者から連絡あると「担当いないんでわかりません」状態。休みの前に引継ぎメールもするのですが、細かいことだとさすがにって感じで。恒休でも普通に電話が鳴ります。情報共有まったくしてくれない人だと、資料がないか探すためにもれなく休み中に机を漁られます。今思えばセキュリティ意識とかがゴミ。顧客情報とか普通に盗まれるやつ。

・4人に聞いたら4つ違う答えが返ってくる
特に料金プラン関係がそうでした。主任が割とフリーダムだったので同じ条件のお客さんでも料金違ったり。求人に「マニュアルの無い職場です!」との謳い文句があったけど、最低限のマニュアルは欲しい。我流で仕事しすぎ。光岡車かよ。

・残業という概念の無いクソな世界
朝8時出勤、休憩無しで夜0時退勤…そんな日もありました。私はせいぜい30~50時間程度でしたが、繁忙期の上司は月の残業時間は100時間超えてたと思います。タイムカードも打刻システムも無い、出勤簿管理なのもちょっとアレ。別施設の上司氏は1年間連勤(?)。半休や中抜けがほとんどで、丸1日休める日が無かったそう。私はさすがに繁忙期でも月4日は休めてました。

・当日変わるシフト
「今日夕食ホール入って」「アッハイ」みたいな。例え8時~17時の日であったとしても。前日の23時に「明日朝食入って」の電話がきたときは笑いました。シフトなんてあって無いようなもんです。

・ホール長と料理長の仲が悪く常に喧嘩勃発、そして事務所も巻き込まれる
ここの連携が取れてないので、他のスタッフも動きがグチャグチャなのでした。繁忙期はとにかく忙しいので、心身ともに持っていかれます。バイトの大学生2人が夜逃げしたのもこのあたり。本当にその日のうちに夜行バスでこっそり帰っていきました。他にも、派遣の女性がわずか数週間で鬱病になって辞めたり、長らく働いている派遣さんがストレスで血を吐いたり。私も1年目の後半はだいたいホールに入っていて事務仕事がなおざりになり、担当のお客さんのメールさばくのに必死でした。そして朝のコーヒーを淹れ忘れ(うちには一番下が毎朝全員にコーヒーを淹れる風習がありました)お局に「そんなんじゃ転職しても『この子コーヒーも淹れられないんだ』って言われるよ」などとどやされたり。

・飲み会の治安がゴミ
毎回恒例指名制ビール一気飲み大会、裸で寝てる上司、押し倒してくる支配人、どこまでが一次会でどこからが二次会か境界が無く、延々とズルズル続く地獄。酒を持ち寄って社内でやるので、余計に終わりが見えません。風呂もあるし、客室で寝られるし。どうやら数年前、近くの飲み屋で店の酒を外で飲んで出禁になったらしい。トイレに行くと見せかけて帰るという方法を別施設の上司から伝授されました。新婚のひとに対してエグいセクハラをする上司や重役には新入社員一同ドン引き。(「子供まだ?」ならマシだった。「中○しセックスしたの?」と聞いたときはさすがに捕まってほしいと思った)

・社員寮がバイオハザード
建物の影になってるので日の光が当たらない。お陰でクローゼットのスーツとバッグと靴と使っていないスマホが仲良くカビました。あと虫も大量に出ます。Gじゃなくて、主にカマドウマ。こいつがなかなか駆除できなくて最初は困っていたのですが、熱湯かければみんな死ぬということに気付きました。どんな殺虫剤より効く熱湯。よく見ると可愛い顔してるんですけど、やっぱ生理的に無理です。特にまだら模様のヤツ。あと、デカい蛾がバサバサと鳥のように羽音を立てて飛んでいる玄関。クスサンっていうらしいです。蛾はこの世で最も嫌いな生き物ですが、恐怖を通り越して虚無になりました。なお、男子寮のほうがもっとヤバかったです。入った瞬間吐きかけたレベルの瘴気漂う寮内、厨房らしき場所はカビの温床、風呂場はゴミ山、空き部屋は埃だらけの倉庫(昔の予約台帳なんかがある)。最初の感想「廃墟だ、廃墟に人が住んでいる…」寮の掃除は使う側がすべきなんでしょうが、短期の派遣さんはすぐ出ちゃいますし、そもそも時間がないから自室の掃除でいっぱいいっぱいなんでしょうか。雇う側ももうちょいメンテしてあげられればいいのに…廊下の電気切れてたし。そんな中ぼうっと緑に光る非常口の看板が不気味すぎてそりゃゾンビも出ますわ(出てない)。こんなんでアルバイトの求人に「リゾートでのレストランのホール★寮完備!」なんて言うんだから正気を疑う。瘴気だけに。


他にも、大雪で帰れない日は空いてる客室に泊まったとか、取引先への接待でひたすら酒を注ぎまわってお偉いさんの自慢話を聞かされながら貴重な1日が潰れたとか、書ききれないのエピソードくらいありますが、何よりの転職決意の決め手は、教育係のお局とまっっっっっっっっったく合わなかったこと。重役たちがゴリゴリの昭和思考で、お局自身もメチャクチャの体育会系だったので、鈍い私はかなり嫌われてたと思います。喋るときとか、他の人より明らかに声が2オクターブくらい低かった。最初は世間話でもして何とか仲良くなろうとしていましたが、

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だいたいそんな感じ。ギャグマンガ日和。以下、語録とか色々。

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わい「はい。」

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体調不良のときの、ありがたいお言葉。

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は?
お客さんの対応でバタバタしてるときでも、事務所でどっかり自分の仕事してるお局氏。別施設の上司が嫌味で「プリンセス」って呼んでいましたが、自覚あんなら動いてくれ。

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予約を取ってもいいか確認して、OKと言われたので予約を取ったら「え?この日ダメだけど」「え?」→お局が日付を勘違いしていた
という事件が起きたときのお言葉。

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フォローなしかよ

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てめぇ自覚あったのかよ
そして再び身に覚えのある静寂。


さらに、最も衝撃的な出来事がこちら。

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わーーーーーー!!!昔ドラマで見たやつーーーーーーーー!!!!リアルでやる人いたんだーーーーーーーーーー!!!!
シンプルに興奮しました。

そしてまぁ、謎の体調不良で1週間寝込んだりしながら退職しました。学んだことと言えば、この世には本当に合わない人間もいるんだなってこと。接客自体はそんなに苦じゃなかったです。クレーマーがいても、恐らく今後の人生で二度と関わることはないので。社内の人間関係がアレすぎて、むしろ接客が癒し状態でした。

「これ今さら聞いたら…また抜け漏れがあってミスしたら怒られるよな…もし問題あったらもう時期的に調整難しいし…でも今忙しそうだから話しかけたら絶対嫌な顔される…」なんて考え、上司に相談したら「なんで忘れたの?なんで確認しなかったの?前言ったよね?なんでできないの?」と言われたりするのが嫌で、報連相の最初のステップから詰んでいました。「おこられるのいやだから、いいませんでした」とかいうバブみたいな言い訳でお恥ずかしい。何かトラブルが起こるより、上司と話すことのほうが怖かった。自分の価値とか会社の評価とか置いといて、何よりおまえが怖いんじゃ。今は意見も言いやすいし気軽に上に相談できる環境なので、問題を先延ばしにすることもしなくなったし、むしろ放置したらヤバいから先に相談して手を打ったほうがいいってことを転職してから知りました。やっぱり人間関係がいちばん大事だなと思います。いや、今も物忘れ激しいんですけどね。

投稿2回目にして大量にダラダラと書いてしまいましたが、だいたいこんなとこです。まったく有益なこと言えなくてすいません。ただ、今後宿泊業界に就きたい人は、強靭な肉体と精神力が必要かと思われます。
個人的総括。

・仕事で一番大事なのは人間関係
・鉄は熱いうちに打て
・しぶとい虫に効くのは熱湯


タイトル修正すべきでしょうか。「小心者でも転職したい!」とかに。


あとついでに宣伝です。2/9(日)東京ビッグサイト西ホールで開催されるコミティア131にサークル参加します、よければ遊びにきてやってください!スペースQ23bです!

こういうやつを出します


ここまで読んでくださったひと(たぶんいない)、ありがとうございました。


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