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もしも近所で火事があった時、あなたはどうしますか?

近所というか、斜め向かいのお隣さんです。
まさかこんな近くで大火事が…と驚き、
一旦火が見えなくなるくらいに落ち着いたので、
現場を見て、これは知ってて欲しいと思った事が山ほどあるので、
すぐにこれを書いています。

まず注意点として、場所や身元の特定は控えて下さいね。
火事対応のお話なので、個人のお話はしないで下さい。

21:10 なんか燃えてる匂いがする

窓からたき火のような匂いがしたので、
田舎だし、焼き畑でもしてるのかな?と思ったんだけど…
外に出てみると、濃い霧のようなすごい煙。
どこどこ!?と探しに行くと、なんとお隣でした。
ご主人が119通報しつつ、ブレーカー落としましたって言ってたので、
早い対応でよかったと思ったんです。その時は。
だって、まだ煙しか見てないから。

21:15 消防車到着と同時に

電話してたご主人に代わり、スマホのライトで消防車にこっちこっち!と合図してたら、1階と2階の間の外壁から出火。
…なんでそこから?と疑問に思いつつ、自分の家側に戻る。
お母さんが気を聞かせて、ガレージの電気を点けていた。

まずここで驚いたのが、
最初に来た消防車が現場を通り過ぎ、消火栓の方へ走りました。
まず水の確保
なんですね。
2台目が現場の前、そして写真にあるバンが入り、
3台目がこの写真のすぐ後方くらいにいました。
水の確保・ポンプの高圧化・放水と消防車ごとに役割分担があるようです。
パトカーもすぐ到着し、通行止めに。
初動で来た隊員だけでも20名近く。

到着時点で、ご近所の野次馬も現場付近にいたんだけど、
ホースを転がして伸ばしたいのに「ジャマ!ジャマ!」と
隊員が叫んでました。結果、転がすのに失敗して走ってました。
すぐに火元に放水してたけど、このタイムロスがどうなったか…

21:35 20分で2階全焼

最初はパチ、パチ、と音が聞こえるけど、火が見えなかったんです。
原因は特定できないけど、おそらく2日前ほどの雷で起こった停電。
からの漏電だと思います。
そう考えると、出火元は壁の中
消火器があっても、見えないから初期消火ができません。
消防車が来ても、水が当たらないから消えません。
2階の床下が燃えきるまで火が出てこなかったみたいです。

このタイミングで気になったのは、
電気業者とガス業者がいた事です。
消防の方が同時に呼んでいたと思うんですけど、
ガスの元栓を止めたり、
火が当たりそうな電線を止めたり
してたんでしょう。

23:24 2時間でほぼ全焼

2階が燃えたことによって屋根瓦が落ち、
屋内に侵入するのが危険な状態になりつつあったから、
1階を守ることも難しく、外から届く場所に放水できるのみ。
せめて窓が開いてたら早く消火できるのに…
ずっと見てたらそう思うけど、それはNG。
酸素が増えると燃えるスピードが速くなるので、
火事の時は窓が閉まってる方がいいようです。
地震の時は逆って習った気がする。ドアが変形して出られなくなるからね。
屋根や外壁に放水を続けるように、指揮を取ってる人もいたけど、
柱を守って、家の崩壊を防ぐ為の順序だそうです。
屋根を支える梁なんかも焼けて炭になってるけど、
かろうじて落ちずに留まってる。
水圧で折らないように圧力も調整もしてる様子でした。

0:20 3時間で鎮火…?

まだ消火が終わった様子ではなさそうでした。
どうしても放水が届かない場所がくすぶってたし、
出火元とは真逆の、燃えにくそうなお風呂場から煙が。
外からトタンの壁を剥がして、内壁に放水してましたね。
完全に消火したと確認できるまで、消防隊の人はいてくれるみたいです。

近隣の消防団や自治会も動いていた

ずっと同じ場所で見てたから時間軸は分かりませんが、
出火から30分くらいでサイレンが鳴り、
近隣の消防団が集まってきていました。
その頃、ホースの水圧が弱くなっていたので、
高圧ポンプや延長ホースなどを持ち寄って助けていた感じでした。
自治会も、工事用照明やイスを持ってきました。
近くにいた人のウワサですが、
水が足りなくて川から引っ張ってきたんじゃないか?と。
そうなるとホースを踏まれないように通行止めもしてただろううから、
到着に時間かかってた理由も分かる気がします。

こんな緊急時だからといって

ガレージは1台分空いてるから、
現場事務所的な感じに使っててもらったんだけど、
僕の車にもたれかかる人がいたんですよ。
ご家族の人なら…とガマンしてたけど、
2人、3人…と増えてきたからさすがに注意しました。。
サイドミラーはひじ置きじゃないです。。。

こんな緊急時だからこそ

昼間暑かったけど、夜は寒い。
隊員の人にはジュースの差し入れがあったけど、
ずっと外で座ってたご主人は寒いはず。
温かいお茶を水筒に入れて渡してきました。
お母さんも上着を差し入れたそうです。

そんなご主人に隊員が、
これからどうされますか?と聞いた時、
とりあえずサイフ探しに…と言ってすぐ止められてました。
屋根の形があちこち曲がってたので、もちろん超危険。
それだけではなく、熱いので!と止められていました。
一般人には分からない危険もあるようです。

そして、僕にとって盲点だったのは、
消火活動中は水道を使ってはいけないとのこと。
お母さんがお風呂を沸かそうとしたんだけど、
水圧が持っていかれてる為、水がチョロチョロしか出なかったそうです。
もし家のホースが届いたとしても、
消火を手伝うマネはしない方が良さそうです。
役に立たないどころか、水圧奪ってジャマしちゃうらしい。

そして現在2:50。

5時間半ほど過ぎようとしていますが、
まだ消防車のエンジン音は聞こえてます。
警察の方も、泥棒が入らないようにずっと見ててくれるそうです。
頼もしくて、感謝。
ん?オイラ仕事行くのに車出せるのか?

さいごに

この出火の原因が「屋根裏の漏電」だったら、
防ぐのはまず不可能です。
近所のおっちゃんが電気業者に点検してくれって頼む!
って言ってたけど、壁の中は破壊しないと見えないんです。
ついでに言うと、配線図知ってるのは大工さんなので…
家の建て替えになっちゃいますね。

ん?ようやく何台か車に動きが。

一人で家にいたご主人も予想してない場所の出火だったようで、
不運な事故なのは間違いなさそうですが、
普段から気を付けられることは注意したいですね。
雷からの停電があった際は、
全ての電気がパチッと変な音もせずに使えるかどうか。
確認する習慣があると良いかも知れません。
あらゆる電気機器がそうなので、
僕も楽器の自作ケーブルを作る時なんかは、
なるべく太めの線を選んで、断線しにくいようにこだわってたりします。

そして、助け合える時は助け合いましょう。

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