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プレイングは存在しない~サイコロ遊戯王~

あなたは先行・後攻を決める時、じゃんけんで決めているだろうか。はたまたコインか、ダイスか。

いずれにせよ先行・後攻を決める際に運が絡んでいる点で、遊戯王は少なからず運ゲーの要素があると言えるだろう。後攻の不利をプレイングで覆すのも醍醐味である。

では、逆にプレイングの殆どが運で決まるとしたらどうだろうか。


あるメンサ会員は言った。

プレイングは存在しない

新規 Microsoft PowerPoint プレゼンテーション-1

(サイコロを振るメンサ会員の画像)


その言葉の通り、プレイング=個人の意思による介入が存在しないならば、プレイをサイコロに任せても成立するはずである。

今回は、「サイコロに任せて遊戯王ができるのか」という検証と、考案したルールを紹介させてもらいたい。


サイコロ遊戯王とは

↓実際の検証動画(対戦は3:26~)

その名の通り、プレイングをサイコロによって決める遊戯王である。

具体的には、どのカードを発動・召喚・攻撃・対象とするかをサイコロによって決める。

現代遊戯王でやるとダレるので、動画でやっている通り04環境など昔のカードプールでやることをオススメします


ルール解説

さて、ここで詳細なルールを見ていこう。

新規 Microsoft PowerPoint プレゼンテーション-1

①どのカードをプレイするかサイコロに全て任せる

まず「手札・モンスターゾーン・魔法罠ゾーン」の内から1つを指定し、その中でどのカードをプレイするかをサイコロによって決定する。


具体例の手札で、①ブレイカー ②ザボルグ ③死者蘇生 ④増援 ⑤ミラーフォース が初手だったとしよう。

ここでサイコロを振った場合、

1→ブレイカーの召喚 2→ザボルグの召喚 3→死者蘇生の発動orセット 4→増援の発動orセット 5→ミラーフォースのセット

という感じになる。


どのカードをプレイするかは完全に運によって決定される。

この段階でプレイヤーができるのはサイコロを振るのみ。

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(筆者がセンター試験でロト6を行っている様子)


②手札のカードをサイコロで選んだ場合、選ばれた後で(発動・召喚・セット)を決める

次に、サイコロで決定されたカードを召喚・セット・発動するかはプレイヤーが選択する。

ここもサイコロによって決めても良いが、①サイコロを振りすぎるとダレる ②あまりにも全ての行動をサイコロで決定するとゲーム性が消失しタダの作業となる という2点の理由から、動画ではプレイヤーが選択することとした。

本当にサイコロでプレイングの全てを選択したい場合、召喚・セット・発動もサイコロによって選ぶといいだろう。


③選ばれたカードがプレイできない場合、公開した後ペナルティ

・自分ターン→即ターン終了

・相手ターン→1000バーン+そのターンの発動不可

というペナルティとなっている。


もしペナルティが無い場合、永遠に当たりのカードが出るまでサイコロが振れてしまうため設定した。要するに動画映え用。

この縛りがあるため、上級モンスターを引くとターン終了のリスクが高まる(実際に動画でもサイコ・ショッカーが選ばれてしまいターン終了となっている)。


④攻撃対象・効果対象はサイコロで決める

攻撃宣言するモンスター、及び攻撃対象をサイコロで決めるため、モンスターを複数並べた方が相手への牽制となる。

例えば、低攻撃力・高攻撃力のモンスターが同時にいた場合、相手はどちらを攻撃するか選べない為に攻撃そのものを躊躇わせることができる。


対象を取る効果、及び「選ぶ」効果もサイコロで決めるため、対象をとる効果の信頼性が低い。

実際に動画では《押収》でサイコショッカーを撃ちぬいてしまい、相手にメリットがある友情コンボとなってしまった。

同様の理由で《心変わり》や《破壊輪》よりも《ライトニング・ボルテックス》《激流葬》などの全体除去の方が価値が高いと言えるだろう。


⑤選択肢が1つの場合はサイコロを振らなくてよい

このルールはサイコロ遊戯王最大の問題点である。


手札を1枚・モンスターを1枚・伏せを1枚にしておけばサイコロを振らずに自分のタイミングですべてのカードがプレイできる。

「サイコロを振る」=「ランダム性が高まる」 なので、基本的にはサイコロを振らないに越したことはない。

となると、「このゲームは如何にサイコロを振らないで済む状況を作り出せるか」という身も蓋もない話となってしまうのである。

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(存在意義を否定されたダイス君)


定石通りアドバンテージを稼ぐか、もしくは敢えて手札を減らし選択肢を固定するか、という駆け引き自体それはそれで面白い。

しかし、「サイコロでプレイングを決定する」という趣旨を重んじるならば、「選択肢が2つ以上の時にしかサイコロを振れない(選択肢が1つの時はそもそもプレイできない」とすべきかもしれない。


⑥サーチ先は自分で決めてよい

これも議論の余地があるルールである。

動画ではサーチ先が膨大すぎて一々サイコロを振るとダレるため、進行の都合上サイコロは振らなくてよいとした。

例えば《苦渋の選択》を発動した場合、デッキ内のカード全てがサーチ対象となる為、単純にサイコロを1回振っただけではサーチ先が決定できない。「サイコロを2回振り、その積の値の箇所をデッキから抜き取る」などが選び方の一例だろうか。

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ただしこの方法では1や36が出ずらく12が出やすいなど、選び方に偏りが出る。

更に苦渋の選択は5枚選ぶので、上記の操作を5回繰り返さなくてはならない。サーチ先を探す手間も含めると、かなりグダること間違いなし。

以上、進行の理由からサーチ先はプレイヤーが選んでよいとした。しかしこれもサイコロに任せることは理論上可能なので、サイコロ遊戯王の趣旨を重視するなら全てサイコロで選んだ方がよさそう。


オマケ:どのデッキを使うべきか?

今回、動画では04環境を使用して勝負した。デッキパワーが完全に互角なのと、テンポが丁度良いために見ている方が分かりやすいためである。

一方、構築もサイコロに任せて勝負するというアイデアも一瞬思いついた。これは形に出来ていないが、カード左下のパスワードの数値をサイコロで参照することができれば、40枚選ぶことはできそう。(それでも最低40回サイコロを振らなくてはいけないのは厳しいが…)

サイコロにこだわらなければ、「遊戯王カードをランダムにドローするシステム」様のサイトで選ぶのもよさそう。

運に任せて構築したデッキで、プレイも完全にサイコロに任せた企画も面白そうではあるので、また機会があればチャレンジしたい。


おわりに

以上、サイコロ遊戯王のルール説明・問題点のピックアップを行った。

新しいルールを思いつくのは楽しいが、それを表現する際は①ゲーム性が担保されているか ②見て分かりやすい・楽しいか の2点を考慮する必要がある。

特にyoutubeのようなプラットフォームだと、テンポの良さが重視される為によく伝えきれない所もあり、今回文章化してみました。

もしサイコロ遊戯王で革新的なアイデアやツッコミどころがあった場合、お気軽にコメントください。

また、筆者はパンパの遊戯王動画( https://www.youtube.com/channel/UCIA-buLtrYukYTE-FNzMthQ ) にて毎週水曜日に検証動画を上げているので、そちらもよければチェックお願いします。

それではまた。


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