ギリシャ、失われた30年確定

ギリシャ、やっと2004年当時の総GDP水準に戻りました。2004年に。2004年と言うのは来年開かれるギリシャオリンピック開催に向けて建設ラッシュで好景気でした。先進国のドベの「ギリシャ」の最後の輝きでした。2008年のリーマンショック、2011年の国家破産に向けてまっしぐらだったのです。そして一回破産するともう下手すると30年も立ち直れなくなります。イギリスも1976年に破産しましたが英国が立ち直るのは1990年代後半です。

実はギリシャって2001年から2007年の平均経済成長率は+4.1%で先進国最高水準の経済成長率だったのです。

ええ!? 嘘!? 本当!?

本当です。既に21世紀の造船業は衰退済みで観光業1本立ち状態でしたがそれでもこんだけ外貨を稼いでいたのです。公務員の数が多いとは言っても極端に多いというわけじゃありません。なんで世間って公務員を叩くんですかね。やっぱ2流・3流の国って落ち目だから身分が安泰している公務員に嫉妬しちゃうんでしょうね。

もちろん国家単位の粉飾決算は悪です。でももうちょっとどうにかならなかったんですかね。

中には55歳からもらえる年金制度が悪だとか言ってるんです。じゃあ今のギリシャのように首都アテネがホームレスだらけになっていいんですか?警察費と年金、どっちが安いのでしょうか。スリだらけで済んでいた治安が「強盗だらけ」に落ちたのです。命と金、どっちが大事なのでしょう。しかも観光立国にとって「治安」って最重要項目ですからね。

ギリシャの真の破綻の理由、それはずばり貿易赤字だったんじゃないんですかね?

思い出してください。ギリシャって1960年代は日本張りに年+10%もの高度経済成長をしていた国ですよ。それが何でダメになったんですか?造船業の衰退でしょ。まず1973年のオイルショック以降ここで貿易赤字が発生した。この赤字部分を観光で埋めた。でも埋められ切れなかった。ということは輸入分を抑えればよかったのです。

実はギリシャと言う国は水までブルガリアから輸入していたのです。それとバカみたいに石油を使う国でした。

ギリシャ破綻の原因は「公務員を過剰に雇ってたから」とか「年金制度が国民に甘々だった」から、ではないのです。

つまり
1:石油をバカみたいに使って貿易赤字を巨額にした
2:観光業以外の産業が育てられなかった
3:海水→真水化という努力を怠り観光客用に大量の水まで輸入していた
がギリシャ破綻の真の理由です。

ということは石油→太陽光飲料水自給
この2つを行えば実はギリシャ破綻は免れたのです。ずっと30年も40年もツケを先延ばしにしてきたからこうなったのです。もちろんギリシャは石油製品加工産業も重要産業です。それを差し引いても石油を使いすぎなんですよ。

なおギリシャ料理というのはたしかにおいしいようですがレバノン料理並みに胃もたれがするとのこと。「食べる前に飲む!」ということでこういうとこでも水を使ってしまうんでしょうね。

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