【SVシーズン18 最高レート1998】暁の翼トリックルーム~深海の星を添えて~【ゆるめのコマスター縛り】
1. 挨拶
はじめましての方ははじめまして。
一番好きなポケモンはランターン、好きな伝説のポケモンはネクロズマ(暁の翼)。ショウジです。
突然ですが、皆さんは以下のセリフをご存じでしょうか?
ご存じハナダシティのジムリーダー、カスミの有名なセリフですね。ランターンも使ってくれる、すごくいい人です。
この「ポリシー」は、実際のランクバトルにおいてもある程度通用すると思っています。何事も拘りを持って取り組むことは大事ですよね。
あなたはランクバトルに挑む時、何を考えてますか?
私のポリシーは……
アプリゲーム『ポケモンコマスター』関連のポケモンのみを使い、かつトリックルームを駆使し、かつ一番好きなポケモンと一緒に戦い抜くことです。
前置きが長くなりました。
私は普段、以下の縛りでランクバトルに励んでいます。
縛りルールの説明
①かつてサービスされていた対人ゲームアプリ『ポケモンコマスター(以下コマスター)』に実装されていたポケモン、またそのポケモンの進化系や近縁種といえるポケモンのみ使用可能。ポケモン本編以外で一番大好きなゲームなので。
例1:カイリューは、コマスターに実装済のため、使用可能。
例2:ローブシンは、進化系ともども実装されていないため、使用不可。
例3:ニャオニクスは実装されていないが、進化前のニャスパーは実装済のため、使用可能。
例4:ハバタクカミは実装されていないが、近縁種といえるムウマ系統は実装済のため、使用可能。
例5:アラブルタケは、近縁種のモロバレル系統ともども実装されていないため、使用不可。
②可能な限り、技『トリックルーム(以下トリル)』を中心に絡めた戦術を軸にする。一番大好きな技なので。
③レギュレーションで使用可能な場合、ランターンと暁の翼ネクロズマ(以下暁ネクロ)を必ず構築に入れる。一番大好きなポケモンなので。
今回、この縛りにおいて瞬間最高レート1998(最終レートは溶かして1883)を達成することができました。
目標のレート2000まであと2だけ届かなかったこと、最終的に3桁順位やレート1900への復帰ができなかったことはめちゃくちゃ悔しいですが、それでも大幅な自己ベスト更新が叶ったことは素直に嬉しかったため、構築記事として記録することにしました。
あまり考察の精度は高くないくせに語りたいことが多すぎてだいぶ長文ですが、かなり面白い構築にはなっていると思います。最後まで読んでいただけると幸いです。
2. おおまかな構築経緯
レギュレーションGは伝説解禁!当然大好きな暁ネクロを使うぞ!と決意。
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剣盾でもずっと使っていた経験上、SV環境においても「高めな等倍耐久で耐えてからのトリックルーム切り返し」が基本の動きになると予想。
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その等倍耐久を更に補強するには何が良いか?一旦浮かんだのは「壁構築に組み込む」か「相性補完もいい捨て台詞ガオガエンを駆使する」だった。
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壁構築は個人的に不慣れ(あと強そうなオーロンゲが縛り上使えない)なので、今回は後者のガオガエン活用を選択。
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トリルアタッカーとして一旦赫月ガチグマを採用。
また、暁ネクロにとって重い高耐久悪タイプ(ディンルーとかチオンジェンとかドドゲザンとか)をカモるために積み技持ち格闘枠(ガラルサンダーやオオニューラ等)を検討。
あとは先制技があって便利そうなハッサムを採用。
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固定枠のランターンは、偶然水の一貫が恐ろしいことになったので貯水型に。
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全然勝てない。
そもそも暁と赫月で特殊エースが2体もいるせいで、チョッキとかで普通に止まってる点が弱いのでは?と気づく。
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友達のアドバイスにより、トリルアタッカーと高耐久悪ポケモンへのメタは原種ガチグマ(以下ガチグマ)に全部任せられるのでは?と思い立つ。トリルアタッカー枠及び格闘枠を、ドレインパンチ持ちガチグマの1枠に圧縮することに。
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中盤以降、カイリューが増えてきた。ステルスロック(以下ステロ)が欲しくなったため、初手に強引なステロトリル展開を作れそうなサケブシッポを採用。
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現在の構築の形に。
3. 使用構築
ネクロズマ 暁の翼(NN:なし)
特性:プリズムアーマー
持ち物:パワフルハーブ
テラスタイプ:格闘
性格ミント:冷静
技:シャドーレイ、トリックルーム、テラバースト(格闘)、メテオビーム
調整:HC252 余りB(S個体値0)
調整意図:特になし。代わりにダメージ計算の例を以下に載せる。
シャドーレイで無振りパオジアンを高乱数2発(87.5%)
+1シャドーレイで無振り霊獣ランドロスを確定1発
+1シャドーレイで無振り連撃ウーラオスを確定1発
+1シャドーレイで無振りコライドンを中乱数1発(50%)
+1メテオビームと+1抜群テラバーストでHD特化チオンジェンを確定1発
無補正C252ハバタクカミの4倍弱点シャドーボールを超高乱数耐え(93.8%)
補正込みC252拘りメガネハバタクカミの抜群ムーンフォースを確定耐え
ステロ込み無補正C252拘りメガネハバタクカミの抜群ムーンフォースを超高乱数耐え(87.5%)
(プリズムアーマーの強いところ!)
補正込みC252拘りメガネ黒馬バドレックスの等倍アストラルビットを確定耐え
解説
世界で一番かっこいい伝説のポケモン。この構築の軸。伝説らしい高い耐久値を活かして、等倍攻撃を一発受けてからトリル展開、または一旦メテオビームで交代先に負荷をかけてからトリル展開していくのが基本の動き。
メテオビームは命中不安がずっと付き纏う技だが、その上で「相手に負荷をかけつつ積みも行える」という行動は、トリルの4ターンという限られた時間に暴れていきたいこのポケモンにとって非常に重要だと感じた。ちなみにこれは偶然だが、本構築の命中不安技は(雨の時しか打たない雷を除けば)このメテオビームただ1つである。
暁ネクロの重要な立ち回りとして、有利盤面を作れてもトリックルーム即押しはしないという動きがある。
例えば霊獣ランドロス(無傷、威嚇と捨て台詞が入っている)との対面。ここで即トリルを押しても、対面のランドロスや受け出してきたポケモンを次の攻撃で倒せる保証はない。そうなるとメテオビーム+次の攻撃で最短でも2ターン使ってしまい、次に出てくるポケモンもワンパンできない相手だった場合そこでも最短2ターン消費…あっという間にトリルターンは切れてしまう。
逆にメテオビームを最初に押し込むとどうなるか?ランドロスが居座った場合は次のトリル展開→シャドーレイで倒して残り2体に対して3ターン殴り合えるし、ランドロスがとんぼ返りなりで引いてきた場合はメテオビームが後続に刺さり、そこから同じくトリル展開からの攻め立てを行える。
つまり、裏目が出にくい場面では一旦素の殴りを優先した方が、結果的にトリルターンの効率が良くなるということである。
(もし仮にメテオビームの打点が思ったより出なかった、あるいはそもそも外してしまった…とかが起きても、トリルを先に展開してしまう場合よりはまだ試合のプランを立て直しやすい。)
後述のガオガエンのおかげで「居座ってもしゃあないし一旦引こう」という盤面を作りやすいこともあり、暁ネクロのメテオビーム→トリルの展開はかなり強力な動きとなっている。
なお、相手の交代から暁をワンパンしてくる相手が来そう…等、即トリルが逆に正解となる展開も当然起こりうる。どっちの動きが正しいか?を毎試合見極めることが最重要。
同タイプの伝説には黒馬バドレックスやルナアーラ、同じトリル使い伝説には白馬バドレックス…とライバルが多いポケモンだが、前者は「トリックルームは自身の加速手段にも後続のサポートにもなる最強の技である」、後者は「技範囲も耐性も物理特殊も全然違うので問題ない(S種族値という最大の壁はあるが)」という思想の元であまり気にしないことにしていた。
我ながら強引な思想だが、好きなポケモンを使う時にはこういう雑な思い切りも大事である…はず。
テラスタイプは格闘。当初はゴースト半減で黒馬バドレックスに強くなる悪(しかもめちゃくちゃ似合う)も試していたが、どうしても悪タイプへの打点がないと動かしにくさを感じたため変更。
テラバースト以前に入れていたフォトンゲイザーは、受け系に多い毒タイプ/テラスを即破壊できたり、テラパゴスやカイリュー等強力なノーマルタイプ/テラスにテラス択なしで大きな削りを与えたりできる点がかなり魅力的だったが、流石に受け出してきた悪タイプを破壊する格闘テラバーストの方が汎用性は高かった。積みなしで珠とかを持たせる型の場合はフォトン/シャドレ/テラバの3ウェポンもアリかもしれない。
難点としては、トリル展開すると逆に上を取られる相手への対処が難解すぎた点が大きい。特にディンルーや両方のガチグマ等、「遅い分他の数値は全部高いです」みたいなポケモンは相手するだけで本当にしんどかった。仮にトリルせずに倒し切れたとしても、結局裏の高速相手にトリル展開し直すリソースを残せるか?と言われると厳しいものがあった。
あと、大概の弱点技はテラスタルで切り返せる中、叩き落とすだけテラスでもどうしようもないレベルに困る技だった。メテオビームに必須なパワフルハーブを落とされるだけで火力がだいぶ下がってしまうので、「叩き落とすさえなければ有利盤面なのに……!」という状況が多発していた。
基本の動きが通れば世間の評判以上に強い押し付けができるポケモンではあるが「こいつ相手は何しても無理です」という盤面がそこそこ多い点は、やはり世間的な評価の悪さもやむなしではある…と感じた。
とはいえ「無理すぎる相手」というもの自体は他の伝説枠にも当然あるものなので、ここら辺は構築力が試されるやつと言えるだろう。
余談:コマスターにおける暁ネクロ
本編では評価されにくいものの、コマスターにおいては圧倒的に強い汎用枠としての性能を誇っていた。
公式大会の優勝者特典「金/銀カラー差分の実装」に暁ネクロズマが選ばれたことからも、その人気がうかがえると思う。
ガオガエン(NN:Dレックス)
特性:威嚇
持ち物:ゴツゴツメット
テラスタイプ:草
性格ミント:慎重
技:叩き落とす、挑発→炎のパンチ、捨て台詞、吠える
調整:HD252 余りB(S個体値17)
調整意図:黒馬バドレックス意識のHD特化
解説
暁ネクロの最高の相棒。遅さを活かした後攻捨て台詞と威嚇で有利盤面を作り、後続の暁ネクロやガチグマの攻撃を通していくのが主な動き。
威嚇と捨て台詞で弱体化した相手は、基本的に大人しく引くしかない。これが暁ネクロのメテオビーム押し込みや根性ガチグマの暴れムーブと非常に上手く噛み合っていた。
コンセプト上捨て台詞は確定として、あとは無難に展開補助として叩き落とすと挑発が偉い。また、暁ネクロやガチグマが不利を取る積み展開を強引に誤魔化すための吠えるも強かった。一旦積みエースを流してからゆっくりトリル展開すれば、仕上げられると厄介な積みエースも上から叩けば終わり!と言い張れる。
なお、最終日のみ初手インファハッサムが重すぎて炎のパンチを入れていたが、絶対挑発の方が強かった。
Sラインは最遅ではなく、無補正S個体値17にすることで最遅暁ネクロと同値にしている。これにより赫月ガチグマのSラインを判別できる…のは誤魔化しに過ぎなかったが、ある程度の遅さを確立しつつ地震が痛いディンルーやカバルドンには上から捨て台詞してHP維持する動きは強かった。
持ち物のゴツゴツメットは、ウーラオスに対して6分の1だけでも削りが入ればシャドーレイでワンパン可能!というのが強そうと思ったため採用。ただ普通にハチマキ水流連打で全部終了する構築でそんなことしてる余裕はなかったので、あまりいい選択ではなかった。
一応有象無象の接触技に対してペチペチ削りを入れるのは楽しかったが、タスキを警戒したいパオジアンは対面ではほとんど接触技を打ってくれないし、普通に厚底ブーツでステルスロックのケアをした方が良かった気がする。
ただオーロンゲやオオニューラが多かった時には普通に重宝したので、結局何が正解かはわからず悩ましいところ。
難点としては、そもそも威嚇捨て台詞でも弱体化しきれないポケモンというのは普通に存在したこと(ガチグマとかディンルーとか連撃ウーラオスとかとか…)。ガオガエン展開が上手くいかない場合の選出パターンを全く固めきれなかったことが、最後勝ち切れなかった最大の反省点だと思う。
テラスタイプは(そもそも切る機会は少ないという前提で)地面半減あるいはフェアリー半減を意識したいところで、今回は前者を優先した。その中で草テラスを選択したのは、当時友人が使っていたドーブルの胞子バトンにビビっていた事情がある。実際、最終日に1戦だけ当たった際にこの草テラスと吠えるを絡めたおかげで勝利できたので、まあ間違いではなかったはず。
余談:コマスターにおけるガオガエン
ジュナイパーやアシレーヌ、それぞれの進化系共々実装されていたが、そんなに目立った活躍はなかった記憶。ちなみにアローラ御三家系で一番強かったのはアシマリである。紫ワザ無効化エグすぎる。(伝わる人にだけ伝わる文章)
ガチグマ(NN:ムラクモ)
特性:根性
持ち物:火炎玉
テラスタイプ:水
性格ミント:意地っ張り
技:地震、空元気、ドレインパンチ、剣の舞
調整:H252 A180 D76(S個体値V)
調整意図:レギュD当時のテツノツツミのハイドロポンプ確定耐え調整の流用
解説
最強のトリル下スイーパー、かつ最強の序盤荒らし要員。
解禁されたレギュD当時から使用経験はあったが、当時は一致技の一貫性の悪さをカイリューとサーフゴーの最強コンビに咎められまくってめちゃくちゃ厳しかった。レギュGではその並びが全滅したことにより、技の一貫性が大幅に改善され、使い勝手が恐ろしく上昇した。
個人の主観だが、ガチグマは「強烈なメタカード」にはなる一方その遅さ故に「軸のポケモン」にはなりにくいポケモンだと思っている。その軸になりにくい性質をトリルで全てカバーできるのは強力だと改めて実感した。
また、この構築の基本である捨て台詞→アタッカー着地の動きと非常に相性が良い。交代技から繰り出された時は死に出しと違って火炎玉の即時発動が可能。そのため、相手は手痛いデバフを負う中こちらは根性の超火力を押し付けることができる。
トリルガチグマの欠点として「適当に展開すると1ターン目は火力のないガチグマが居座るしかない」というものがあるが、そこを展開前に安全着地できる盤面を作りやすくする、という形で解決できたのは我ながら面白かった。
技は空元気は確定、非接触技を優先したかったので地震、受け崩し性能を上げるための剣の舞まではすぐ決まった。
最後の技は、友達のアイデアを元にドレインパンチにした。オリジンギラティナ等不意に来る地面ノーマル完封枠に大泣きすることこそあったが、基本的に回復ソースのないガチグマにとってあわよくばのHP管理ができるこの技は非常に強かった。構築単位で重いディンルーに対しても展開次第では剣舞ドレインパンチで切り返していけるのも偉い。
テラスタイプも当初はドレインパンチのリーチ及び回復量を増やせる格闘テラスを採用していたが、別に赫月ガチグマをワンパンで倒せるわけではない以上意味ないのでは?と気づき、最終的には耐性重視の水テラスにした。
ノーマルテラスの超破壊力も魅力的だが、ラストの詰めにおいて格闘弱点を消すことで勝った試合がかなり多かったため耐性重視のテラスを選択したこと自体は間違いではなかったと思う。
難点としては、基本選出があくまで展開補助に過ぎないガオガエンと有利不利がハッキリしすぎている暁ネクロの2体な以上、ガオガエンが活きにくい構築相手の場合はガチグマへの負担が大きすぎた点がある。
とはいえ「じゃあ第2のガオガエン枠も見つければガチグマの負担も減ったのでは?」という話でもない。そもそも威嚇捨て台詞の代替がほとんど見当たらないという大きな課題があるのだ。
前述の繰り返しになるが、本当にガオガエン展開以外の選出パターン発掘がこの構築の改善には必須であると言える。何か威嚇捨て台詞系とは別アプローチでの解法が必要な気もするが果たして…?
余談:コマスターにおけるガチグマ
そもそもコマスターは剣盾発売前の2019年10月31日にサービス終了したため、LEGENDSアルセウス初出のガチグマは当然実装されていない。
しかし、進化前であるヒメグマだけは実装されていたため、縛り範囲の適用内と見做している。なお実はリングマすら未実装のため、正直パラドックスポケモン以上にかなりのグレーゾーンではある。
ハッサム(NN:クラッカー)
特性:テクニシャン
持ち物:オボンのみ
テラスタイプ:悪
性格ミント:勇敢
技:バレットパンチ、叩き落とす、インファイト、剣の舞
調整:H252 A124 D132(S個体値0)
調整意図:チョッキ型だった時の名残、トリル下でディンルー殴り意識
解説
とりあえず先制技スイープが強力な枠として雑に採用していたが、回しているうちに上手いことトリルターン消費された後に上からタスキ黒馬バドレックスでスイープされる負けパターンが多いと気づいたため、黒バド軸に対してガチグマの代わりに投げていける枠として型を決定した。
また、本当に重すぎるガチグマやディンルー等をトリル下で殴っていけるように剣の舞とインファイトも採用。
ただ、正直全然ダメだった。黒バド軸に勝てるっちゃ勝てるのはいいが、別に遅いハッサムがインファを持っているだけでガチグマ等にスイスイ勝てるわけはなかった。そもそもガチグマ等に対してトリル起動→死に出し→剣舞→インファが決まったとて、ラスト1ターンとせいぜいバレパン分しか満足に動かせない時点で、マトモな対策とは到底言えなかった。
あと、黒馬バドレックス意識で悪テラスを選んだこと自体はいいが、いざ黒バド軸を相手した時にハッサム以外にテラスを切らずに済む立ち回りというのを全然確立できていなかった。
パッと見の要素のみでポケモンを選んで精査を怠ると大火傷する、良い反面教師だと思う。
(なおハッサム自体は強いポケモンなので、それはそうと活躍の機会もそこそこ多かった。だからこそ最後まで勘違いしてしまっていたとも言えるが…。)
また、環境にいるタスキポケモンは、先発に出てくる系を除けば基本的に黒馬バドレックスかパオジアンに絞り込めるイメージがある。
パオジアンにタスキのせいで詰まされるケースはあんまりなかった(暁ネクロのおかげで中盤に出てくるケースが多かったり、なんだかんだ水テラスガチグマでラスト勝ちやすかった)以上、タスキ枠のスイープを警戒する上でターゲットを黒馬バドレックスのみに絞ったこと自体は正解だったと思う。改善する際は、この思考をブレさせない上でより良いポケモン選抜をしたい。
余談:コマスターにおけるハッサム
コマスターには原作で言うところの状態異常の他にも「マーカー」という特殊状態も存在した。
その内の1つに「クラックマーカー」がある。このマーカーを付与した相手を特定の条件下で倒すと「除外」…ポケモンカードで言うところのロストゾーン送りにできる(しかも除外されたポケモンはほぼ使用不可になる)ロマンあふれる効果を持つ。そのクラックマーカーを使える最初のポケモンが、このハッサムだった。その効果が印象的で、今回のNNの参考元にもしている。
(なお、後にサメハダーというハッサム以上に気軽にクラックマーカーの付与も除外効果発動もできるヤバいポケモンが実装される。ハッサムの上位互換がサメハダーになる稀有なゲーム。)
サケブシッポ(NN:ガチプッチン)
特性:古代活性
持ち物:メンタルハーブ
テラスタイプ:氷
性格ミント:呑気
技:吠える、ステルスロック、トリックルーム、ミストバースト
調整:HB244 D20(S個体値V)
調整意図:古代活性込みでコライドンのテラス鉢巻晴れフレアドライブ確定耐え
解説
増えたカイリューとタスキポケモンの並びに屈さないためのステロ展開要員。特に先発パオジアン相手に氷柱落としを耐える姿勢(実際確定3発ラインである)を見せてからの初手ステロが強い動きだった。ちなみにテラスタイプは氷柱半減と絶対零度無効の姿勢を見せるためのものである。氷テラスが受け切り意識のみで採用されるのも我ながら珍しいかもしれない。
また、陽気コライドンのテラス鉢巻晴れフレアドライブを確定で耐え切れる耐久もある。相手の晴れにタダ乗り古代活性はもうめちゃくちゃに楽しい。
しかし、正直この構築はカイリュー&タスキ以上にケアすべき事項が多かった。サケシ自体は頑張っていたが、「本当に重大な欠点を補えていなかった」という面でこの構築に必要なメンバーではなかった気がする。
ちなみに、吠えるはミストバースト読み身代わりへの解答を期待して採用した。動き自体は数回決まったが、最終的に勝ちにつながった記憶はあまりない。とはいえ面白い技と動きではあるので、一応記しておく。
余談:コマスターにおけるサケブシッポ
SV初出のサケブシッポも、当然コマスターにはいない。
しかし、サケシの元であるプリン系統はしっかりコマスターに実装されていた。パラドックスポケモンもまあ近縁種ではある…はずなので、縛り範囲の適用内と見做している。
ランターン(NN:メイプル)
特性:貯水
持ち物:突撃チョッキ
テラスタイプ:フェアリー
性格ミント:ひかえめ
技:熱湯、雷、冷凍ビーム、ボルトチェンジ
調整:H4 B76 CD212 S4(S個体値V)
調整意図:出来るだけCD厚め、特化ウーラオスのインファイト確定耐え
解説
世界で一番可愛いポケモン。ちなみに今回使ったロムのTNと同じ「メイプル」という名前だが、2つの姿に自在に変化する同一人物という設定である。いわゆる擬人化。苦手な方がいたら今日から好きになってください。(とある実況者さんの勝手な受け売り)
構築を組む内に勝手に水の一貫が壊滅的なことになっていたので、貯水でカイオーガの一貫をシャットアウトする役割を担ってもらった。ドオーとかと違って毒菱展開等わかりやすく強い押し付けはできないが、受けてくる地面枠に対して雨に乗じた強力な熱湯の押し付けをしたり、カイオーガ相手に必中雷をぶつけるシンプルな殴り合いをしたり、は任せられる。
おそらく工夫次第ではかなりの選出誘導力を発揮できた、あるいは隠れた完全メタ枠としてカイオーガ軸以外(ウーラオス入りに対してとか)にも投げていけたかもしれないが、いかんせん練度が足りず形にできなかった。好きなポケモンと好きな戦術に直接の噛み合いがないと、どちらかの練度は低めになってしまうのが悩みどころ。
ただ、最終日に2回だけ当たったペリッパー&ウーラオス入り相手には投げることができた。特にその内1戦は…
連撃ウーラオスの初手水流連打を受け出しからの貯水で無効化
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その後受け出してきた赫月ガチグマを上から熱湯2発で仕留める
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3体目に出てきた白馬バドレックスを見てからボルチェンで裏に繋ぎ、ガチネクロ展開で倒し切る
↓
残ったウーラオスのインファイトを確定耐えから返しのボルチェンでワンパン(おそらくウーラオスはスカーフだった)
…という、ものすごい大活躍を魅せてくれた。
この試合自体は噛み合いが良すぎたから故の勝利だが、今後のランターンの可能性を信じるには十分すぎる最高の試合だった。(ちなみにもう1戦はノマテラ残飯ワダチが強すぎてタコ負けした。)
余談:コマスターにおけるランターン
コマスターのサービス終了が告知された日付は2019年7月26日。ランターンの実装は、ちょうど同じ月の頭だった。
結果的に滑り込み参戦が間に合ってくれた事実が、当時たまらなく嬉しかった。コマスターにおける自己最高レート(そんなに高いわけじゃないけど)を達成したデッキにも、ランターンはしっかり入っている。
4. 実際の動かし方
基本選出
選出:ガオガエン→ガチグマ、暁ネクロ
先発ガオガエン、他にやるべき行動がない限り速攻で捨て台詞
↓
暁ネクロでメテオビームするかガチグマで暴れるか、どっちかを相手への刺さり具合で判断して投げる
↓
一通り暴れたらガオガエンをクッションにしてから暁でトリル展開
(居座る余裕があるならそのまま引かずにトリルでも良い)
↓
あとは道なりに暁ネクロとガチグマで破壊していく
暁ネクロを先発に投げた方が良さそうな場合(キラフロル入りなど)
選出:暁ネクロ→ガオガエン、@1
ガオガエン展開を取ろうとしても裏目に出そうな相手と出くわした時、暁ネクロで初手から殴っていけそうなら先発に投げていく。仮に初手不利対面だった場合でもガオガエン後投げで概ね間に合うことが多い。
後は上記の基本選出通りに動く。
ステロが重要そうな場合(タスキ候補とカイリューが同時にいる、ルナアーラ軸等)
選出:サケブシッポ→@2(ガエンガチグマだったりガチネクロだったりする)
ステロ展開をしないとしんどそうな時は強引にでもサケシを投げていた。
上手くいけばサケシのHP温存しつつガチグマ着地→後からサケシが攻撃を耐え切ってトリル展開…という強力な動きもできたが、あまり再現性はない。
きつい相手
・低速高耐久枠にディンルーやいずれかのガチグマ等「威嚇捨て台詞でも弱体化しきれないポケモン」が入っており、かつ全体的に高速な構築
高耐久枠はこっちのガチグマでどうにでもなりそう!と思っていたが、実際には「火力も普通に高い上に別段ガチグマで一発で崩せる相手ではない以上、ガオガエンとガチグマを非常に消耗させてしまうため結局こっちが不利になる」という状況になっていた。
具体的に言うと「シンプルに硬いし普通に確定3発以上は取ってくる火力はあるしで、トリル展開前にグチャグチャに荒らされがち」といった具合である。
一応全てのディンルー等入りが無理というわけではなく、白バド軸等全体的に低速気味な相手ならトリルを張らず張らせずで上から制圧すれば良い(実際はそんな単純な話でもないとはいえ)。しかし普通の高速伝説軸相手だと「トリルを張っても張らなくても不利になる……」という詰み盤面に容易に陥ってしまう。
白バド軸トリルなら普通にトリル下でディンルー等ごと吹き飛ばせば済む話だと思うが、暁ネクロは最遅でも無振り赫月ガチグマ(52族)の上を取ってしまう。ここは明確に暁ネクロの欠点である。
・先発の拘りハチマキ連撃ウーラオス
ガオガエンの威嚇は貫通される、暁ネクロもなんと水テラス込みで余裕でワンパンされる、と、しんどい要素しかない。こいつが初動暴れるだけでこの構築に全人類勝てます。
真面目な話、もうちょっとランターンを信じてみるべきだった…かもしれないが、そうは言ったって選出が難しいのはあるので…難しいところである。
・宿木身代わり戦術
なにしろ構築全体が低速で固まっているので、上から宿木と身代わりを交互にやっているだけで簡単に詰んでしまう。
一応「(対チオンジェン以外は)身代わり張られない隙に暁ネクロでトリルの択を合わせる」とか「ガオガエンの吠えるで一旦誤魔化す」とか、対抗策もなくはないが…それでも苦しい方である。
5. まとめ
書き残したいことが多すぎて、やたらに長い記事になってしまいました(これでもだいぶ削った方)。読みにくいとかあったらすみません。
(何かあったら随時追記します)
先述の通り、この構築はまだ未完成かつ考察も十分整い切れてるとは言えません。それでも一旦「レート2000間近」というかなりの良いラインまでは上がれたことを誇りにして、今月のシーズン19も頑張っていきます。
ここまで読んでくださった皆様、いろいろ構築相談に乗ったりDiscordのランクバトル通話に付き合ったりしてした友達や先輩トレーナーのみんな、ありがとうございました!
最後に。
ぶっちゃけ構築調整を己のみで一生やり続けるのもいつか限界来ると思ってるので、この記事で暁ネクロにちょっとでも興味持った人はいつでもTwitterなりに連絡してください!!!レンタル渡すので一緒に研究しまくりましょう!!!!
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