「簿記の勉強は就職やその後の仕事に役立ちます。」 簿記の話 第2回

 前回は簿記の3つの検定資格と、公認会計士、税理士への出発点として簿記を紹介しました。今回は、仕事を始めてから役立つ可能性です。

 社会人の勉強の仕方を著名人が寄稿した本で、竹中平蔵さん(小泉政権で金融再生相や総務大臣を務めマクロ経済を語る方です)が、ビジネスマンとして「英語」と「簿記」の勉強は必須だと書いていました。「簿記」を挙げているのは意外でしたが、やはりビジネス経験、学問の世界だけではなく実務を経験してきた方ならではと感じました。

 学生の時、夜間に経理学校で簿記を勉強したことがあるのですが、通っている人は3タイプに分かれていました。

・経理部勤務もしくは他部門で働いているがこれから経理で働きたい会社員「経理スキルアップ派」、
公認会計士や税理士、中小企業診断士を目指す学生と社会人「プロフェッショナル希求派」、
あとはとりあえず日商簿記2級・1級の勉強をし、合格を目標とする学生・社会人「ファーストステップ派」。

 プロフェッショナル希求派は受験専門学校にも通ったりしていました。

 学費は、ほとんどが自己負担(自己への投資)、真剣です。現在は公共職業訓練、求職者支援訓練、専門実践教育訓練などの制度があります。せっかくの制度を、新たなキャリア形成に生かしていただきたいと思っています。ジョブカード作成を通したキャリアカウンセリングのご希望をお待ちしております。

 なお、おすすめの計画は、日商簿記3級3ヶ月、2級3ヶ月の6ヶ月集中で合格です。2級1回目がダメでも2回目で合格です。続けなかったらすぐに元のゼロに戻ります。
 日商簿記2級の資格は、就職活動で履歴書に書けますし、もちろん会社数字の話もできるようになり有利です。採用後も、会社の数値の基本がわかることから、仕事上様々な役割が生まれてきます。自分の事業部や部門の損益計画や月次決算や内部資本金制度のある企業なら貸借対照表も理解できてきます。
 そして組織の階段を上るとき、さらには事業経営に携わるときの必須の知識は、経営数値がわかることです。そのスタート地点、基盤となるのが「簿記」です。

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