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2021年9月11日(土)

教会学校の準備、士師記。今回主人公として取り上げられているのはサムソン。教師用のテキストブックには、主題として「失敗の多い人を用いる神さま」が設定されている。また、サムソンが「最後には失敗を悔い改めた人物」として描かれている。これらはいずれも、士師記当該箇所の中心主張とは言えないように思われる。むしろ、「生まれてくる男の子(=サムソン)がイスラエル人をペリシテ人の支配から救い出す」という、神が最初に結ばれた約束の顛末が重要なのではないか。神は、背きつづけるイスラエル人をそれでもなお助けようとなさっていた。士師という個人を用いつつも、神の視線は「イスラエル人=神の民」という共同体に絶えず注がれていた。サムソン一個人が何をしたかではなく、神は何を約束されたのか、そしてその約束はどうなったのかという点に注目したい。加えて、サムソンが最期に崩壊させるのが「神殿」であったという記述も興味深い。

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