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私の人生は、イタリアングレイハウンドを迎えたことで180度転換することになった

山手線内回り、毎日電車に揺られながら職場に通う。東京駅丸の内側の地下中央口を抜けて「あーあ、こんな生活いつまで続くんだろうなぁ」ってつぶやきながら無気力に地下道を歩く。自宅から最寄り駅まで8分以外は、電車と地下道で、雨が降っても傘も要らない便利な都会暮らし。激務で心身ともに壊れつつはあったものの、仕事もそれなりに気に入っていたし、日々の生活もそれなりに楽しんでいたと思う。

年末の東京駅丸の内

気づけば単身赴任3年目。COVID-19の大流行も少しずつ収まり始めていた頃、私は自宅に引き篭もりの生活を変えたくて、新しいことに挑戦しようと思い始めていた。そして無謀にも二つの計画を立てたのだった。ひとつ目が、普通自動二輪免許をとること。今冷静に考えればレンタカーでよかったのにと思うのだが、単にツーリングをしたくなったからというのが理由。そしてふたつ目が、犬を飼うこと。COVID-19が流行し始めた頃に宮城の自宅にいた愛犬が老衰で亡くなった。夫が一人で介護をし、看取った。最期に会えなくて悲しかった。ずっと悲しくて1年以上彼の遺品の整理もできなかった。新しい相棒が必要だった。

そして単身赴任の4年目の年、わたしは念願のイタリアングレーハウンドの子犬を迎えた。

子犬の時はやんちゃすぎて寝てるときしか写真撮れなかった

あくびをする時に「ふぁーあん」と言う犬は初めてだったし、手足を左右に真っ直ぐ広げて寝る犬も見たことなかった。こんなに家族が大好きで、猫のようにぺたっとくっついて離れないなんて何もかも想定外で戸惑うほどに可愛い。

カエルのように伏せをする姿勢は、大人になった今も変わらない。

そう。私は彼を迎えた半月後に長年働いた会社の退職を決意。都会の狭いマンションには収まりきらない手に負えないほどやんちゃで、想定外にシャイで甘えん坊な彼を連れて宮城の自宅に帰ることにしたのであった

彼の威力は半端ない

ときどき「これでよかったのだろうか」と自問自答することもある。給料こそなくなったが、愛犬からの無条件の愛情と忠誠心という、どんな高給よりも価値ある報酬を毎日受け取っているのでよしとしている。私の新しい上司は、四本足でつやつやの被毛を持つ、とびきりチャーミングな彼になった。

そして、新たな夢が芽生えてきたので最近会社を作った。もちろん犬と一緒に出勤できる会社である。イタリアングレイハウンドのための服や首輪や雑貨を作って売ることも事業のひとつとして考えている。彼らの繊細なボディにぴったりのデザインを考え、素材にもこだわって、世界中のイタグレオーナーに喜んでもらえるようなアイテムを作れたら幸せだ。

ウチの社長です

これこそが私の求めていた人生だったのだと信じて相棒と一緒に進んでいきたい。

p.s 時間はかかったけど普通自動二輪の免許証もちゃんと取得した。そろそろバイクが欲しい今日この頃。

次回は犬と猫が一緒に暮らす事について書こうかと思う。

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