欠けたところに~寒露の時~【詩】 8 landho! 2014年7月11日 23:11 天高くどこまでも澄みわたり 柔らかな木漏れ日が眠り誘う耳を澄ませば元気よく駆ける 子供らの声が空響き渡る白露の十五夜は満月なれど 秋の長雨におぼろげに霞む寒露の十三夜の欠けた月は 遮るもののない「無双の月」あるべき姿とここにある姿 横たわる溝の深さを受け止め諦めることもなく突き進む 非の打ちどころなき完璧さ なれどこの世に生きる誰ひとりとして 欠けるところなき者などいない完全無欠の美ではなくとも 欠けたところこそが愛おしい寒冷静かに訪れるとき 草木の露も凍らんとする菊の開花の知らせに触れて 胸に迫る晩秋の到来「寒露」 新暦十月八日~二十三日(頃) 露が凍りそうになる頃 8 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート