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絵で伝える世界に住む私たち。

ここでは英語と日本語の話をよくしていますが、今日はそのどちらでもない言語について。

絵が描けない私が毎日お世話になっている絵、「絵文字」です。

日本のみなさんにとって当たり前の絵文字ですが、世界中に浸透している「emoji」は「sushi」と同じぐらい日本のイメージアップに貢献していると思っています。「イモージー」と発音されているのが可愛い。

2015年には「😂」がオックスフォード英語辞典の「Word of the Year」に選ばれ、「Face with Tears of Joy」という正式な名前がつけられました。この顔が「喜び」と受け取られているところが新鮮でした。

心を読むレベルでNon-verbal communication(非言語コミュニケーション)が得意な日本人が生み出した絵文字を、世界中の人がそれぞれ解釈して使い分けているのも興味深い。

そのemojiの2020年版が先日発表されたのですが、2020年の新しい絵文字を見て「今」を表現する最も生きた言語は英語でも何語でもなく、絵文字なのだな〜と感じました。

一覧はこちらよりご覧いただけます:

日本でも話題になることが増えてきましたが、海外は猛スピードで「ジェンダー」というコンセプトから人々の考えが離れていっています。

今回発表された絵文字に当然のように加えられたのは:

「人」の絵文字は全て肌の色が違う。

父親が赤ちゃんにミルクを与える。

タキシード姿の女性。

ベール姿の男性。

ジェンダーフリーなサンタ。

タピオカ。

レインボー柄のピニャータ(中にキャンディーが詰められている子供のパーティーの定番の遊び。子供たちが目隠しをしてバットでそれを叩き割る)

トランスジェンダーの旗。

トランスジェンダーマーク。

嬉し泣き。(これですよね、やっぱり。😂は違うと思う)

イタリアのシェフが「美味しい!」を表す時の手。

など。

もう、使われる場面が想像できる。

私たちが毎日頼っている emoji に加えられるということは、「言語」の一部になるということ。

つまりこれも「representation」である。

オープンに語られること、当然のこととして受け入れられること。つまり私たちは、どんな肌の色をしていても、どのジェンダーアイデンティティでも、どんな趣味やバックグラウンドや感情を持っていても、隠れなくていい、消えなくていいということを伝えてくれる。

堂々といればいい。

今アメリカでは、あっち向いてもこっち向いても「representation」の話が行われている。

新しい絵文字が発表される度に、私は「よかった、色々話しやすくなる」と胸をなでおろす。

ちなみに日本人からすると「え、今?」と不思議に思うかもしれない忍者ですが...

英語圏では、誰にも気づかれないようにささっと何かをする人や、「いつの間に!」の場面に「You're a ninja!」などと言ったりします。日本だと歴史的背景が絡んでくると思いますが、向こうでは一種のスーパーヒーロー的な扱いで日常的に使われたりします。

「ブーメラン」なども、「what goes around comes around」的な意味なのかな?人に言ったりやったりしたことは必ず自分に戻ってくる、的な?(私の勝手な想像です)

絵文字を作った人(日本の方)は本当に素晴らしい発明をしたと思いますし、それを独自にどんどんアレンジしていく人の発想力も、痒い所に手が届く絵文字を考えてくれる人にいつも、毎日、感謝しています。

最近の私の中でのヒットはこれですねー🥺

英語で「Pleading Face」というみたいです。何かをお願いしている顔、だそう。わざとらしくこんな顔して目をパチクリしますわ、確かに。大人も子供も。

なんでも許しちゃう。この顔。

🥺




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