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勝手に愉しむ❗️<その4>〜船の肖像画家〜

The NATIONAL GALLERY, LONDON
<ロンドン・ナショナル・ギャラリー展>

開催が延期されている<ロンドン・ナショナル・ギャラリー展>。
入手できる情報をもとに予習しながら一人で勝手に愉しんでいます!

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第2章 オランダ絵画の黄金時代に居ます。
ヘーダの静物画、ヤン・ステーンそしてフェルメール … 楽しみです。
そしてこの部屋で、もう一つ注目したい作品があります。

◉ 出展番号「16」ウィレム・ファン・デ・フェルデ(子)
『多くの小型船に囲まれて礼砲を放つオランダの帆船」(1661年)

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実は 風景画の良さがまだわかりません。知識が足りないため 鑑賞の方法がわかっていないのかもしれません。まして海景画については … 🌀
しかし、第6章には海洋画もあると聞いています、何とか今より興味を持って鑑賞できるようにしたい!

朗報です。なんと ” イギリスの海景画の歴史は、オランダの海景画家ウィレム・ファン・デ・フェルデ父子がロンドンに渡ったときから始まった“ と言われているのだそうです❗️
イギリス海景画の原点が見られるというわけですね😊

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さてウィレム・ファン・デ・フェルデ(子)は1633年にオランダで生まれ1707年ロンドンで亡くなりました。
「(子)」とあるように、同じ名前の(父)も画家であり、父子ともにイギリスで活躍しています。
1672年頃、オランダ経済が疲弊し収入が得られなくなったフェルデ父子はイギリスに渡ります。イギリスもオランダと同じ海洋国ですから、活躍の場がある!と考えたのかも知れません。
その読みはあたり、彼らは翌年にチャールズ二世から 海軍付きの戦争画家に任命されます。その後はアトリエも与えられ生活が安定し、多くの戦闘場面や船、海景画を描いたそうです。
時には、父親が下絵を描き 息子が着色するという二人三脚の作品も制作したとか … 面白いですね。

「AERA」の解説によると、
フェルデ(子)は 船の構図やデザインを描き分ける知識と技術を持っていたため、彼の作品は当時の船に関する貴重な資料としても重要な意味を持っているそうです。
単なる海景画家ではなく、船の肖像画家でもあった と言えるかも知れませんね。

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さて 出展作品は1661年、まだオランダで活躍していたときの作品です。
大きなカンヴァスに、水平線を低い位置に取り 広い空を描くこの構図、見慣れた海景画と同じです!
というか、見慣れた海景画の基礎がここにあるということなのでしょうか😆

「礼砲」は中央のオランダ帆船が画面奥に向かって放っているのでしょうか。
画像で見る限り、帆船とそれを取り巻く小型船が何隻もカンヴァスに描き込まれています。それぞれの船のデザインを近くでじっくり見てみたいものです。

              <その4・終わり>

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