繭パフから再考・繭糸はどれくらい細いのか?
今日は少し専門的なお話を少し。
私がラオスにいる理由の一つにとっても綺麗な命の繭を作るってことがあるのですが、先日面白いものを作りました。
それがこちら。生繭のパフ。
作り方はちょっと秘密なのですが、本当に良い繭の状態を保持するために色々考えた結果できたパフ。
綺麗な水で作りたかったので、せっかくならと超贅沢にレモングラスの蒸留水をふんだんに使って作ってます。だから繭くささどころか仄かにレモングラスが香ります。もちろんレモングラスはこの農場でできた無農薬・無肥料の超自然栽培のレモングラス。
繭糸のパフを使って見た
自画自賛ですが少しお付き合いください。
繭玉のピーリングなんて今まであったのですが、何しろ繭が硬い、そして繭くさいんです。ぬるま湯に浸して数分待って・・・なんて。しかもそれでも硬い。硬いということは実は当たってる面積ってしれているんです。
だけどこの繭糸のパフはやらかい。だけどしっかり汚れを取ってくれる。
なので、肌がするするすべすべになるんです!
男なんで、そんなこと全くしてこなかったのですが、これは自分で作った繭の力を知るための実験
そしたら自分でもびっくりしました。
なぜかサラサラの肌になります。
それでいてしっとりが残る感じ。
不思議だな〜って思って、そういえば繭の糸ってどれくらい細いんだろうって改めて調べて見ました。
繭糸の細さ
あ、そうそう。今回あえて絹糸ではなく繭糸という表記にしています。
なぜなら絹糸、生糸って実は、繭から取った細い糸を7〜9本くらい合わせたものなんです。さらに生地になるにはそれを何本かくらい束ねて作っています。
だからみなさんが想像している製糸工場でできる絹糸の細さは、実はお蚕さんが吐き出した一本の糸の細さの7〜9倍(生地に至っては数十倍)の太さんなです。
じゃぁ一本の細さはどれくらいか?というと
こんな感じ。
なんと10μm〜20μm!
え?想像できない?
0.01~0.02mm程度。
まだまだ想像できない?
日本人女性の髪の毛の細さが平均0.08mmと言われているので、その1/8〜1/4ほどの細さなんです!ちょっとは想像してもらえたでしょうか?
実はそれだけではありません。
この一本には数百本のフェブリル繊維が集まっているため、1本の繊維は1μm〜0.1μmと言われています。
(※この画像には実はヒト細胞に近いフェブロインとセリシンという繭糸を語る上で欠かせないものがあるのですが、それはまたいつかの機会に。)
毛穴の太さはどれくらい?
さて、繭糸の細さがわかったところで次に気になったのが毛穴の太さ。
実際に自分の肌がスベスベになったものだから、繭糸が毛穴に入って綺麗にしてくれたんじゃないか?なんて想像したのです。
そして調べて見たら、毛穴は直径0.02mm〜0.55mmだというじゃないですか!
小さいところでも繭糸と同じかその倍程度の大きさがあります。
細い繭糸が見事毛穴に入り込みそこの汚れを取ってくれているんだと納得。ファンデーションを落とした後の汚れも取ってくれるかもしれませんね!
先日の傷が塞がったことといい、今回の肌がサラサラになる件といい、繭には私たちを元気に綺麗にしてくれる力があるようです。
あ、このパフ欲しい方、試して見たい方がいれば多分そのうちに日本に送ると思います。でも数はびっくりするくらい多くできないので、超数量限定になると思います。一つ一つ手で作っているし、繭も大量生産していない(本当に綺麗な繭を作ると大量生産できない!)ので、販売できそうな時はまた告知しますね!
今しばらくお待ち下さい。
サポート頂いた場合は、食べれる森作りを中心に、南ラオスの自然を大切にする農場スタッフのための何かに還元させてもらいます。