イノベーションプログラム03「妄想スイッチ」
何にでもつながる、妄想スイッチの道筋を考えよう。
何かを生み出そうと思う時、闇雲に手を動かしていつの間にか出来上がる場合もありますが、頭の中で道筋を探し出し、それから実際に手を動かし生み出そうとする人が多くでしょう。
もちろん、新しいものを生み出す難しさは並大抵ではありませんから、多くの失敗も伴います。しかし、諦めず挑み続けることが出来るのはなぜでしょうか?使命感などもあるでしょうが、まだ見ぬものを思い描き、考え、想像すること、そのことを何より楽しめているのだと思います。
このレッスンでは、「誰かに何かの気持ちを起こす」ための道筋を想像します。何かを生み出す時、その先にあるのは人です。妄想とはいえ、最終的な受け取り手のことを考えながら、どうしたら実現できるのかを考えることは、実践的な取り組みです。
<ある日のレッスンでのやりとり>
受講者:小学4年 男子
これは誰かに何かの気持ちを起こさせるスイッチです誰にどんな気持ちを起こすスイッチが作りたい?→ お母さんが嬉しいと思うスイッチ
では、実際にこのスイッチで起こせることはこれだけです。
・光る ・モーターが動く ・音が鳴る
ここから、妄想(想像力)でそれを起こす道筋を繋げましょう。実際にできなくても構いません。ですが、できるだけ具体的に手順を考えましょう
<作ったフローチャート>
スイッチオン
↓
モーターが動く・ライトが光る
↓
メールが送られる
↓
お母さんが嬉しいと思う
この機械は実際メールを送ることは出来ないけれど、どうしよう?
→ モーターが動いたら、反応するカメラ付きのコンピューターみたいなものを入れる。iPadみたいなもの?
お母さんは誰だか分からないアドレスから送られてくるメールで嬉しいと思うかな?
→ 思わないと思う。
じゃあ、僕のキッズケータイから送るようにすればいい。
<最終版>
では、出来るところまで実際に作ってみましょう。
→ モーターが動くところまで プログラミングしました
何度かテストと修正をしながら、なんとか動かすことに成功。
実際に出来る技術と実現したいことの間を繋ぐことができれば、それは実現に近づきます。その道筋はたった一つではなく、無数にあるはずです。
また、まだ実現できなくても、新しい技術を予想しながら妄想することで、技術が追いついてくることもある。これからも頭の中で妄想してみる癖をつけてみてください。
<レッスン所感>
「誰にどんな感情でも起こせる」という突飛な設定ではあるものの、比較的現実のものとして想定し取り組めていたように見える。感情を起こす重要な装置として、「メール」を使っているあたり、現実的でありよく考えられている。また、カメラでの動作の読み取り(物理的でないインプット)を想定している点も現代のテクノロジーに親しんでいる様を見て取れる。
Q.あなたは 誰に・どんな感情 のスイッチを作りたいですか?それをどうやって実現しますか?
あなたの考えをお待ちしています。
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