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チームの発信内容、今のままで大丈夫ですか?

こんばんは、ラクロス監督の陽一です。
今回は
・もっと部員を増やしたい
・自分たちのチームをもっと知ってもらいたい
・他のチームよりカッコよくなりたい
と考えているチームに知って欲しい内容です。

◎テーマ
チームブランディングで強くなる

岩手大学男子ラクロス部を初めて見て思ったこと

10年以上前になりますが、僕が岩手大学男子ラクロス部にコーチとして携わったとき、当時の岩大(ガンダイ)はこんなユニフォームでした。

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青を主体として黄色と白が混ざった感じ。作ってくれた先輩方には大変申し訳ないですが、僕はこれを見た瞬間に
「弱そう」
「え、おれこのチームウェア着たくないんだけど」
と思いました。
(この写真はめちゃくちゃイイんだが…)

僕自身、ファッションに興味がなく、ボタンの多い服は着ないめんどくさがり屋です。
でも、そんな僕でもこのユニフォームの配色とデザインには抵抗がありました。
あふれ出るIKEA感、理由のないブルー(岩大のスクールカラーでもありません)

このチームからはチーム感や説得力を感じられない。
そんな気がしました。

チーム名とチームカラーを決める

このなんか気持ち悪くて納得できない感じ、要は「ダサい」と思ったのですが、僕はこの理由は「統一感」がないからだと思いました。
身につけるものや色にはちゃんと意味があって、そしてそれがチームとして揃っている。
これができていればどんな色でもどんな配色でもカッコよくなるはず!
そう思ってコーチ就任直後にやったのがチーム名の設定です。

そして決まったチーム名が「RAVENS(レイブンズ)」

RAVENはカラスのことです。岩大の近くの山にカラスの大きなねぐらがあることからこの名前になりました。今はそのねぐらも伐採されてカラスはだいぶ少なくなりましたが、昔はほんとにとんでもない数のカラスが岩大周辺を飛び回っていました。カラスの糞に当たったことない盛岡市民はモグリと言ってもいいでしょう。笑

そんなカラスが由来の「RAVENS」、当然チームカラーは「黒」ということで、岩手大学男子ラクロス部は「RAVENS」という「黒い」チームになりました。

余談ですが、実はRAVENSになる前、1年間だけ別のチーム名で活動していた時期がありました。でも、なんか違うということであっさり改名(笑)
そんな軽くていいのかよと思われそうですが、僕はこの「なんか違う」と感じた学生たちを評価していて、やっぱりチーム名やチームカラーというものは
「なんでそのチーム名でそのカラーなのか?」
ということを説明できないと気持ち悪いしプライドが持てません。
チームそのものにプライドが持てないのは所属する者としては嫌ですよね。だからこの違和感をすぐに正した当時の学生たちの判断はとても良かったと思っています。

皆さんは自分のチームの名前やチームカラーについてちゃんと説明できますか?

発信力を高めるために

ここまでは、チーム名とチームカラーを決めることでプライドを持つこと、説得力を持つことについて説明しました。
でも、これが大切なことだと感じる人はまだまだ少ないと思います。
なので、ここからは「どうしてこれが大切なのか?」という話をします。

どうしてこれが大切なのか?
その理由は「発信力を高めるため」です。

こう言うと、どうして発信力を高める必要があるのか?という「なぜなぜ」になりそうですが、発信力を持たないチームは存続が厳しいからです。

潰れたラーメン屋

ここでちょっとした例をあげたいと思います。
僕の家の近くにとても美味しいAというラーメン屋がありました。味にこだわりを持ったラーメン屋で口コミで広まった人気店です。SNSは特にやっていません。
しばらくして、ちょっと離れたところにBという新しいラーメン屋ができました。味はそこそこだけどPR上手、SNSも頻繁に更新されて人気店となりました。でも、僕としてはラーメンだけならAのほうがいいなと思っていました。
ところが、Aは閉店してしまいました。
理由は色々あるのでしょうが、徐々にお客さんが少なくなっていた印象があったので、初期の頃の人気が続かなかったんだと思います。

この2つのお店を比べたとき、
「自ら発信(SNS)」していた
「他者の発信(口コミ)」に乗っかっていた
というところが大きな違いだったと思います。

「他者の発信」は一発一発の影響力は強いかもしれません。でも、数が少ないからヒットしない。逆に「自ら発信」は一発一発が弱くても数は圧倒的に多い。だから、弱くてもヒットしやすい。
そして、場合によってはヒットした人がさらに発信するから「他者の発信」にも乗っかることがある。
こうして認知が広がっていく。だから生き残る。
実際、僕はAの方が味は好きなのに、SNSを見てBに行く機会の方が多くなっていました。Aのお店をすっかり忘れていたんです。

結局、Aのうまいラーメンは世の中から消えてしまいました。どんどん自分から発信してもっと認知されていれば今も食べられたかもしれません。残念ですがお店の怠慢を感じてしまった事例でした。

そして、これはチームも同じだと僕は思うんです。

「強いチーム」は発信しないと衰退する

強いチームは大きな影響力を持っています。当然その影響力により1回の発信力が強いです。でも、強いチームが発信を怠ったら、先ほどのラーメン屋と同じように衰退していくかもしれません。
強いだけ(味がいいだけ)では多分ダメで、発信しないと活動が見えないから他の発信しているチームに「人気」が集まる。
人気がなくなれば応援されないのでチームは衰退します。
肝心の新入部員も集まらないかもしれません。

「強くないチーム」は死ぬほど発信しないと強くなれない

逆に、まだ強くないチームはどうでしょう?
強くないので影響力は弱いです。そんなチームは「人気」を獲得するよりもまず「認知」を獲得しなければいけません。そうなると認知獲得の方法は「強くなる」ことになっちゃいそうですが、僕はこれが逆パターンだと思っていて、つまり、
強くなって認知を獲得するのではなく、認知を獲得して強くなっていく
ということです。
なぜなら、認知が高まれば誰か協力者が現れたり、何か特別な情報が舞い込んでくる可能性が高まるからです。
そして、そんな誰かや何かがチームの強化に大きな影響を与えます。

ちなみに、まだ正式に決まっていませんが、先日岩大男子ラクロス部にある企業から「協賛したい」というお話が来ました。ボンビー岩大にはとてもありがたい話です。
でも、これは偶然ではありません。
SNS班の地道な活動がこの流れを作ったと僕は思っています。
というのも、岩大ではSNSで投稿をするだけでなく、投稿のタイミングで「拡散してください」という1メッセージを部の全体LINEで送っているんです。これ毎回です。
SNS班が部員全員に拡散を促すところまでやって1発信となっています。

部員も少ないのでそこまで拡散力はないし、最近は慣れが出てきて拡散力が弱くなってきてますが、それでもSNS班は腐ることなく「拡散してください」という1メッセージを部の全体LINEで必ず送っています。本当に素晴らしいです。

この地道な活動を続けているからこそこういう話が巡ってきたに違いありません。
実際、協賛のお話をいただいた企業からは、協賛候補に選ばれた理由として「SNSで活動を拝見し、とても活発に取り組まれているから」
と評価いただいています。

岩大SNS班の日々の活動が外部に影響を与えた良い事例です。

だから、僕が言いたいのはひとつです。

「強くないチームは強くなるために発信しまくれ!」

発信内容は大丈夫か?

発信をたくさんしなきゃいけないというのはわかりました。でも、発信内容はどうすれば?と思われるかもしれません。

これについては自分たちで考えて発信してください。基本的には日々の活動でいいと僕は思っています。

ただ、ひとつだけ注意することがあります。

それが、

「どんなチームか?」がわかるような発信

をしなければいけないということです。

ここで最初の話に戻りますが、

チームとしての統一感、カラー、ビジョンがちゃんと伝わる発信

じゃないといけないということです。

たとえば、以下の2つの写真を見てください。

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①と②はどちらも同じチームです。
しかし、②のほうが印象よく伝わると感じませんか?

①はホントに全員が同じチームなのか疑いを持ちそうです。そうでなくても、この写真の印象では「地方」「発展途上」「弱そう」という印象を与えそうです。

このように、印象の差をつくっているのは完全に「見た目」です。
そして、ことチームにおいては「揃ってるかどうか(統一感)」がポイントとなってきます。

練習着がバラバラ、移動着がバラバラ、たったこれだけでもチームの印象はかなり落ちます。
つまり、「このチームはたいしたことないな」と思われてしまうということです。揃ってないだけでチームとしてナメられやすくなるんです。

「外部の人」を意識しよう

発信をするということは「外部の人」に見られるということです。外部の人というのは、大学の職員さんや先生、別団体、地域住民、別大学のチームなど、身近なところから遠いところまで様々です。今の時期だと新歓の対象である「新入生」も外部の人と言えるでしょう。

外部の人はチームの内情を知りません。
なので、
「このチームはそういうカラーのチームなんだ」
「このチームは強そう(弱そう)」
「このチームはしっかりしてそう」
といった印象は「見た目」から判断します。

もし、①の写真が「日本一のチームです」と紹介されたらどうでしょうか?多くの人が「それはない」と思うはずです。

じゃあ、強くないから見た目にこだわらなくてもいいかと言うと、それはそれで違います。

見た目を良くしてチームとして洗練されている印象を与えることができれば、仮にそこまで強いチームじゃなくても周りからの評価は変わります。
そしてその評価はチームの環境をより良いものにするはずです。

皆さんのチームの環境を振り返ってみてください。

皆さんのチームは同じ大学の他の団体よりも冷遇されていませんか?
皆さんのチームは外部から良い情報が入ってきていますか?
皆さんのチームは外部からナメられていませんか?

もしかしたら「見た目」だけで判断されてるかもしれないですよ。

というわけで、発信する際は「見た目」、特にチームの場合は「統一感」を重視してみてください。

今回は以上です。

次回は、そんな「見た目」や「統一感」にこだわった事例の紹介をしたいと思います。

それじゃあまた!


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