【ショートショート】同窓会の奇襲
「かんぱーい!」
厚めのガラスが景気よく重なる音がそこかしこに響く。
張本は手に持ったグラスの方に唇を近づけ、ぐっと煽る。冷たさと刺激が口から喉を通過し、胃にとどくのを感じる。
「ほんとに久しぶりだな、張本〜」
張本の前に座っていた小林が、中身が半分ほどになったグラスを机に置きながら話しかけてきた。
小林は中・高と同じサッカー部だったこともあり、比較的仲の良い友人だったが、高校を卒業してからは仕事が忙しく、連絡すらしていなかったことを思い出す。
「ああ、三年ぶりくらい