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美術展

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美術展に行った感想、気になった作品や作家について書いています。
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2023年5月の記事一覧

唯一無二。 北斎の[肉筆画]

日本美術と少し距離を置いている(=まだよく理解できていない)ため、日本画の美術展にはあまり足を運んでいません。それでも、ハッと息をのむ作品に出会うと「これこれっ!これぞ日本の美!」(←よくわからないくせに^^;)と嬉しくなるのです。 日本橋高島屋で開催されていた(5月15日で終了) <琳派、若冲、ときめきの日本美術>展 のチケットをいただいたので「琳派が大好き!」と公言する姉を誘って久しぶりの日本橋へGO! 細見美術館という京都にある美術館の開館25周年を記念して開催された

三つの<ブルターニュ> Partie 2

同じ日に鑑賞した二つのブルターニュ展、 [A]SOMPO美術館<ブルターニュの光と風>(以下、<SOMPOブルターニュ展>と表記)と [B]国立西洋美術館<憧憬の地 ブルターニュ>(以下、<西美ブルターニュ展>と表記) について前回投稿しました。 異なった文脈から同じテーマを鑑賞することで、考えさせられることも多かったのです。 午前中に訪れた<SOMPOブルターニュ展>の会場で、解説パネルに見つけたフレーズ、 「“ステレオタイプのブルターニュ人” を画家たちは描いた」。 こ

三つの <ブルターニュ> Partie 1

二つのブルターニュ展に行ってきました! 午前中…[A]SOMPO美術館 <ブルターニュの光と風>展 (以下、<SOMPO ブルターニュ展>と省略) 午後…[B]国立西洋美術館 <憧憬の地 ブルターニュ>展 (以下、<西美 ブルターニュ展>と省略) フランス北西部、大西洋に突き出た半島を中心とするブルターニュ地方。そこに旅行・滞在し、または移り住んだ画家たちと、ブルターニュ地方を描いた作品群を取り上げた二つの展示会です。 聞くところによると、二つの美術館は申し合わせをしたわ