転がるボール

父と継母が旅行に出てしまい姉と姪っ子が誰もいない実家に帰ったときのこと。
姉の部屋は玄関から階段を上がってすぐの部屋。
夜中の2時過ぎまで姉は姪っ子と一緒に自室でテレビを見ていた。
すると1階から何やら音が聞こえる。
テレビの音を消して耳を澄ますと玄関から何やら転がる音がする。
何か小さなボールのようなものがゴロゴロ、ゴロゴロ。
家には姉と姪っ子しかいないため姉は不審者が侵入したと思い警察に通報する。
自室で怯えながら警察が到着するのを待っているとほどなくして警察が戸を叩く。
ことのあらましを説明し家の周辺をくまなく探索してもらうも誰かが入った形跡はまるでなし。
鍵もちゃんと締まっていた。
何より玄関には転がるような小物は何一つなかったのだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?