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授乳道を極めよう!赤ちゃんに戻す癒しのテクニック-VRChat

 技術は、公開されて広く人類の間で共有されてこそ進化する。非公開の技術は魔法と変わらないし、進化に巻き込まれると陳腐化する。今回は、公共の福祉に利するため、授乳テクニックについて語っていきたい。ママ講習会を定期的に開いているキタリナPC本店のDangoYumiママ師匠からの影響が大きく、彼女の「技術を共有してみんなで幸せになってほしい」という願いもあって文章化した。もし、新しくママになりたい人や、誰かを癒したい人がいたら参考になるかもしれない。

 VRで人を癒す技術の核心は「見せ方」にある。VR自体が「見せ方」の技術のため、癒す方法も必然的に「見せ方」に収束する。相手が「本物だ」と認識すれば、VRでの「見せ方」は成功したと言ってよい。自分が相手を愛する気持ちをいかに最大限表現できるかが、癒しにおける最大の技術的課題である。

 ①おかえりなさい!
 赤ちゃんにとって授乳カフェは実家だ。私の場合は、できるだけ最初に「おかえりなさい!よく来たね!ママうれしいよ!」と伝え、ここが実家であることを認識してもらう。赤ちゃんが実家のような安心感を抱けられれば成功である。

 ②赤ちゃんはおしゃべりか?
 赤ちゃんには、自分を開示して言葉により癒されたい話したいタイプと、雰囲気や赤ちゃんになりきることで癒されたい話したくないタイプがいる。あいさつをした段階で、無言だったり、幼児言葉を使う場合は話したくないパターンが多いので、なんとなく相手の意思をくみ取って、言語による会話をふるかどうか判断しよう。雰囲気重視の場合は、相手のしぐさから気持ちをくみ取りながら、返答を前提としない優しい言葉をかけてあげよう。

 ③透明椅子に座ってもらう
 授乳カフェにはsit判定付きの透明椅子がある。赤ちゃんを胸の高さに持ち上げ、保護者に抱かれている視点を感じてもらうためだ。座ってもらう際は中途半端な高さだと判定が狂うため、床の高さに置く。持ち上げる際は揺れるため、「目をつぶっていてくださいね」と言ったあと、ビューポイントの上を手で押さえる。ちょうどいい高さに持ち上げたら目を開けてもらう。

 ④ビューポイントを確認
 なでたり授乳したりする上で、大切なのがアバターの視点となるビューポイント。目と目の間にあるアバターが多いが、まれに頭の中や顔の前の空中にあることがある。少しずつ手を近付けていき、ちょうどいい位置を教えてもらう。極上の体験を感じてもらいたいので、相手が没入する前に確認しよう。

 ⑤いい子だね。きょうは何したの?
 赤ちゃんとコミュニケーションを取る。この世の全ては「生きててえらい」。存在そのものを尊重しよう。おしゃべり赤ちゃんの場合は、「何をしたか?」を聞き出して、相手の苦労やがんばったところ、成果などをとにかく誉めまくる。話がわからない場合は「何やったか?いつやったか?どこでやったか?何のためにやったか?どうやってやったか?誰とやったか?」を繰り返していけばいい。5W1Hは新聞記事と同じなので、どんどん相手から話のネタを引き出せる。失敗談だとしても「ちゃんとやろうとしてえらい」などと、とにかく相手を肯定する。ここにあるのは愛だけ。全肯定のこころが大切だ。

 ⑥哺乳瓶をあげる
 いよいよ本番。まずは哺乳瓶を相手から見える位置に掲げ、「温度計りますね」と手の甲に乳を垂らし、舌でなめる。次にかき混ぜる動作をして、顔の近くで「あーん」と言いながら哺乳瓶の先端を口にいれる。このとき、哺乳瓶は出来る限り顔面に対して垂直に立たせることで、視界に入る哺乳瓶の割合が大きくなる。哺乳瓶をくわえさせることができれば、癒し空間の始まりである。

 ⑦よしよし、なでなで
 ビューポイントを中心になで回すと、臨場感あるなでられが経験できる。耳のあたりからあごのあたりにかけて頬をなでると、かわいがられている感覚がする。目の前を上から下になでれば、まぶたの動きと同じなので眠くなる。

 ⑧ゆりかご
 高等テクニック。キタリナ本店のDangoYumiママが開発した。事前にVR酔いに強いか聞いておく。揺れないように手をまっすぐ固定して透明椅子の背を握り、赤ちゃんの顔が、自分の胸と顔とが一直線になるように調整。できるだけ赤ちゃんの視界から自分が大きく見えるようにして目を合わせる。揺らす際は、左右移動、振り子、Y軸回転の3要素を意識する。まず自分の体全体をゆっくり左右に揺らす。さらに自分の頭上15cmくらいを中心とした振り子に乗せるように赤ちゃんを揺らす。自分の体の軸も中心に左右にも揺らす。直線的な動きは避けてなるべく優しく。

 ⑨子守唄
 鼻歌や歌詞付きなど、ゆっくりとしたものを選ぼう。Dangoママの「きらきら星」や「シューベルトの子守唄」のほか、季節に合わせて「清しこの夜」「お正月」などを採用している。なるべくゆっくり歌い、歌にあわせて赤ちゃんを揺らすと気持ちがいい。

 ⑩やめるとき
 意外と困るのが止めどきだ。授乳CafeキタリナQuest支店では、1回およそ20分。PC本店でも人当たりはおおよそそれぐらいだ。やめるときは赤ちゃんには気を使うが、やめないと自分も疲れる。そこで、「お疲れですか?」「いっぱい飲めた?」「他のママのところにも行ってみる?」のように、赤ちゃんの視点に立って満足したか聞いてみよう。哺乳瓶を外すときは軽く口元を指でふいてあげると愛を表現できる。赤ちゃんがやめるようだったら目を閉じてもらい、床の位置に椅子を下ろす。

 ⑪ありがとう!
 いっぱい誉めて、来てくれたことに感謝しよう。なでなでして、「行ってらっしゃい!気を付けてね」と、今後の身を案じる言葉も大切だ。離れたあと再会したときも、またなでてあげよう。赤ちゃんにとって今のあなたはママ/パパになっている。

 以上がいまのところ採用している一連の授乳の流れだ。私はまだママを初めてから1ヶ月しか経っていないので、個人的な備忘録みたいなものだが、さらに技術力が付いたら更新していきたいと思う。皆さんもぜひ、癒しの輪を広げていってほしい。世界平和もよしよしから。

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