ダサい金之助

恥の多い生涯を送って来ました…39歳の太宰治の心境を48歳で理解したつもりになったので…

ダサい金之助

恥の多い生涯を送って来ました…39歳の太宰治の心境を48歳で理解したつもりになったので、こんな名前にしました。自分の精神の安定を図ろうと、つらつらと書いてみようと思う心境を、夏目漱石になぞらえました。厚かましいのは承知の上で。

最近の記事

この星のルール

この星に生きることに違和感を覚える。 親には48時間の1日を生きていると言われたことがある。 俺は夜行性なのか? たった一本のタバコを毎晩吸うたび、寝静まる町で強烈な孤独を覚える。 見上げた空に光る星が、少し動いて、体裁を繕うが如く、定位置についた。 バレてるぞ。 自然の摂理が存在しないことくらい、お見通しだ。 もっと世界はウソに溢れていて、俺たちはいつも、誰かが映し出したホログラムを見上げていることくらい。 生きる上で、関わりを持つすべての人に迷惑をかけている。俺は何一つ

    • イタチと夜逃げ

      老いた両親は、私が夜半を過ぎて仕事から帰宅すると、必ず2階の寝室に居る。 実家に帰った最初の頃は、私の生活リズムを理解できないのか、夜中の3時を過ぎても2階の寝室に上がらない私に苛立ち、よく降りて来て叱られた。 80歳近い親に叱られる50歳近い息子。 我ながら情けないこと、この上ない。 しかし最近は、仕事柄こうなってしまうことを理解したのか、降りてくることはない。 かと言って、老人なので眠りは浅い。 私が冷蔵庫を開けたり、トイレを流したりする度に、寝床から起き上がって

      • 常識のある人、ない人

        私は後者である。 常識とは、常に意識すべきこと、と思っている。 自分以外の社会と折り合いをつけるために、常に意識すべきこと。 そうわかっていても、そうありたいと願っていても、私は自分の欲を優先してしまう。 自分の欲を押し通すことが、他人に取っても良いことだと、知らずうちに理屈をつけている。 そんな私が夫であり、父親であり、会社員であることの不幸ったら… かく言う私も、こんな自分であることを不幸に思っている。 常に相手のことを思える人間になりたい。 心底、そうなりたいと思

        • 号外!!

          号外!!号外!! ミサイルはもう号外にさえならなくなった。 号外!!号外!! スポーツの大記録は、二部いただく。 号外!!号外!! 芸能人のスキャンダルは、屑籠に捨てられた号外より早く忘れられる。 号外!!号外!! その裏で知られたくないことが決まっていく。 号外が街に溢れている。 号外に人が群がっている。 号外が屑籠から溢れている。

        この星のルール

          それから

          果たして人類は発展したのであろうか… 真夜中に見上げる電柱は、LED電球の光を落とし、私を浮き上がらせる。 この電柱が以前は、小さい穴がたくさんある木であったような気もするが、それも記憶違いだったような気がするほど、コンクリートの年季が入った肌質と、その径の太さが、私を説き伏せる。 物言わぬ電柱に説き伏せられるほど、私は滅入っていた。 梅雨の湿気だけがそうさせるのではないと、わかっている。 心当たりは有り余るほどある。女のために家族を裏切り、家族に捨てられたこと。 老