オークス事前検討 2番手以降大混戦 ステレンボッシュに迫るのはどの馬?

1.人気偏ってにゃいか?

今週は牝馬の頂点を決めるオークス。基本的には桜花賞組VS他路線組の構図になるけれど、今年はステレンボッシュVSその他という1強ムードの様相。だが、事前の予想オッズを見ていると、ほぼ桜花賞組が上位人気を占めていて、他路線組はそれ以下の評価とはっきり分かれている状況のようにゃ。
でも、丁寧に見ていくと、他路線組も桜花賞出走組と遜色ない実力がありそうな馬が多数揃っていて、オッズ的な妙味がありそうなレースと猫は見ているにゃ。

2.ステレンボッシュは信頼できるのか?

まずは1番人気ステレンボッシュ。想定2~2.5倍くらいで1強ムード。
桜花賞2番人気1着からオークスに参戦。血統的な背景が父エピファネイア×母父ルーラーシップでどこでも語られているように距離延長に懸念はなし。距離の2400mは牝馬ならまず全馬未経験となるため、過去10年近くを見ても上位人気で桜花賞を好走した馬は基本的に好走している。
乗り替わりで戸崎騎手になるも毎年のようにリーディング1,2位を争うジョッキーなら不安要素としては微々たるレベル。
順当に行ったら馬券内外すとしたら、故障か大出遅れ、致命的な不利のような偶然の類以外のパターンで馬券内から飛んでいくイメージは浮かばないにゃ~。よって、軸としての信頼度はとても高いと思うにゃ。

桜花賞上位人気好走馬でオークス凡走例
2021年:ソダシ 桜花賞1番人気1着→オークス1番人気9着
父クロフネの産駒は2000m超の重賞未勝利、ソダシ自身はマイルGⅠ3勝するも、中距離重賞はGⅡ札幌記念の1勝でマイラー色濃い血統通りの戦績にゃ。
2013年:レッドオーヴァル 桜花賞2番人気2着→オークス2番人気17着
父ディープインパクトも、母父SmartStrikeがミスプロ系の米系ダート血統。
SmartStrike直仔にブレイクランアウト(共同通信杯)がいるもその他の産駒はダート16~18に良績多いにゃ。

桜花賞上位人気好走馬→オークス上位人気好走馬は多数。
リバティアイランドやアーモンドアイのような歴史的名牝レベルでなくとも血統的に距離不安がなければ好走している例がほとんどにゃ。
例としては、
2018年リリーノーブル
(父ルーラーシップ 桜花賞3番人気3着→オークス4番人気2着)
2017年ソウルスターリング
(父Frankel 桜花賞1番人気3着→オークス1番人気1着)

3.上位人気は大混戦、桜花賞+α組の序列は?

続いて桜花賞組。3~5番人気が凡走、6番人気以下が好走したせいで想定2~7人気の6頭が現状想定8~10倍の団子状態。対ステレンボッシュで勝てる可能性があるかという観点でチェックしてみるにゃ。

①ライトバック 桜花賞7番人気3着
猫的には桜花賞で三連単的中の立役者になってくれたお馬さんだけに、オークスでも期待したいところ。とはいえ折り合い難をはらんでおり、気性的な面でペースが遅くなる距離延長は関係できないタイプ。父キズナで血統的な不安は小さいものの、桜花賞のレースを見終えた直後に「この展開で勝てないなら上位2頭とは勝負付けが済んだ」と率直に感じてしまったにゃ。全てが上手く運べばぶち抜くイメージで馬券を買っていたのもあり、2,3番人気なら妙味薄すぎてかなり優先順位は下がるにゃ。
②スイープフィート 桜花賞6番人気4着
桜花賞は抜け出すスペースを探すために直線で内に外に行き来しながらなんとか伸びてきて4着。スムーズだったらライトバックとの順位は逆転していた可能性は結構ありそうにゃ。血統的に父スワーヴリチャードーハーツクライで折り合い面の心配ないタイプも脚質的に後方待機で直線だけで前まで届くかが焦点。エルフィンSでライトバックに負け、チューリップ賞は勝ったものの2,3着馬が桜花賞でやや足りなかったことから、追い出しのタイミングがパーフェクトでやっと馬券内に届くかどうかにゃぁ。
③クイーンズウォーク 桜花賞3番人気8着
桜花賞は2枠から終始内目の中団を追走。直線も前が開かずに追い出しを待たされるも前が開いた瞬間の伸び脚は目を見張った。その後、前のエトヴプレがフラフラしてたのと、外差し有利の馬場で後方集団が差してきたのを見て流すようにゴール。外目の枠からスムーズに競馬ができればもっと上位に入った可能性は大きい。ライトバックと同じくキズナ産駒で距離不安は小さく、陣営・川田ジョッキーともオークス向きとのコメントを以前からしており、好枠からスムーズな競馬ができそうなら見直したい1頭。でも、やっぱり人気しすぎにゃ。
④チェルヴィニア 桜花賞4番人気13着
桜花賞は外枠から好位外を追走。直線に入って追い出したところでステレンボッシュに前をカットされるような態勢になったところ、内からシカゴスティングがやってきて挟まれる形になり下げたところでゲームオーバー。その後もアスコリピチェーノがステレンボッシュの後を追う形でやや内目に切れ込みながら走ってきた影響を受けたワイドラトゥールにぶつけられるわ、再度シカゴスティングに挟まれるわ、ピンボール状態になってしまい、本当にかわいそうなレースとなってしまっていたにゃぁ。
ローテ的にもアルテミスSからの直行はベストとは言い難いもの。アルテミスSでは桜花賞3着のライトバック、阪神JF4着のサフィラを退けていること、ボンドガールの新馬戦2着とポテンシャル面の魅力から、対ステレンボッシュという一点での見方では桜花賞組のなかでは上位にゃ。
⑤タガノエルピーダ 忘れな草賞1着
朝日杯FSでジャンタルマンタルから0.2秒差の3着の実績が光るも、チューリップ賞では切れ負けの形で4着で桜花賞の切符を逃すと、残念桜花賞の忘れな草賞を2分を切る好タイムで0.4秒差の強い勝ち方。過去を見ても複数のオークス好走馬を輩出するレースをきっちりと勝ったのはローテ的にも良く、出走馬のレベルは高いとは言えないものの、転じてみれば余力残しで疲労感は小さいレースとなり桜花賞組と比べればフレッシュな状態で出走できそう。新馬戦で見せた上がり33.5秒の脚は平坦京都でマークしたものも、持続力のある末脚は東京コースでは評価できる。デアリングタクトのオークスで好走したウイン2騎とイメージが被る。馬券的には入れたい寄りの1頭にゃ。
⑥アドマイヤベル フローラS1着
前走は開幕週のきれいな芝のレースで好位抜け出しとスムーズに勝ち切っているけど、綺麗な勝ち方過ぎて評価できるかは微妙。それでも、3走前の百日草特別で皐月賞4着のアーバンシックに大きく負けていないことから、皐月賞3着のジャンタルマンタルを物差しにすればタガノエルピーダあたりとの実力差は小さいと感じるにゃ。

さてさて、8~10倍想定の6頭について検討してきたけど、猫的にステレンボッシュに勝ちそうという観点での順列は以下の通りにゃ。
チェルヴィニア→クイーンズウォーク→タガノエルピーダ→スイープフィート→アドマイヤベル→ライトバック。
ちなみに、馬券内に好走しそうという観点では以下のイメージ
タガノエルピーダ→クイーンズウォーク→アドマイヤベル→スイープフィート→チェルヴィニア→ライトバック
こればかりは枠順発表されないと判断できないけど、今のところの上位人気のイメージはこんなところにゃ。

4.さらに人気薄の馬は人気上位組に食い込めるのか?

最後に他路線組。以下の5頭が20~70倍くらいに並んでいて、それ以下は想定100倍近い事前評価の様相。ヴィクトリアマイルのようなことも無きにしも非ずにゃが、次にあげる6頭より下位人気は未勝利勝or近走負けすぎが揃っていて、テンハッピーローズのような評価ポイント(東京14~18でラスト3F33秒前後の好走実績、先週の考察でもちゃんと触れたにゃ)がほとんどないので、ここまでのお馬さんまでが検討範囲とみているにゃ。
正直、上位人気馬と比較すると実績的に遜色ない馬が多くて、ヒモ荒れ決着を期待したくなるくらいオッズ的な妙味を感じるにゃ!

①サフィラ 阪神JF4着
人気薄5頭の中で能力の絶対値が高そうなのがこのお馬さん。サリオス・サラキア・サリエラの「サ」の一族の系譜(例外:エスコーラ)の超良血馬。クイーンC9着で馬柱が汚れてしまい今回はかなり人気薄見込み。ただ、クイーンCは明らかな馬体減で能力発揮できなかった面が大きく、しっかりと馬体立て直して来たらチェルヴィニアとの好勝負や、阪神JFの好走実績から3着内の可能性は十分にあり得そう。東京向きの速い上がりが使えるので、スローの瞬発力勝負なら好走できるのでは。父ハーツクライで距離的な不安は血統的には小さい。新馬戦で454kgあったので前走+20kgでも馬体が戻ったくらいなので、調教普通に動いていれば馬券的に妙味大になりそう。

②コガネノソラ スイートピーS1着
3連勝でオークスの最終切符を掴んでの参戦。近年ではカレンブーケドールが人気薄から好走したローテで参戦。意外にも今回のオークス以前に3勝しているのはステレンボッシュとコガネノソラだけ。
実力比較では3走前未勝利勝ちの時の2着がアーリントンC5着のポットデオ、そして前走2着に下したニシノティアモがフェアリーS5着と桜花賞参戦したイフェイオン・マスクオールウイン・キャットファイトあたりと差がない競馬をしており、少なくとも重賞好走レベルの実力は最低限ありそう。父ゴールドシップで距離的な不安は血統面では小さいものの、33秒台前半の脚が必要な展開では割引が必要にかも。それでもスイートピーSの1分45秒台の時計はかなり速くて、レースレベルは相手関係のレベルは決して高くないものの、冒頭比較で出したカレンブーケドールのスイートピーSが1分47秒台だったことを考えると馬場差があれどかなり優秀な時計。全然、馬券内に入ってきてもおかしくない実績にゃ。

③ミアネーロ フラワーC1着
フラワーCからの直行組、近年ではスタニングローズが本番で2着に好走。新馬戦ではアドマイヤベルをフリージア賞で負かしているマーシャルポイント相手に0.2秒差で快勝。次走の菜の花賞は直線不利があっての5着、そこから立て直してフラワーC1着でオークスへの参戦。
父ドゥラメンテで距離延長による血統面の不安も小さい。鞍上がヴィクトリアマイルで初GⅠを戴冠した津村ジョッキーと勢いがあるのも好材料。マーシャルポイントを比較対象としたアドマイヤベルとの実力差は殆どないことから、オッズ比較の観点からミアネーロのほうが妙味あると思うにゃ。

④ラヴァンダ フローラS2着
猫的には前走フローラSの馬連を獲れた立役者なので評価したいお馬さん。目立った実績は前走のみではあるものの、4走前のつわぶき賞でフィリーズレビュー4着バウンシーステップの3着、3走前のこぶし賞で朝日杯FS5着のダガノデュードに先着とそこそこ走れていた。2走前のチューリップ賞は直線で大きな不利を受け7着のレース。パトロールビデオ見ればわかるけどゴール前100m切るまで全く追えずの状態。何とか追える状況となったラスト数十mの伸び脚が目立っており、前走フローラSでも直線で何度も狭くなる状況の中、みらい君が父よろしく上手に進路を確保してイン付きしてオークス最終切符獲得。近走スムーズな競馬が出来ておらず、こちらもアドマイヤベルとの比較で実力遜色ないとみてオッズ妙味的には買いたいお馬さんにゃ。

⑤エセルフリーダ ミモザ賞1着
前走、ミモザ賞1着後、陣営の判断でトライアル戦を使って体力消耗するより、一か八かでオークス直行での出走にかけたところ、首尾よく登録頭数18頭で出走できることに。これだけでも運的にはかなり恵まれた感があるものの、2走前の1勝クラスでは皐月賞2着のコスモキュランダ、プリンシパルS5着のファビュラススターと骨っぽい牡馬とそれなりの勝負をしていた。そして、前走のミモザ賞でスイートピーS2着のニシノティアモを下しており、ニシノティアモを軸にした比較ではコガネノソラと近い評価ができるにゃ。
現状、50~100倍検討の想定オッズだけに、三連系のヒモなら全然検討できると思えるにゃ。

5.まとめ

さてさて、調子に乗って延々と書き連ねてしまいましたにゃ。
結論から言うと、ステレンボッシュ以外はドングリの背比べ状態で、正直、いろんな切り口で馬券を組み立てられそうなメンバーですにゃ。
猫的には上位2~7番人気のお馬さんより、その次にピックアップした5頭のほうが馬券的には期待感が高く感じてますにゃ。
はてさて、どんな枠順になるか楽しみたにゃ。あと数日寝て待つにゃ。

最後まで読んでくれてありがとうにゃ。
少しでも参考になったと感じたら「スキ」を押してくれたらうれしいにゃ。
よろしくお願いしますにゃ。

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