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『シャムタンティ丘陵』 冒険記①

プレイ前日譚

2024年2月16 日。「ファイテング・ファンタジー・コレクション 40周年記念〜スティーブ・ジャクソン編〜『サラモニスの秘密』」が発売された。
その2日前に、書泉グランデに入荷したとの情報を得た私は、15日に予約引換券を持ってお店を訪れ、無事に受け取ることができたのだった。

それにしても重い……重量を量ってみたところ2470グラムであった。
当日は仕事が早く終わるだろうと楽観視していたところ、急な頼まれ事が2件も発生し、お店に着いたのは閉店25分前。日中の最高気温21.1℃という2月とは思えない陽気の中、冬用のダウンを着ておよそ2.5キロの荷物を担いで家路を急いだ私は、すっかり汗まみれになってしまった。
この時点ですでに過酷な冒険が始まっていたと言っても過言ではなかった…… 

さて、帰宅して開封の儀を厳かに執り行った私は、今回は独立した本になった『ソーサリー スペルブック』を手に取った。

これも新訳らしいが、味のあるイラストは以前のままである

「ソーサリー」を始めるにあたっては、このスペルブックを読んで呪文を暗記しなければならない。魔法の勉強なんざまっぴら御免という勇猛な(?)冒険者は戦士としてプレイすることもできる。(戦士は初級向けと本には書かれているが、私にはどうしても縛りプレイにしか感じられない)
魔法使いとしてプレイすることを選んだ場合でも48個の呪文をすべて覚える必要はなく、まずは10個くらい覚えたら始めてみよう、とスペルブックに書かれている。
完璧な魔法使いになれるまで修業していたらいつまで経っても冒険には出かけられないよ、と、どこかの魔法使いの声が聞こえてくるようである。

いざ、カーカバートへ

こちらは出荷時に付けられている左綴じ仕様カバー。
過去の邦訳版では右綴じ用にイラストを左右反転させ、裏表紙のイラストをカットしたとのこと。(今回も右綴じ用のカバーも付いている)

(注意!! 以下、ネタバレ満載です)

さて、スペルブックを一通り読んだ私は、いよいよ冒険に出ることにした。
まずはキャラクター作成。魔法使いを選択し、能力値はサイコロ振り直しナシの一発勝負!!
技術点9、体力点20、運点8
技術点は剣で戦うのにも申し分ない。問題は運点、こりゃあ気軽に運だめしはできないか……

「王の冠の伝説」の章を読み、パラグラフ1へ進む。
この先、安全など望めぬ道なれば……」ふむ、軍曹のセリフが浅羽莢子先生の訳と比べると、若干文語調になっているかもしれない。

門を出て、カントパーニに着いた。偉そうな口を聞いてきた男に情報を求めると「俺もこの村を出たことはないが……」って、出たことないんかい! そのくせ情報料を要求してきやがって。でもまあ、それなりに重要な情報が得られた。

村を出ると、初日の野営。火を焚いているからモンスターはそうそう現れないはず(サイコロを1個振って3以上なら出現しない)……どうして1が出るかなぁ? 平和主義者の私はモンスターに魔法をかけて「森へお帰り」と命じ、戦闘を回避したけどね。

分かれ道にさしかかると、木から降りられなくなってる爺さんがいた。呆れて通り過ぎようとしたのに、選択の余地なく助けてしまった。ここって強制イベントだったのね。それから蜂に刺されながら蜂蜜と蜜蝋を入手。ちなみに私は蜜蝋というものをこのソーサリーで知ったのだ。

鉱山で危機一髪!

2日目の夜を迎え、さらに進むと、再び分かれ道に。丘を登る道を選び、鉱山の入口の前に辿り着いた。
「鉱山は無視(以下略)」するかだって? 入るに決まってるじゃないの!

鉱山に入ると、監督らしきゴブリンに立入禁止だと怒られたので、魔法で稲妻を食らわしてやった。(平和主義者じゃなかったのか?)
奥の扉の向こうは暗闇。ここは魔法使いらしく危険感知の呪文を使う。それによると奥はヤバいようなので、引き返すことにする。
ところで呪文を使う度に、周りに「こんな呪文は存在しない」というお仕置きパラグラフがあるのが目に入るなぁ。

鍵のかかった扉を魔法で解錠して中に入ると、オーガーが機械で石を削っていた。魔法の壁でオーガーを動けなくして、テーブルの上の宝石を頂戴する。価値は金貨10枚相当。ううむ、果たしてこの鉱山を探索する価値はあったのだろうか?
かなり魔法を使ったので(ソーサリーでは魔法を使うと体力点を消費する)体力点の残りは3点。鉱山を脱出するときに見つからないか運だめしをしたら、やっぱり失敗。ゴブリン三人組と出くわしてしまう。
もうダメだと思いながら、蜜蝋を使って剣に魔法をかける。ダメージが2倍! 最初の二人は一撃で、残り一人も二撃で倒した。
なんとか鉱山を脱出したものの、体力点は残りわずか2点。

フラフラになりながら、クリスタタンティに到着した。カントパーニで金貨2枚を払って得た情報によれば、比較的よそ者に寛容な村らしい。
酒場で意気投合したお爺ちゃんから貰ったボンバという果物のおかげもあって、食事と睡眠で体力点が11点も回復。危機を脱することができた。

クリスタタンティを出発すると、分かれ道をアリアンナと書かれた方へ向かった。道の先には一軒の家があり、中では檻に若い女性――しかもかなり美人――が閉じ込められていた。
魔法で鍵を外して、お礼に魔法に使える品を3つに金貨7枚を貰って喜んでいると、彼女――しかもかなり美人――はウッドゴーレムを使って攻撃してきた。
魔法でウッドゴーレムに火炎を浴びせてやると、家に燃え移らないように彼女――しかもかなり美人(もうええわ)――が慌てて火を消そうとしているのを尻目に家を出た。
品物を使ってかける呪文は使えるシチュエーションが限られているものの、消費体力点は低い。それらの呪文を有効に使えれば体力点を温存できる。というか、そうしないと体力点がもたない(一回それで死にかけたし)
(つづく)

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