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普通の国は仕事始めは希望に燃え上がる

が、失われた35年の国、日本ではそんな光景は無いわけ。相も変わらず時代遅れの軍隊朝礼だけあるけど絶望的なブラック国家のありふれた光景でしかない。

いよいよ1人当たりGDPでPPP換算どころか円が安すぎて来年あたりに名目でもスペインに抜かれそうな未来まで見えてます。そうなるともう東欧諸国にも日本は1人当たりGDPや国民平均所得でも抜かれたことだしもう100%アウトですよね。

気が付けば1994年の世帯平均所得が550万円だったのがいまや430万円。こっから巨額の年金・健康保険・介護保険が支払われる。その割には老人が豊かには見えない。年金支給額が足りず後期高齢者でも労働するのが当たり前になった。どっからどうみてもどう見てもこの国の年金財政は破綻している。

ひきこもり・不登校が当たり前。今や全国の中学生の5.0%が不登校。少子化なのに不登校者数が史上最悪。率で言えばバブル崩壊直後の3倍超。約500万人の現役世代が引きこもり、中年男性の実に1000万人が「フリーター」(※なお定年再雇用者は年金支給開始年齢となる65歳まで嘱託契約社員という名のフリーターです)という地獄な光景。

地獄かよ、この国は。

でね、僕は割と年寄りなので昭和の大発会の光景とか知ってるわけ。年始になっても「食べる前に、飲む!」なんて景気のいい胃腸薬のCMが当たり前に流れて割烹で新年会やって親の給料袋がボーナス時に立つ(!!)光景をこれでもかと目にしてるわけ。当時は父親どころか母親達は財テクでうはうはだったわけだよ。そんな時代には1月4日って「希望」があったわけ。人として当たり前の希望がね。いつの間にかそんなCMが消えたよ。記憶をたどれば金融危機後の1998年頃にはね。

「出世しなきゃタダの人」という。逆に言うとこの時代は課長以上に出世しなくとも豊かな中流家庭を築くことが出来たということ。それが1990年の正月に流れた胃腸薬のCMだ。この時代は「希望」しかなかった。もっとも1990年1月4日の大発会からバブル崩壊がはじまりこの国の地獄の光景の幕が上がるのだが

大正漢方胃腸薬のCMから見える平成初期の社会


この国が絶望の国になったのはいつごろからだろう。もうヒキコモリ問題なんてバブル崩壊直後には深刻化してたから30年超も放置してただけだよね。単に不景気とブラック社会が生み出した副産物だと俺は思ってる。

なんせ、何度も言うけど1993年のGDP額よりも米国ドル計算だと低くなるのがこの国、日本ですからね。通貨安の国は世界中に腐るほどあるけどもそういう国は外需つまり輸出でうはうはですからね。だからGDP額が30年前よりも減るなんて経済学上本来ありえないんだ。それ以前に物価が毎年3%程度あがるから経済学上本来ありえないんだ。ありえないことが起きてるわけ。人口減型デフレでこうなってるわけ。移民を入れるわけでも無し。子供を増やすわけでも無し。ただただ非正規雇用で人を使い潰しているわけ。

今後能登の皆様には高確率で今の東北3県のような未来が待ってると思う。道路などの土建インフラだけ修復されて何も産業誘致されずに老人だけ置いて行かれて街ごと放棄されるという未来だ。地元で潤うのは土建業者だけ。だって能登半島全域で国は「消滅可能性自治体」指定で高齢化率平均40%超ですよ。ここからどうやって再生できるんですか。住民の約半分が65歳超なのに出来るわけないだろ。どうみても震災直後の岩手県のように三陸の人口が盛岡市に我も我もと移動したように能登に住む人は金沢市に逃げますよ。たぶんね。こういう都市を「老人ダム型都市」と社会学では言うけど。つまり若者は東京や仙台へ逃げて代わりに玉突き型で老人が盛岡に殺到するわけだね。じゃあ前期高齢者の老人すらも逃げた後の三陸は? お察しください。それが「食べて応援」した結果なんだ。いい加減に学習しろ。能登もそうなるから。違いは「盛岡」という文字が「金沢」になるだけ。

残念だけど、それが現実なのね。唯一の例外は熊本地震だけど熊本って政令市の上にホンダまであるようなとこだから。熊本と東北3県(仙台市及び仙台近郊都市は除く)や能登は比べる事は出来ない。残酷だけど能登は東北3県と同じ運命だと思う。しかも東北に至っては工業都市いわき市まで衰退してしまった。タンガロイやクリナップやクレハがあってもいわき市は衰退した。能登は産業がほぼ何もないに等しい。工芸品の輪島塗ぐらいしか産業が無いので東北3県よりも今後極めて厳しい現実が突き付けられると思う。今後10年で。老人が医療資源を求めて金沢市に殺到する未来しか見えない。

どうせ「食べて応援」とか言いながらやってる感で故郷を滅ぼしにかかるに違いない。農林水産業なんて我が国のGDPの2%しかないのに。

そして日本人は頭が鶏だから10年後には能登半島のことなんて忘れてると思う。その時の能登半島は半島ごと廃墟だよ。悪いけど。

よくこんな日本の状況でおめでたい人がいるもんだと私は感心する。

そしてかつての宮城県がそうだったように今後は石川県でいじめと不登校が群発型地震のように噴出すると思う。あの時の東北3県って大学・専門進学や果ては高校進学をあきらめた人が絶賛されたわけ。原発避難者がいじめられた。震災孤児、特に両親を失って親戚宅に引き取られた家庭の子は悲惨だった。子供は無理をすると不登校やいじめに走るんだ。大人は万死に値しますね。しかもそんな子供が親になってさらに世代連鎖するんだ。
いいか、大事な事は産業復興をすることなんだよ。食べて応援じゃなくて。それが「希望」になるわけだ。欲しいのはその場しのぎじゃなくて「希望」と「安心」なんだよ! でも残念ながら何一つこの国は13年前の震災の事を何一つ学習してねえから2024年1月4日以降は特に能登の児童・生徒は地獄だと思った方がいいよ。

まあ、こんな事だからこの国は失われた40年になるんだけどね。なお仮設住宅に約8年前後も住んでいた「棄民老人」が前の震災ではザラに居た。復興住宅では孤独死が当たり前のように出た。そしてそういう老人を日本社会は「わがまま」といじめるんだ。いじめは学校社会だけにあるんじゃない。そして「自立しろ」の声の先にあるのは非正規雇用か食えない農林水産業だよ。そりゃみんなひきこもるし孤独死するし弱い者いじめするよね。

残念だけど、それが能登半島の近未来だよ。嘘だと思うのなら仙台都市圏以外の東北3県を見ればいい。それが現実だ。そしてその仙台都市圏では特にいじめ・不登校が頻発した。

だから私は「がんばれ、日本」なんてとてもじゃないが言えない。

このデスゲームから逃げろ!!

なお、日本国政府は高確率で前例の通り土建業者以外の能登半島住民を見殺しにすると思う。どこに逃げるかだって?

海外だ。

しかも私は1995年、2011年、2016年、2024年の避難所の画像を見て愕然としている。体育館の雑魚寝の事だ。この国は30年間も災害対策すら1ミリも進歩していない。つまりこの国は「まったく災害対策をする気が無い」ということだ。これだけ停電で苦しんでるのに家庭用蓄電池の1個、太陽光パネルの1個も置けやしない。発電用ディーゼルエンジンの一酸化炭素中毒事故までお約束、車中泊によるエコノミー症候群までお約束の光景だ。いい加減に進歩しろ。能登半島の廃業ホテルを活用してくれ。お前らの頭は鶏か。

だからもういい加減に日本という国を見捨てた方がいいと思う。日本は「進歩出来ない」国って事が残念なことにね、写真と映像比較だけでもう証明出来てしまうんだ。


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