1/24 「アニメソング」

 一年に一度か二度会う旧友が連絡してきて半日遊んだ。人と会っている間は、一人きりの時間では絶対化していた自分自身が相対化されて、超越的な発想が意味を持たなくなって面白い。それで高校生だった頃を思い出しながら家に帰った。ベッドに潜り込みながら当時聴いていたアニソンを聴き返していた。

 寂しいという気持ちは貪欲だ。音楽が良いわけでもなければ歌詞が良いわけでもないのに無根拠の賑やかさがアニソンを彩っている。こういう軽さの良さみたいなものは、重たい芸術作品にはなかなかない。モーツァルトは例外だけど。

 自分が追求したい方向性とは全く逆なのに、きらきら輝いて魅力的に感じられるもの。それは男性にとっての女性というもの自体がその象徴的なものなのだと思う。

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