今までさんざん大スポンサーとしてお世話になってたラジオ局が「ビッグモーター」を叩く資格は無い

今、ラジオ局は存亡の危機にあるわけです。2020年には新潟の「PORT FM」と愛知の「Radio NEO」が立て続けに閉局しました。2019年にFM東京ですら不正会計をするくらいです。これは広域局だから報道になるわけでコミュニティーFMの場合に至っては突然サ終するなんて日常茶飯事です。

それをビッグモーターという会社は大量出稿でラジオ局を延命させてたんですよね。「今のラジオ局の番組なんて運送業やタクシー運転手以外に誰が聞いてるんだ?」と思うのかもしれませんが何気にラジオ会社って重要でラジオ→TVと事業が派生した関係上、実はTVキー局や準キー局の大株主なわけです(実質的にはテレビ会社の株主配当でラジオ会社は食ってるようなもの)。だからホリエモンにニッポン放送株が狙われたことを思い出してください。つまり脆弱なラジオ局を手中に収めればTV局をも黙らせることができる。それがビッグの手口だったのです。ビッグという会社はチラシ・TV-CM・ラジオCMという古典的な手法で広告を出す会社です。要は情報弱者を狙っているわけです。特に高齢なラジオのリスナーをね。
最近のラジオって聞いたことあります?もうラジオショッピングだらけでスポンサー居ないんですよ。じゃあラジオショッピングで買うお客様が居るのか? 限りなく答えは「ノー」です。本来ラジオって媒体はとがった音楽の発信源として重要なんですが握手券商法に落ちた日本のJ-POPが壊滅したせいで若者からお年寄りまで見捨てられる存在に落ちました。これが外国だとラジオは音楽公共財という存在です。これが「音楽権」という人権になります。日本は、そんなことすらも分からずスポンサー枠をほぼ全部ブラック企業に渡したのです。人はホームレスだろうと貧困だろうと無料で音楽を聴く権利があるということが分かってない。音楽を聴く権利は基本的人権の1つである「幸福追求権」なんだ。
でも、日本のラジオ番組ってFM局ですらトーク番組だらけでしょ? まったくもって日本のラジオ局は(厳密にはTVにマスコミの主導権を渡した後のラジオ局は)「ラジオ」の意味が分かってないんです(※NHKラジオのような公共放送はもちろん除く)。もし音楽番組主流ならこんな悪徳企業のCM枠が入る隙間は無かったはずです(まあ芸能プロダクション自体がブラックだろというツッコミもあるとは思いますが)。

だからこの「おはよう寺ちゃん」という番組ですか。はっきり言います。

お前が言うな!

京都大学大学院教授の藤井聡氏という人ですか。お前のギャラはどっから出てると思うんだ? ビッグからかなりの比率で出てるんだよ! 正義面するな。文化放送って聴取率が何%だと思ってるんだ?ちなみにラジオ聴取率トップ局は「TBSラジオ」で実に例年たったの1%です。業界トップで1%なんだから後はお察しですね。

でね、このビッグモーターCM枠一斉撤退で何が起こるのかというともうラジオ局の連鎖倒産なんですよ。それも地方局から、ね。

だから子会社・関連会社のTV局までが今までビッグの悪行にだんまりだったんだよ。

スポンサーって怖いねえ。

だから、全国のラジオ局に言いたい。

お前らがビッグを叩く資格は無い。お前たちは立派に共犯者だ

で、もう一回言うけどCMって「公共財」なんだ。単なる宣伝じゃない。こうやって言論弾圧まで出来る凶器なんだ。CMを出稿する企業はそれを自覚していただきたい。

最後にらんたの名CM考シリーズをよろしくお願いします。


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