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‘ そういえば… ’。夢の祭典 × 2

‘ そういえば… ’ 。
来年2024年の夏はパリ・オリンピックです。忘れてました。
時折、イタリア → フランス美術館巡りの旅行に行きたい!という思いに駆られるのですが、「そうだ、今はその時期じゃない」と思い止まる要因となるのがオリンピック開催。

4年前に訪れたパリは、隅から隅まで歩き回れるぞ!と思えるほど名所がギュッと集中した街。また石畳や坂も多くて、エスカレータやエレベータの設置されていない階段だけの地下鉄駅も多かったのです。何より公衆トイレが少ない!
そんな印象を受けたパリの、どこでオリンピック・パラリンピックを行うというのかしら・・・と遠い日本にいる私は いまだに開催を疑っていることも、オリンピック開催を忘れてしまう原因でしょうか。。

‘ そういえば… ’ 2。
「開会式は[セーヌ川]で行われます」の報道には驚かされたものです。

左)2019年に訪れたセーヌ川。対岸にはルーヴル美術館が!
右)2024年7月26日に開幕式が行われるセーヌ川(イメージ)

まるで別世界ですね。
どれどれ。開催場所を調べてみましょうか。

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[エッフェル塔 スタジアム]でビーチバレー⁈

左)エッフェル塔を見上げる多くの観光客(2019年撮影)
右)この場所に “砂場” を作る⁈(イメージ)

海岸とは程遠いイメージの鉄の塔=エッフェル塔をバックにビーチバレー⁈
この組み合わせには驚かされたのですが、もともとパリ万国博覧会(1889年)というビッグ・イベントに際して建築されたエッフェル塔。
設計者ギュスターヴ・エッフェル氏は来年のビック・イベント開催を聞いて大喜びしているかも知れませんね。

[コンコルド広場]で、スケートボード、自転車・BMXフリースタイル、バスケットボール3人制、ブレイキン。

左)歴史的背景を何も知らなかった2019年は ただの広場だと思ってました
右)こんなにたくさんの種目が行われる⁈(イメージ)

まあっ、こんなに(右のイメージ図)たくさんの種目会場となるのですね。周囲にあった建物は撤去されるのかしら?
ルイ15世の広場→革命広場→コンコルド広場と名称を変えてきたパリ近代史の舞台が、ストリート・スポーツの舞台に変身するとは・・・。
ここでギロチン処刑されたマリー・アントワネットは、目を丸くしながらも面白がってくれるかも知れません。

◉[アンヴァリッド]で、アーチェリー、陸上、自転車・ロード。

ナポレオンが眠るアンヴァリッド(2019年撮影)

◉[グラン・パレ]でフェンシング、テコンドー。

左)<エル・グレコ展>の予告ポスターが並ぶグラン・パレ(2019年)
右)この中で競技が行われるのですね(イメージ)

グラン・パレの中に入ったことはないのですが、大規模な美術展が開催されることもある あの建物の中で競技を行う・・・のであれば、やはり美術展はしばらくお預けですね。

◉[パリ市庁舎]で陸上⁈

左)おじさんが大きなシャボン玉を飛ばしていた広場(2019年撮影)
右)五輪マークと五輪の旗が掲げられた現在のパリ市庁舎

パリ市庁舎(オテル・ド・パリ)前の広場に陸上トラックを作るのかしら? 想像ができません。
歴史、政治の舞台となってきたパリ市庁舎、と聞いて思い出すのが、報道写真家としても活躍していたロベール・ドアノー氏の写真。

ロベール・ドアノー『パリ市庁舎前のキス』1950年

2024年。
全く別次元の、そして最高のショットが撮られるのを楽しみにしています。

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パリ郊外やその他フランス各地にある競技場・スタジアムでも、本格的な競技が多数実施されるようです。ふむふむ。
パリから一番離れているのは、タヒチ。フランス領とはいえ、タヒチ島でオリンピックのサーフィン競技が開催されるなんて・・・。
未知なるものを求めてタヒチに渡った画家ポール・ゴーガンが聞いたら「やめてくれー!」と怒りそうです。

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競技内容はもちろんなのですが、画像を見ているだけでも楽しめるオリンピックになりそうです。

↑↑↑  何度見ても飽きないオリンピックのイメージ映像。こちらはセーヌ川で実施されるセレモニーのイメージです。

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こんなふうに [名所]× 競技 を調べていたら、一番 “しっくりくる” 場所と競技を見つけました。
それは[ヴェルサイユ宮殿]
オリンピックとパラリンピックの馬術競技、近代五種の会場となるそうです。

左)4年前に訪れたヴェルサイユ宮殿は とにかく広かった
右)馬術競技の会場、ヴェルサイユ宮殿(イメージ)

敷地内に3万人収容できるスタジアムが建設されている⁈ というのには少し驚かされますが、馬術は、あの豪華絢爛な宮殿そして王侯貴族のイメージにピッタリです。
スタジアムにルイ14世が座って競技を観戦していても、何の違和感も覚えないかもしれません。
そして夜がふけると宮殿で開かれる王侯貴族たちの晩餐会。。。

おっ。‘ そういえば… ’ 3 。

先月(11月23日)ヴェルサイユ宮殿・Instagram にこんな案内が出ていました。

フェット・ギャラント!!!

2024年5月27日(月)にヴェルサイユ宮殿で開催される豪華な仮装パーティー「フェット・ギャラント」の申込み受付が、11月23日(木)午前11時に開始されます!という案内文です(既にチケットは完売しているかも知れません)。

参加者がルイ14世時代の衣装を身にまとい、ダンスをしたりエンターテインメントを楽しんだりする、ヴェルサイユ宮殿の舞踏会=「フェット・ギャラント」は年に一度開催されるのですね。

こちらは2022年、2023年5月に開催された「フェット・ギャラント」の様子。

AFP BB News の記事より

どうですか、この夢のような世界観!。まるで映画のワンシーンを切り取ったような・・・いやいや、タイムマシーンに乗って時代を遡ったような・・・。
とにかく皆さん、楽しそうでキラキラ✨輝いています。素敵!
2022年のテーマは “マリー・アントワネットとルイ16世のロイヤル・ウエディング” 。関連した各種イベントが行われたそうです。

‘ そういえば… ’ 4 。

コロナが流行り始めた4年前、フランスから帰国した私が製作した「パリ・マスク」(パリの地図がプリントされた布を使用したマスク)を facebook でご紹介したところ、
ヴェルサイユ宮殿の舞踏会で着用したいので、是非譲ってほしい!」
とお問合せをいただきました。

親族に配る予定で製作したマスク。
左)パリの地図がプリントされた布で製作した「パリ・マスク」2種

素人、しかもほとんど裁縫経験のないお粗末な品であることを何度もお伝えしたのですが、
ヴェルサイユ宮殿の舞踏会に着用するならばこのマスクしかない!」
と重ねて熱いメッセージを頂いたので、数枚製作してお譲りしました。

あの方が参加を予定していたのが 「フェット・ギャラント」 だったのですね(残念ながら2020・2021年は感染症の蔓延が原因で開催中止)。
そんなイベントがヴェルサイユ宮殿で毎年開催されていて、日本から参加する方々がいるなんて・・・。なんともまぁ、と驚きつつ羨ましく思ったものです。

2024年。オリンピックの開会式が7月26日というのですから、その2ヶ月前(5月27日)に ひと夜限りの舞踏会が開かれるのです。

左)4年前に訪れた鏡の間は観光客でごった返していました
右)2022年5月23日の鏡の間(再登場)

時代を超えて、ヴェルサイユ宮殿で開催されるスポーツの祭典(オリンピック)と「フェット・ギャラント」。
4年前に訪れたヴェルサイユ宮殿の絢爛豪華な装飾品や息を飲むように輝く鏡の間、そして広大な庭園にイメージを重ねてうっとりするのです。
太陽王ルイ14世も大満足なのではないでしょうか。

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いやぁ〜。何だかパリ・オリンピックが待ち遠しくなってきました。
せっかくなので、フランスの歴史や地理、そして関連する芸術作品を勉強しながら思う存分楽しみたいと思います。

<終わり>

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