【東大法学部早期卒業マニュアル】
こんばんは、ラッシーです。
早期卒業を目指すような陰キャ東大法学部生は、先輩に知り合いなどおらず、暗い部屋のすみっこで書類とにらめっこしながら一人で履修を組んでいることでしょう(失礼)。
今日はこれについて考えていきたいと思います。
はじめに
ご存知だとは思いますが、前提として、制度について軽く説明しておきます(知っている方は読み飛ばしていただいて結構です)。
まず、早期卒業するためには、
という要件を満たす必要があり、これに加えて法科大学院進学プログラムの要件、すなわち、
を充足する必要があります。やはり「法学部」ということで一応条文は引用させていただきました。誰も読んでないと思いますが。あとはこれを学期別に振り分けていくだけです。赤子の手をひねるようなものですね。
なお、当たり前ですが、記事投稿時から状況が変わっている可能性等がありますので、最終的には自分で書類を読んで確認するようにしてください。履修は自己責任で。
後期専門科目
まず、早期卒業の時期は、そのままロースクールにいくと考えて、法学部進学年度の次の年度の3月という設定です。また、早期卒業・予備試験を目指す人は基本的に第二類(法学プロフェッションコース)だと思うので、必修科目等も第二類を想定しています。通常の卒業要件についてはめんだこさんのnoteあたりに書いてあるのでそちらも参考にしてみてください。
駒場開講(持ち出し)科目
まずは持ち出し科目からいこうと思います。持ち出し科目は前期課程中、すなわち2年生中に26単位取らなくてはなりません(規則2条2項2号(イ)参照)。詰みポイントその1ですね。これを取らずにのうのうと本郷にきてしまうと、早期卒業の道は本郷にきた時点で絶たれます。恨むなら過去の自分を恨んでください。
必修科目のうちの開講科目は、政治学、憲法、民法第1部、刑法第1部です。これで18単位分あるので、残り8単位分は何かしら適当に取ればOKです。もっとも、ただでさえ忙しい3年で予備試験に関係ない基礎法学系に苦しみたいという強い意志をもったドMの方でなければ、選択必修科目の基礎法学系を埋めるために法社会学を取ることを推奨します。
あとはお好きなのをどうぞといった感じですが、みんな取る経済学基礎あたりを取っておくのが無難なんじゃないでしょうか。余裕がある方はさらになにかしらを取っておくと、3年のときにすこしだけ楽ができます。
例年、Sセメスターのみの法社会学もすべてまとめて2月に本郷キャンパスの25番教室(共通テストのときにテレビで毎年映る教室)で試験をやります。ここで私みたいに良を量産(抱腹絶倒大爆笑ギャグ)すると、おそらく短答とかぶっているであろう3Sの試験期間のキャパとメンタルが凄まじいことになってしまいます。悪いことは言わないのでしっかり勉強するようにしましょう。
本郷開講科目
3Sセメスター
3Sでは、取らなければいけない科目のうち、民法第2部、民法第4部、商法第1部、刑法第2部、行政法第1部、民法基礎演習が開講されます。これでもう22単位です。
早期卒業申請を3月中に忘れずにできていた場合、キャップ制が外れて履修の上限が24単位から30単位にまで上がります。私はできませんでした。
2類の卒業要件として演習が挙げられているので、どこかしらで取る必要があります。キャパがある方はここで取っても大丈夫ですが、おそらく早期卒業を目指すような人はこの年の予備試験も受けると思うので、ご自身の学習状況等と相談してみてください。
注意しなければならないのは、規則第2条は、早期卒業「予定者」になるために満たさなければならないものであるということです。何が言いたいのかというと、持ち出しで私のように良を量産してしまった場合、優上・優の割合が50%以上(なお可は優上・優と相殺)またはGPA3.3以上という要件を早期卒業申請の最終段階である3S終了時に満たすために、全優をとる勢いでテストに臨まなければならない、すなわち、お勉強が得意であったばかりにここまできてしまったモンスターたちを相手に、ほぼ全科目で上位3割を取らなければならないということです。これと予備試験前のストレスが合わさったときの心境は想像を絶します。私は血尿が出ました。
2.3Aセメスター
3Sで無事に早期卒業予定者に認定された方、おめでとうございます。あとはもう一回同じことをやるだけです。
3Aで取らなければいけない科目は、民法第3部、商法第2部、行政法第2部、民事訴訟法第1部、刑事訴訟法の20単位です。もっとも、上述のとおり、3年のどっちかで演習を取らなければならないので、3Sで取っていなければここで取る必要があります。演習はちゃんとやれば優がもらえるとの噂があるので、奇特な方はGPAをあげるために演習を2回取るのも手だと思います(大変だと思いますが)。
これまで説明してきたように取ると、
26(2A)+22(3S)+20(3A)+2(演習)=70
となります。法学部の卒業単位は80ですので、あとは好きなところで10単位分とってやればクリアです。一番暇であろう2Aのときに4、3Aで6単位分とってやるのがいいんじゃないかなと思います。
裏技として、この10単位は他学部の単位を随意科目として参入できる単位でもあるので(規則12条等参照)、これで駒場の三外とってGPA上げたり自分の興味のある科目を取ったりもできますが、これには一点注意点があり、他学部の科目は法学部の科目と成績が出る時期が違うため、3Aに他学部の科目を取ると法学部の早期卒業判定の際に参入されないことがあるそうなので気をつけてください(法学部のHPのどこかに書いてあったような気がします)。おとなしく法学部の科目取っとけということですね。
前期教養科目
真のラスボスはこいつですね。詰みポイントその2です。世知辛い世の中なので誰も何も教えてくれませんが、本郷に行って早期卒業しようと思ったときには既に早期卒業の道は絶たれています。二外を落とした苦い記憶()がある方なら一瞬で黄色信号が点ってしまうような、GPA3.2という割と高い関門が、激混みの満員電車がやっと駅に着いたのにデカい荷物を持って電車のドア付近で頑なに動こうとしない人かのように立ち塞がってきます。
これに関しては基本的にもうどうしようもないので、潔く諦めたうえで、学部で予備試験受かるかローでも予備試験受けるかの二択が待っていると思って勉学に励みましょう。もちろん休日などありません。恨むなら過去の自分を恨んでください(2回目)。
全然関係ないですが、「法学部は底割れだから進学できれば余裕」とか調子のってラケットを持たないインカレのテニサーで遊びまくってたやつらが困るのを想像すると胸が高鳴りますね。そもそもインカレのテニサーに入るようなやつは予備試験も早期卒業もしない気もしますが…
結論
何があっても持ち出しは26単位取れ。GPAはいついかなるときも死守すべき
前期教養のGPAが3.2に満たない人は早期卒業ムリなので、2年であれば三外かなんかでGPA底上げするかそうでなければ諦めて予備試ガリ勉ルート一択
サポートしてくれたら泣きます