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曙光よりも先の時間

 2024年6月3日、月曜日。

 闇が怖いと思っています。
そういう意味合いでは都市部に住まうことは、恐れを遠ざける意味で正解に思えます。また、逆に闇への恐れを失うことも危険なことと認識しています。

なぜ、闇が怖いのか。

 闇は、夜です。
夜は、野生の生き物の時間なのです。

 ざんざん鳴く虫の声、蛙の賑わい、そして庭木や雑草をより分けて動く大きな生き物の音。屋根裏を右往左往する鼠の足音。そういうものは、夜響くのです。ですから、子どもの頃から夜は恐れるものでした。

この恐れは大人になっても残り、特に家族とキャンプに行く折に敏感になります。野生動物が近くにいるかもしれないと感じられる空気を得ると、途端に張り詰めた気持ちになります。

 闇は恐れるだけではいけない。正しく恐れることが大事。
どうすれば怖くなくなるのか。そういうことを自然に会得していきました。

 そうして目覚める浅葱色の時間。

どうしても、この色を感じてしまうと目が覚めてしまいます。朝を迎えられたのだという安堵と、今日が始まるという絶望です。

 そういう目覚めを今日も繰り返し、また少し違う一日を味わうのでした。

頂いたサポートは、木の小物を作る際の資金にさせてもらいます('ω')