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ピアノを買うならどっち

ピアノ教室のホームページやフェイスブックで時々質問を受けることがあります。
それはピアノを始めたいのだけれど、電子ピアノにしたらよいかアコースティックかというもの。

消耗品であれば簡単なのですが、値が張り一生ものとなると迷いますよね。長く続けるつもりなら・・・

住宅事情や周りの環境などの条件がパーフェクトなら迷わずアコースティックをおすすめます。結局の所、電子ピアノは楽器ではなくて電化製品。録音した音しかでません。残響でテクニックを調整したり、微妙なピアノタッチの練習も出来ない。でも、マンションで防音室がなかったり、住宅が密集している場所だとちょっと考えなければいけません。細かいテクニックの練習は出来ないにしても指の練習が出来たり、最近はどんどん改良されていろんな音色が出るようになってきているようです。

なにがなんでもアコースティックとこだわらずに、最初は電子ピアノで軽くスタートして、環境が整ったらアコースティックを購入しても良いと思います。

アコースティックは高いから・・・という人。アコースティックは高いイメージがありますが、中古を探せば電子ピアノよりも安くて良いものが手に入ることは十分可能です。

最初に電子ピアノを使い、その後にアップライトなりグランドピアノを買うことになったとしても、場所が許せば2台持っておくのは選択の幅が増えていいと思います。ピアノのある部屋に家族がいても、夜遅くてもヘッドフォンがついているのでその時だけ電子ピアノにしてみたり、あとバッハの練習をする時はいつまでも音が鳴っている電子ピアノだと各声部の並行進行のハモリがクリアに聞けてバロックの雰囲気がでて楽しめます。ハモった時の音の確認もできます。ただ、アコースティックに戻った時は物足りなさを感じてしまうので指の強弱を調整しないといけません。家でピアノ二重奏の練習をしたい時も2台あると便利ですね。かなり恵まれた環境でないとアコースティック2台は厳しいですから。

実際に相談を受けた人は2歳位の子どもにピアノを買いたいということでした。海外の人だったので、住宅事情などを説明したり向こうの状況を正確に把握するのに少々戸惑いました。家が密集しているという度合いも国によって違ってくるだろうし、音に寛容な国かもしれないなど、そこらへんの調整も確認しながら進めなければなりませんでした。

ピアノを長いこと続けたいのなら、絶対にアコースティックですが、技術よりもただ曲が弾けて楽しめればいい、という人もいると思います。そういう時は無理にアコースティックを買わなくてもいいと思います。ただ鍵盤は88あるものがおすすめ。61鍵などもありますが、曲が増えるにつれ音域が増えてくるからです。それでも、最初のアコースティックピアノなどは54鍵しかありませんでした。モーツァルトやベートーヴェンだって最初は61鍵のピアノを使用していましたから。

ベートーヴェンが音域を目一杯使って作曲したことで鍵盤数が更に広がりましたが、今の88鍵になったのはまだほんの100年ほど前のこと。

きもちよくピアノライフがスタート出来るといいですね。ピアノやっておいてよかった!と言われるように日々自己研鑽していきたいです。

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