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IVS2024で目指すスタートアップの人材課題への新たな突破口〜「井戸端キャリア1on1」企画の裏側〜

2024年7月4日(木) 〜 6日(土)の3日間に渡り京都で開催する国内最大のスタートアップカンファレンス「IVS2024 KYOTO / IVS Crypto 2024 KYOTO」。今回、LAPRASはそのプラチナスポンサーに就任し、キャリアネットワーキング企画「井戸端キャリア1on1」をIVSとWanted JAPANと3社で協力して開催することになりました。

そこで今回は、IVSにおけるキャリア企画に関わる3社の代表をお呼びして、今回のキャリアネットワーキング企画の裏側について話をお伺いしました!


プロフィール

IVS代表/株式会社Headline Japan 代表取締役 島川敏明氏

2017年インフィニティベンチャーズに入社。投資活動に加え、IVSの運営やライブ配信アプリを提供する17LIVEの立ち上げを行う。
2020年1月から株式会社インフィニティベンチャーズサミット(現株式会社Headline Japan)の代表取締役に就任。IVSの代表として、コロナ禍でのオンライン開催等を経て、昨年のIVS 2023 KYOTO/ IVS Crypto 2023 KYOTOは参加者1万人の大規模イベントとして開催。IVSには学生時代からボランティアスタッフとして参加し、IVS歴は10年以上。

WANTED JAPAN株式会社 代表取締役:姜哲浩(カン・チョルホ)氏

韓国生まれ。広告業界等での経験を経て、2017年にWanted JAPANにジョイン。昨年、LAPRASと事業提携を行い、韓国で活用の進んでいるAI等の知見を用いて、日本のHR業界に対して新たなチャレンジを行なっている。
スタートアップにおけるHR・採用の課題についてHeadlineと意見が一致したことから、今回提携先のLAPRASと共にIVSのプラチナスポンサーとなり、キャリアネットワーク企画を後押しする。

LAPRAS株式会社代表取締役 CEO 染谷健太郎

2018年1月よりLAPRAS株式会社のプロダクトマーケティングマネージャーとしてジョイン。2022年2月、代表取締役 CEOに就任。
CEO就任後「ベンチャー経営者になったならIVSには絶対行くべきだ」との声を受けて昨年のIVSに初参加し、他社の経営者等との交流から、その魅力を知る。今回提携先のWANTED JAPAN共にIVSのプラチナスポンサーとなり、キャリアネットワーク企画を後押しする。

島川さん:IVS自体は2007年から始まっており、最初は50人位の経営者の集まりでした。当時はスタートアップに関わる人も少なく、カンファレンス等が日本には一切なかったため、まずは場を作る必要があるという思いで、スタートしています。

その後、参加してくださる経営者の方も増え、スタートアップに関わる人も時代と共に増えてきてました。15年以上経った今となっては、スタートアップは行政の施策として出てくるくらいの、重要な立ち位置となっています。

時代に求められるイベントに進化させる、IVS2023での挑戦

島川さん:IVSを始めた当初に比べるとスタートアップの立ち位置も変わってきた中で、IVSの役割や求められているものも変わってきたと感じていました。そのような中で、国の戦略である「起業家を増やす」や「ユニコーン企業を増やす」というものに対して、一つの答えを出すという観点で、IVS2023では従来の取り組みを大きく転換するという挑戦をしました。

「起業家を増やす」という点では、従来は完全招待制の1000人以下のイベントとしていたものを、昨年は「これから起業しようとしている方」や「スタートアップに興味がある方」も参加できる形にしたことで、1万人以上が参加する大規模なカンファレンスとなりました。IVSが起業したい方やスタートアップに関わる人を後押しできる場になったかと思います。

「ユニコーン企業を増やす」という点では、「外貨を稼げるようになる」ということがポイントになってくるという考えから、海外の起業家や投資家を積極的にIVSに呼ぶという取り組みを行いました。実際に、1万人の参加者のうち、2000人は海外からの参加者になり、IVSが日本の企業が事業の海外展開や海外からの資金調達を考えた際に、世界との接点を作れるような場になったかと思います。

スタートアップ経営に必要な全てが揃う場へ、IVS2024の挑戦

島川さん:今年の7月に実施されるIVS 2024 KYOTOでは、昨年力を入れた「海外との接点」を強化したり、資金調達の相談や商談等に集中できる場を提供したりといったアップデートを考えています。さらに、今回は「採用の機能」をIVSで提供できるような場にしたいと思っています。

従来のIVSでは起業家の方と投資家の方がメインで参加されており、資金調達やアライアンスの話が進んだり、商談が進むような場になっていました。一方で、スタートアップにおいて資金調達等が進んだ際、次にボトルネックになるのが「採用」です。

そこで今年は、今回WANTED JAPANさんとLAPRASさんの協力を得つつ、キャリアネットワーキングに新たにチャレンジすることになりました。昨年より、1万人という規模感になったことで、スタートアップに興味がある人材と企業という新たなマッチングを提供することで、IVSがスタートアップの採用問題を解決できる場になることを目指しています。

今、IVSがキャリアマッチングに挑戦する理由

島川さん:採用についてはIVSでもずっと取り組みたいと思っており、最初は自分たちで何かマッチングを生み出す仕掛けを考えていました。ただ、どうしてもその場限りで採用が決まるものではないので、IVS終了後も連絡をとり続ける必要があり、また候補者の方のプライバシー等にも配慮しようと思うと、それなりのシステムや知見が必要になるというところで、自社だけで開催できるのかについては迷いがありました。

そのような状況で、韓国に知見のあるWANTED JAPANさんに相談したところ、同じ視座でチャレンジができそうだということで、まずはWANTED JAPANさんと一緒にキャリアネットワーキング企画についてディスカッションを進めることになりました。その中で、マッチングに関する知見やシステム面での支援が必要ということもあり、さらにLAPRASさんにも加わっていただきました。

姜さん:最初にIVSでHRテーマをやりたいというご意見を聞いた時に、今までLAPRASさんと一緒に取り組んできた「日本の人材の流動性を高める」というテーマに通じるものがあり、ぜひチャレンジしたいと思いました。日本の政府の戦略にもあるように、日本のこれからはスタートアップにかかっていますし、注力すべき事業に必要な人材をマッチングするというのは、これからの日本の競争力を強化することにも繋がります

また、弊社としては韓国と日本の人材交流という観点でも非常に興味深いと思いました。日本のスタートアップを活性化させるためには、海外からの資金調達だけでなく海外人材の活用も必要になってきます。そういった点で、スタートアップのHRに対する課題をIVSで解決出来ることは非常に意義があることですし、その中でグローバル人材についての課題があるところには、弊社がお手伝いできる部分も多くあるので、やらない理由はないと感じました。

一方で、弊社だけで関わっても良いのですが、日本におけるマッチングの知見であったり、システム面での支援であったり、スタートアップの各社との繋がりを考えると、すでに提携しているLAPRASさんにも入ってもらった方がやりたい企画ができるのではないかということで、染谷さんにもお声がけしました。

染谷:姜さんから話を聞いた時にはすぐに「やらせていただきたいです」と答えました。自分自身、昨年は商談を目的としてIVSに初参加したのですが、商談にとどまらず資金調達の話ができたり、経営者としての考え方を学んだりと、そこで色々な繋がりや知見を得ることができる本当に貴重な経験でした。その一方で、これだけの熱量がある場であればもっといろんなマッチングができそうだという感触も持っていました。

そのため、お話を聞いた後すぐに「IVSで採用活動ができる」イメージが浮かびましたし、弊社が持っているマッチングのノウハウや採用における知見が役に立てるというイメージも湧きました。参加者が起業相談・資金調達・商談・人材採用まで一括してできる場が作れたら本当にスタートアップにとっては大きな後押しになりますし、スタートアップの経営に必要な全てがIVSで揃うのは、本当に凄いことだと思います。そこでLAPRASが力になれるのは非常に嬉しいと思っています。

IVSをスタートアップのビジネスプラットフォームへ

姜さん:自分自身も海外のものも含めて色々なサミットやカンファレンスに参加していますが、やはり会場に参加している方の熱量が高いイベントが多いと思います。新しい繋がりや知見を得ることで、みなさん非常に熱量が上がった状態で帰る場合が多いです。

一方で、その上がった熱量が日を経るごとに落ち着いてしまうという、勿体無いことも起こります。やはりスタートアップは厳しい世界ですし、理想が高くあっても、大変な現実に対応しているうちに、気づけば日常に戻ってしまいます。

そういう点でIVSでは商談や資金調達など、単なるイベント参加に留まらないチャンスがあり、「日常に繋がるAction」をしっかり持って帰れるという特長があると思っています。そこに加えて今回からは、人とのマッチングにより採用等が進むといったActionがさらに増えるので、リソースに限りのあるスタートアップにとっては、本当に唯一無二な場になるのではないかと思います。スタートアップの成長に必要なものが全て揃い、イベント終了後も繋がりやActionが続く、”スタートアップのビジネスプラットフォーム”にIVSがなる姿を描いています。

井戸端キャリア1on1のイベント概要

染谷:井戸端キャリア1on1では、事前にシステム上でマッチングした企業と参加者の方が、当日会場で1on1を実施できるような企画を進めています。また、当日だけでなく、その後も繋がり続けられるようなシステムを準備しています。

島川さん:現在、まだ当日のイベント詳細を詰めているという前提なので、ぜひ続報をお楽しみしていただきたい面もあるのですが、「スタートアップに興味がある人と採用企業をマッチングする」というのが、事前・当日・後日それぞれで実現できるかと思います。

染谷:参加者の方にとっても採用企業の方にとっても、数年後に振り返った時に「IVS2024での出会いがあったから、今がある」と思えるようなマッチングを提供できるように、各社でアイデアを持ち寄りつつ、準備を進めておりますので、ぜひ会場に足を運んでいただきたいです。

採用企業の方に向けては、本当に熱量の高い方と繋がれるまたとないチャンスをお届けできると思います。スタートアップに興味があって、会場まで足を運ぶような参加者の方に会社をアピールできて、期間中に参加者の方と1on1で直接話せるようなイベントは、本当にIVSにしかないチャンスだと思います。

単なる「事前に予約した企業との会場での1on1」以上の体験を提供できればという思いで、現在企画を様々準備しています。最近はオンライン主体でなかなか「スタートアップの熱量を肌で感じる」機会も減ったと思うので、ぜひ1万人が生み出す鳥肌が立つような熱量をIVSで感じていただきたいです。

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井戸端キャリア1on1への参加を検討中の方へのメッセージ

島川さん:今回の井戸端キャリア1on1は、今スタートアップへの転職を考えている人には、意欲の高い企業が一同に会するため絶好の転職のチャンスとなりますし、まだ転職などは考えていない人にとっても、色々なスタートアップと話すことで自分のキャリアについて考えてみるような場にしたいと思っています。採用面接ではないので、あくまで気軽なキャリアに関する1on1ができる場として気軽に参加していただき、その結果としてキャリアの1つの選択肢として「スタートアップ」にまずは興味をもってもらえたら嬉しいです。

選択肢は知らないと選べないので、そういった意味で井戸端キャリア1on1では色々なスタートアップと話すことで、自分のキャリアの選択肢を広げるような場にしてもらえればと思います。

また、今回企画の際に一番気をつけているのが、参加者の方が損をするようなイベントにはしないということです。日本ではまだどうしても「転職」にネガティブなイメージがあるので、採用色のあるイベントに参加するだけで「あの人は転職しようとしているのか?」と不信感を持たれてしまうことがありますが、当然ながら井戸端キャリア1on1は「すぐにその場で転職先を決める!」という性質のものではありません。企業と個人の1on1での気軽なマッチングの場として企画を進めていますので、安心してご参加いただければと思います。

染谷:せっかくだし自分のキャリアを考えてみようとか、興味ある会社と接点を持ってみようとか、それくらいの気軽な感じで参加できる企画にすることにはこだわっていくので、ぜひ気軽に参加していただきたいです!IVSは本当に熱量がある場所なので、そのようなタイミングでご自身のキャリアを振り返るのは、とても良い体験になるのではないかと思います。

姜さん:IVSには1万人が来場するということは、1万人の人に出会える可能性があるということです。自分が行き詰まっている問題があっても、1万人もいれば、誰か知見がある人がいたり、すでに同じ問題を解決している人がいたりと、問題の解決の方法が見つかるのではないでしょうか。

そういう意味では、ぜひキャリアに悩んでいる方がいたら、井戸端キャリア1on1いろんな人と繋がることで、日常から少し切り離して、改めてキャリアについて考えてもらう機会にしていただきたいです。

日常から離れたIVS京都という場所も、それを後押ししてくれるのではないかと思います。可能性を広げるための出会いをぜひIVSにて得て欲しいと思います。

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