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勝手に愉しむ❗️<その5>  〜ローレンス人気の再熱あり?〜

The NATIONAL GALLERY, LONDON
<ロンドン・ナショナル・ギャラリー展> 〜ローレンス人気の再熱あり? 〜

開催が延期されている<ロンドン・ナショナル・ギャラリー展>。
入手できる情報をもとに予習しながら一人で勝手に愉しんでいます!

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【第3章 ヴァン・ダイクとイギリス肖像画】
      ー Van Duck and British Portraiture ー

第3章。ここは赤い壁、イギリス肖像画のスペースです。
ヴァン・ダイク、レノルズ、ゲインズバラ … 。私でも名前を聞いたことがあります(写真は特設サイトから拝借しています)。

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「ぶらぶら美術館」や「美術館ナビ」では、
◉アンソニー・ヴァン・ダイク、
◉ジョセフ・ライト・オブ・ダービーの作品を取り上げていました。
17〜18世紀 イギリスにおいて肖像画がどのように発展してきたか!非常に勉強になりました。
オランダのウィレム・ファン・デ・フェルデ(子)がイギリスの海景画の基礎を築いたように、フランドルの天才!ヴァン・ダイクがイギリスの肖像画を変えたのですね。

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<余談>
昨年10月、パリのリュクサンブール美術館で
《イギリス絵画の黄金時代:レノルズからターナーまで》 〜 テート・ブリテン所蔵作品 〜
を観てきました。もちろんイギリス肖像画も多く展示されていました😊。

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この時に購入したパンフレットに、ライバル関係にあった2人=レノルズとゲインズバラの人生や作品を比較する記載があったのですが、フランス語表記のため “面白そうである!” と察知したに止まり、ここでお伝えすることはできません💦。機会があれば、きちんと調べます。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展の第3章にも2人の作品が展示されているはず。楽しみです。

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さて、私が注目するのはコチラです。
◉出展番号「23」トマス・ローレンス『シャーロット王妃』(1789年)

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トマス・ローレンス(1769−1830年)…。今回 はじめて名前を聞いたので少し調べてみました。
ローレンスは神童といわれ ほぼ独学で絵画を学びます。10歳の頃からパステルの肖像画を売って、破産した家族を助けていたようです。
18歳の頃には「レノルズを除いて、肖像画ならロンドンのどの画家とも勝負できる!」と自信を持っていたそうです。1787年、1788年と美術アカデミー展に肖像画を出品し、若干20歳にして王室からの注文が来るようになります。その記念すべき一作目がこの『王妃シャーロット』です。20歳⁉️

1790年この作品はアカデミーに出展され、ローレンスの評価を確かなものにしたのですが、王家の人々はこの作品をあまり気に入らなかったようです。少しやつれた様子や帽子を被っていない観たままの姿が気に入らなかったのでしょうか。この作品はローレンスが死ぬまで彼のアトリエにあったそうですよ。

ローレンスは同世代の画家の中でも優れた才能を持ち、大きな成功を収めます。
レノルズの死後 ジョージ3世付きの画家になる → ナイト爵を受ける →ロイヤル・アカデミーの会長に就任する…輝かしい✨。
資料に「ローレンスの輝くような作風と滑らかな筆致はヨーロッパ各地で高い人気を得て、ドラクロワをはじめとするロマン主義の画家からの評価も高かった」との記載も見つけました。来日していないローレンスの作品です↓。
「ローレンスの肖像画は人物の表情が華やかで生き生きしている」しています!

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「一瞬を捉えたその表情と目の中に、知性や教養、優しさなどを読み取ることが出来る」できます!
「ローレンスの肖像画には見るものを引き込む力がある」あります あります!

しかし、しかしです。「死後は人気が衰え、その後 人気が再熱したことはない」のだそうです‼️
どうしてでしょう???
ジョージ3世の義理の娘と不貞を働いたと 疑われたことがあるから?
生涯借金を抱えて死ぬ時には破産状態だったから?
わかりません🌀

ロンドン・ナショナル・ギャラリーの設立にも尽力したローレンスの作品は、今回2作品来日しています。
いろいろな事に惑わされず、自分の目でしっかり鑑賞しなくてはいけない作品です。

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「AERA」の ’出展作品の大きさ比べ‘ によると、『シャーロット王妃』縦239.5×横147cmは第1章のクリベッリ作品より大きいようです。この点も注目ですね😊


             <その5・終わり>

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