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明かし

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俳句と短歌を束ねました
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#春

昼下がり照明消せば花色を濃く紅くして青蓮学士

パンジー

椿『西王母』 

平成の住まひの椿「西王母」恋しくなりて取り寄せたりけり 

三月の令和の庭の西王母椿咲きたるさまにやはらげられ 

佐保姫の 夕の束の間 見られたる 
宝飾がはし 雪柳綺羅   

※がはし:…のようである。…の風である。

寒き日の 木陰にありて たんぽぽは 
打ち上げ花火の 清らのごとく 

蕪の花 一つ咲きては 輝きぬ 
うららにあれよ のどかにあれよと 

春の月さして夕をば匂はしめ

薔薇ことにオレンジ色よ鮮らけきルイドゥフューネの香は美しき

明日(あす)よりの雨を知るかに紋白蝶ゆらりたんぽぽゆらりたんぽぽ

晴天にそよなき朝の静けさよただあたたかき春にたたずむ   

※そよ:風のしずかに吹くさま。

チューリップ「エンゼルスウィッシュ」へ雨が降りました(2022年03月31日)。 

白雲や雨を誘ひてチューリップ白珠(しらたま)のごと咲き香らせり

てっぺんの桜の花やほのあかし小雨のち空皎々(こうこう)として

たんぽぽの綿毛に満てる輝きよ明(あかり)あるかに夕掛くる庭

風止まざる幾日(いくか)ありて胡瓜草やうやく今朝に写真撮りけり