実るほどに~秋分の時~【詩】

残る暑さに空見上げれば 盛夏の記憶が脳裏をよぎる
白露の時期も足早に過ぎ 昼夜等分 神無月の初秋

芒種に祈り込め蒔いた種が 処暑天に届き花を開かせ
有り難き実りの秋分を迎える 偉大なる自然に畏敬の念

天は自ら助く者を助く 求めよ さらば与えられん
自ら考え感じて動く 意思ある者に恵む けれども

この世の中で生きる限りは 自力でどうにもならぬことばかり
「実るほど 頭を垂れる 稲穂かな」 天地人の支えを想え

「暑さ寒さも彼岸まで」 季節はひとつの節目を迎える
人生の店じまいへと向けて 身心引締め 折り返すとき

「秋分」 新暦九月二十三日~十月七日(頃) 昼夜の長さがほぼ同じになる日

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