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はじめての40%キーボード「CSTC40」を組み立てた

40%キーボードキット「CSTC40」を組み立てたので、そのレビューのようなものを残そうと思う。

CSTC40とは

中国のメカニカルキーボード通販サイト「KPrepublic」が販売しているカスタムキーボードキット。Planckというキーボードのクローンで、4x12のOrtholinear(オーソリニア、格子配列)なキーの並びが特徴。

オリジナルのPlanckはケースにアルミニウムを採用していることもありベアボーン(キースイッチ、キーキャップなし)で129ドルと高いが、こちらは似たようなものが48.9ドルで手に入る。プラスチックだけど。

きっかけ

GUILTY GEAR -STRIVE-」という格ゲーをプレイするためにPCMK TKLというホットスワップ(キースイッチをはんだ付けなしで付け替えられる)のゲーミングキーボードを使っていたが、左手をWASDに構えたときに親指のあたりに来るキーが欲しいということでこのキーボードに至った。WASDのWがSの真上にあったり、テンキーレスに比べてコンパクトで持ち運びやすいのもメリットだ。

ただ、当初はゲームだけに使うつもりで、40%キーボードを日々のブラウジングやテキストエディットに使うのは無理があると思っていた。

買ったもの

CSTC40はPCB、プレート、ケース、スタビライザーなどが組み立て済みではんだ付けも不要なため、キースイッチとキーキャップをはめるだけで完成する。スイッチはPCMK TKLに付いていたKailh Speed Silverを使うことにして、キーキャップはXDAプロファイルの1Uがたくさん入ったものを買った。

また、上のキーキャップセットに含まれる2Uのキーキャップはスペースバー向けのコンベックス(凸形状)ではなかったので、あとからスペースバーのセットも買った。

AliExpressのほうが安かったのでそちらで2セット買った。

キットはクーポンを使い送料込み43.9ドルで買えたので、合わせて12,000円くらいだろうか。安いもんだ、ガシャの40連分くらい⋯。

⋯だってよ⋯!!!ジャングズ⋯!!!
為替が!!!

組み立て

9月10日に注文して19日に届いた。

組み立てはキースイッチとキーキャップをはめるだけだが、スイッチをはめていくプレートがポリカーボネートの柔らかいものなので「バキッ」といきそうで怖かった。キズも付きやすいし、多少コストを上げてでもアルミのプレートにしてほしいところ。

フラットなXDAプロファイルのキーキャップ

USBケーブルでPCに接続し、QMK Toolboxというソフトでファームウェアを焼く。QMK Toolboxのダイアログに流されてよくわからないファームウェアを焼いてしまい焦ったが、ダウンロードしたhexファイルを開いてAuto-Flashを押したり本体のリセットボタンを押したりとガチャガチャしていたらなんとかなった。よかった。

よくわからないファームウェアを焼いてしまい焦るぼく

キーマップを考える

CSTC40のデフォルトのキーマップがこちら。

F11とF12、どこに行った?

さすがにこれでは使いづらいので新しいキーマップを考える。Planckのキーマップをもとにカスタマイズしていった現在のキーマップがこちら。

キーマップを自由に変えられる幸せ。

ポイントは以下。

  • 格ゲーなどでキーアサインできるよう、スペースの左のキーは右Shiftに。

  • 「;」(セミコロン)に代えて和文の入力でよく使う「-」(ハイフン)をLの右に。

  • スペースの右のLang 2/Lang 1で英数/かなを切り替える。もともとJISキーボードを使っていて、変換キーで英数、カタカナひらがなキーでかなに切り替えていたので同じようにした。

  • Lang 2をホールドすると数字やファンクションキーのあるLayer 1に移行する。たとえば「!」を打つときはLang 1をタップしてかな入力に切り替え、Lang 2と右ShiftをホールドしながらQを押す。親指を活用せよ。

  • Lang 1またはDeleteをホールドするとメディアコントロールやWASDカーソルキーのあるLayer 2に移行する。それぞれ片手で使いやすいようにマッピングした。

  • CapsLock?知らない子ですね⋯⋯。

使ってみてわかったのは、JISキーボードのEnterとBackSpaceの遠さ、そして47キーもあれば十分だということ。EnterとBackSpaceが近いおかげでホームポジションからの移動が明らかに少なくなった。

数字の入力にレイヤーの移行を要することが不安要素のひとつだったが、それも杞憂だった。数字行まで指を移動させる必要がなく、手元を見なくても数字が打てるため、むしろ楽になったかもしれない。

一方で、格子配列については慣れが必要だ。特にZの行はこれまでより0.5U左にズレたことで、Nを打とうとしてMを打ってしまうなどのタイプミスが増えた。とはいえ現在は克服してきている。要は慣れだ。

というわけでこのごろは格ゲー以外でもこのキーボードを使うようになり、PCMK TKLがいらない子になってしまった。(配列以外は)すばらしいキーボードなのだが。

おわりに

現在の姿。
スイッチはKailh Super Speed Copperのバネを軽くしたものに変えた。

かくして自作キーボード沼に片足を突っ込んだのだった。CSTC40はとても使いやすく気に入っているが、格子配列に慣れるとそこらのRow Staggeredなキーボードが使いづらくなるのではないかという不安がある。他人のパソコンやノートパソコンを使うときのことも考え、ZlantのようなQAZの各行が0.25Uずつズレたキーボードも使ってみたいところだ。沼は深い。


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