手帳がいらない人なのかもしれない

自問自答ムンプラの3回目のイベントのアーカイブを見て思った。
「私、手帳がいらない人なのでは…?」

手帳は何かしら使っていることが多かった。普通の手帳はもちろん、フランクリンプランナーなどの目標を設定していくようなタイプのものもいろいろ使ってみた。なかなか思うようにいかず、未来の予定を立てるよりも記録を取る方がいいのかもしれないと思って、時間の使い方のログをとってみたこともあった。それから、年間目標と予定を立てて、そこから毎月のすることリストを作り、さらに週ごとに振り返りをして来週何をするか決めるということも、数年間続けていた。書いたことが全部できるわけではないけど、何割かはできるので達成感を感じることもあった。でも、できないことがあることにストレスを感じるせいか、振り返りとかリスト作りを先延ばしすることも多く、書いたらできるんだけどと思いながらやらないでいることがさらにストレスになるという悪循環になっていた。計画を立てるからしんどいのかもしれないと思い、最近は、人との約束や何かの締め切りだけをマンスリーページに書くという使い方に落ち着いていた。
あきやさんを通じてムーンプランナーのことを知り、講演会を見て興味を持ったものの、様々な手帳を使いこなすことができずやめていった自分のことを思うとムーンプランナーも無理かなという気持ちが大きく手を伸ばす気にはなれなかった。

そんな中、ゆとりさんのこちらのnoteを読んでその内容にびっくりした。

私の場合、クリエイティブな人に憧れる気持ちがすごくあって、でも自分はそうじゃないから生活全般ちゃんとしなくちゃいけないと思っていた。作家さんが小説を書くことはできるけどお金の計算なんかはさっぱりだから確定申告は税理士さんに丸投げする、そんなエピソードに憧れるけど、自分は芸術家でも天才でもないのだからすべてを自分の手でしかもちゃんとやらなくては…!と考えていた。そして手帳はそのために有効なはずと思っていた。
私は芸術家でも天才でもないのは確かにそうなのだけれど、何かをしている時は他のことは構わずそれに没頭していたいし、学生の頃はすべての教科をまんべんなくではなく好きな教科にばかり力を注いでいたし、それもコンスタントに勉強するのではなくかなりムラがある方だった。
働くようになり、結婚し、当時在宅フリーランスだったため家事を主に担うようになり、子どもが生まれ…どんどん役割が増えていく中で、全部をちゃんとしなければという気持ちから、時間管理にはまっていった。これを使えば全部うまく回るようになるはず!そんな期待を持っていろいろな手帳やアプリに手を出したけれど、どれも決定的にうまくいったと感じることはなく、他によさそうなものがあればそちらに移るという感じだった。手帳もアプリもそれ自体が悪いわけではなく、合う合わないもあるし、使い方も大事だから、合うものを見極めることができない自分や、うまく活用できない自分の方を責めていた。

ゆとりさんのnoteには、ムーンプランナーさんのパーソナルサービスで「手帳を使わなくても生きていける人である」と言われたと書いてあった。
これが一番の衝撃だった。手帳って、使い方次第でどんな人にも役に立つのでは?特に作っている人はそう思って作っているのでは?と思い込んでいたのだ。よくよく考えてみれば、他のもの、例えば服だって、他の文房具だって、その特定のものが必要な人とそうでない人がいて当たり前なのに、なぜ手帳だけはその人に合った使い方さえできれば万人に役立つなんて思っていたのかすごく不思議なのだけれど、なぜか私はそう思っていた。
それに、手帳がいらない人がいたとしても自分とは違うタイプの人で、絶対に自分は必要な側の人間だと思い込んでいた。
そうじゃないのかもしれないとこのnoteを読んだ時に初めて気づいた。私は「手帳を使わなくても生きていける人である」可能性があるんだということに初めて気付かされたのだ。

でも、すぐにそうだとは思えない自分がいた。
そもそもムーンプランナーさんのパーソナルサービスでそう言われたわけじゃない。自分の手帳の使い方が悪いのを棚に上げて、失敗してきたことを正当化したいだけなんじゃない?と自分の中の何かが言ってくる。”手帳を使わなくても生きていける人ってきっと一部の特別な人でしょ、自分がそうだと勝手に決めちゃうのはおこがましいんじゃない?”そういう自分の中の声に反論することもできず、なんとなくそのまま予定と締め切りだけを手帳(ムーンプランナーではない)のマンスリーページに書きつつ、第2回自問自答ムンプラ講演会のアーカイブを見て、手帳の後ろの空白のページに書いたウィッシュリストを見直してみたりしていた。

そして、第3回のzoom講演会のアーカイブが配信された。
一番最後に配信された質問コーナーで、「大きな目標の前段階の小さな目標を達成できずに挫折してしまう」というお悩みを相談した質問者さんに対して、ムーンプランナーさんは「この方は計画を立てる必要のない方の可能性がある」とおしゃった。

まず思ったのは、そういう人は意外と多いのかということだった。
そして、このお悩みについては”全く一緒!”とまでは思わなかったけど、そもそも大きな目標の前段階の小さな目標を立てる段階で挫折しがちなんだよな~と思ったので、「手帳やハウツーに踊らされている」というムーンプランナーさんの指摘には否定できないものがあった。

ずっと、することなすこと人からの評価を求めてやっていた。そのせいか、心の中で”○○しなくちゃ”と思い浮かぶたびに”やりたくない”と思ったり、何気ない瞬間に”やる気が出ない”みたいなことを思う、そんなことが多かった。
人からの評価を期待して何かをするのはもうやめようって去年ぐらいから思うようになったら、”やる気が出ない”と感じる瞬間はだいぶ減っていった。たまに思うときがあるけど、それは締め切りを守るためには今するしかないというような”予定に縛られている”感じがするときだ。自分が決めた予定にすら縛られたくないのが私の本音なんだと思う。

時間管理をやって時間が捻出できたとしてその時間でしたいことは何?って聞かれたら、戸惑った挙句、「のんびりすること?」みたいな曖昧な返事しかできないんだから、今、のんびりしたらいいんだ。

必要だとずっと思っていたけど、私、完全に踊らされていた。
少なくとも今の私には必要ないのだと思う。
いつかあった方がいい時が来るのかもしれない。その時がきたらその時に考えよう。


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