うさ

エッセイ。41歳。

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「テクテクと歩く」あらすじ

 10年間引きこもっていた男がある日近所を散歩する。特に目的があるわけではないがテクテクと歩く。歩く。自衛官募集のチラシを見つけたり、高収入のチラシを見つけたり、可愛い犬と少しと触れ合ったり、なんやかんや思いながら歩く話。

    • 「テクテクと歩く」本編

      いつか本気出す。 いつか本気出す。 いつか本気出す。 心の中でずっと思っている。 でもなかなか上手いこと体が動かない。 「寝る前は決意すんだけどなぁ・・・。」 朝、布団に横になりながらポツリと呟く。 今年で35だ。 いい加減働かなくちゃいけないし、『いつまでもあると思うな親と金』 どっかで聞いたことのあるような標語が頭をよぎる。 『ニート』 早い話がこれだ。 認めたくないが、俺は今これだ。 『三年寝太郎』 という物語があったが、俺は現在『十年寝太郎』状態。 な

      • 「恋」あらすじ

        ある日、一人の女性がバーに飲みに来た。とても美しい女性。 ただ、どこかで見た覚えがある、気がする。 それは確か中学生の時好きだった女の子・・・。 確認するべきか、しないべきか。 けれどバーテンである自分が、一人で飲みに来ている女性にむやみに話しかけるわけにはいかない。 そして別の日。 その女性は男性を連れて飲みに来た。チャラい男。 どんな関係なのか?彼氏か?旦那か? 思いを巡りながら二人の会話に耳を集中させる。

        • 「恋」本編

          たしか、森山・・・紗希、もりやまさき、だった気がする。 なにせ中学生の頃の思い出なのだ。かなり曖昧だ。 「すみません、ジントニック下さい。」 カウンター越しに座っている彼女が注文する。 「はい。」 空いたグラスを下げ、新しいグラスに氷を入れる。ジンを入れ、トニックでアップする。そして最後にカットライムをグラスのふちに添える。 「お待たせしました。」 コースターの上にのせる。これで二杯目。 森山、らしき女性は少し微笑んでグラスに手をかける。 似ている・・・。少

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