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欺瞞と善良

タイトルは【傲慢と善良】からきているものだけど
付き合った後にありがちな欺瞞と善良について。

恋人 < 友達
恋人より友達を大事にしない人は、
どんどん友達が離れていってしまうよ

義務教育の歳の頃、よく親に言われていた。

でも大人になるとそのパワーバランスみたいな
信じてきたはずの、その法則が揺らぎ始める。

男女の友情って成立するのかとか
どちらかが結婚してしまったら終わるのかとか
周りは結婚してしまって、
家庭があるからなかなか会えなくなったとか
いつまでも独身みたいではいられないとか

そういう塩梅の変化って誰も教えてくれない。
ただなんとなく、ちゃんとした理由で
疎遠になっていく友達たちを見ている。

男女の友情が世間的に成立しないと
言われているのはさすがに知っている。

私が信じている仮説だけど、
どちらかがその人のことを
かわいいとかかっこいいと思った時点で
男女の友情は成立しないらしい。

本当にそうだと思っている。

だとしても、男友達は気楽で必要な存在だった。
男の意見は女と違う。
女にそれなりに歩み寄ろうとする
葛藤みたいのを聞いてるのも面白いし、
そんなの知るかって開き直ったりするのも面白い。

例えばモテすぎて困るとか
痩せててコンプレックスとか
同性に話すより異性に話す方が
気楽で不和を生まないことくらいわかる。

男は男の楽しみ方、女は女の楽しみ方がある。

だけど、彼氏や彼女が
この男友達や女友達みたいな関係を
快く思うだろうか。

ほとんどの場合、快く思うことはない。
仲の良い女友達です。なんて紹介されて
少しの葛藤もなく受け入れる人、
ましてや3人で会えたりする人が
どの程度いるだろう。

結婚適齢期と言われる25歳以上の恋愛で
その事象が発生するのは、
生存本能的に嫌悪してしまうのではないか
とすら思う。

だから私たちはあえて"言わない"ことを
選んでしまう。
なんの罪悪感や懸念もなく。
もはや礼儀とすら思っているのかもしれない。

彼氏、彼女も大事。
異性の友達も
友達であることに変わりないから大事。

そうやって義務教育こじらしたみたいな思想と思われながらも、あえて関係性を大っぴらに言うことなく、晒すことなく続いている。

だってやましいことなんてない。

じゃあなんで、彼女に言わないの?

不安にさせたくないんだよね。
もしかしたら彼女がそれを許せない人で
会うなって言われるのが怖いんだよね。

ストーリーに載せるわけでもない。
誰かに女友達の存在を伝えるわけでもない。
束縛するタイプの彼女と
付き合ってるとも思われたくない。

男女の友情がよく思われないことを
わかっていて、やましくないといいつつ
やましい関係と相違ない隠し方をする。

相手を不安にさせない為の善意。
相手がそれを知ったときの欺瞞。

友情、恋愛は似ている部分があって
解釈によっていろんな見え方ができてしまうから
交錯するとき苦しく思える時がある。

でもお互い様だから知らないふりをしている。

善良だと思っていたものが、
欺瞞に思えること
当事者になるまで気づかなった。

大人になると対にあると思っていたものが
案外紙一重なことが多い。

大切にするべきものを、優先するべきものを
見誤らない取捨選択。

全部同じくらい大事なんてできないよ。
全部大事にしようとする人を
大事になんてできないよ。

大人以上結婚未満の期間が長ければ長いほど
感じる矛盾みたいなものって多い気がする。










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