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さとのば大学は、自分のかけらを拾い集める旅。

さとのば大学とは、「地域を巡りながら仲間と学び合う大学」。

https://satonova.org/ 

どこかで落としてしまった「自分」

さとのば大学を受講しようと思った理由は、自分らしく地域に関われる・貢献できる「何か」を見つけたかったから。

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これまで自分のやってみたいという気持ちに従って、震災ボランティア、課題解決プログラム、地域インターンシップといった、地域に関わることに取り組んできた。

「で、結局地域で何をしたいの?」


この問いが、自分の中に最後まで残りつづけた。わからなかった。
誰かのためにならなきゃ、誰かのためになることをやらなきゃ。

大学三年生。自分の進路を考えているタイミングで、知らないうちにどこかで「自分」を置いてきてしまっていた。
社会に目を向けて大きく考えすぎるがあまりに、「私がどうしたいか」が抜け落ちていたことに気づいた。

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私が心からワクワクすることはなんだろう?何が好きなんだろう?本来の自分ってどんな自分?
就活をいったん全部ストップさせて、自分の気持ちに向き合おう。
本来の「自分」に立ち返る時間を取ろう。

「1人」に対する恐怖と疑問

1人なら出来ないことも、誰かがいればやってみようと思える。

小さい時からずっとずっと、この考えが私の中にある。
この思考の正体は全然ポジティブなものなんかじゃなくて、不安や自信のなさ、失敗に対する恐れからくるネガティブなもの。

私が「仲間」を欲している理由って偽善なんじゃないのかな。
そんなことさえ思う時もあった。

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そんな私だけど、「仲間と学び合う」というさとのば大学のコンセプトに惹かれた自分が確かにいた。

仲間と共に一歩を踏み出したい。
本来の「自分」に立ち返り、仲間と共に一歩を踏み出す。

そんな決意を胸に、2020年8月12日、福島県南相馬市で私のさとのば生活はスタートした。

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少しずつ、見えてきた自分のかけら


オンラインでの講義や南相馬での活動、仲間との対話を通して、在りたい自分の輪郭が少しずつはっきりしていった。

①まずは、小さくはじめたい!

「自分のやってみたいこと(=マイプロジェクト)を形にする」

これが、さとのば大学の学びの特徴である。

最初の頃は、マイプロジェクトを「何かすごいことをやるもの」「わかりやすい成果を残すもの」と捉えていた。
ただでさえ、失敗するのを怖がっている自分がプロジェクトを実践できるのだろうか。
時がたつにつれて、不安が募るばかりだった。

そんな時、プロジェクトにはいくつかの段階があるというのを講義で学んだ。

自分1人で完結するもの、仲間を巻き込むもの、お金をもらうものなど、レベル1からレベル10までプロジェクトには様々な達成度があるのだと知った。

初めから完璧なものにする必要はなくて、まずは今やってみたいことを小さくやってみよう。そう思えるようになってから、実は自分にはやりたいこともやってみたいこともたくさんあったことに気づけた。

「死ぬまでやりたい100のコト」を他のさとのば生と実施!

②「やりたい・やってみたい」気持ちを素直に伝えたい!

「自分の意見は受け入れられないんじゃないか。」
「受け入れられなかった時に傷つくのは嫌だから、言わないでおこう。」


周りを気にしてなかなか自分の気持ちを話すことが出来なかったり、話せていたとしても躊躇があったりしたように感じる。

南相馬で生活と学びを共にした4人の仲間が、そんな私を救ってくれた。
それは、5人でイベントの企画を任された時のブレストの時間。

仲間「どんなことをやったら面白いかなあ?」

わたし「あ、あのさ。地域の人がやりたいことや夢を語れる・描けるマップを作ってみるの、どうだろう…?」

仲間「おお、いいね!楽しそう!やってみようよ!」

「心理的安全」を心の底から感じれた会話だった。
自分を抑えていたブレーキが少しずつ緩んでいくような感覚。

早朝の竹切り。流しそうめんに使う竹も自分たちで切る。笑


ブレーキが弱まったことで、アイデアややってみたいことが自分の中からどんどん湧き出てくるようになっていった。

挑戦や一歩を踏み出すためには、まずは自分のアイデアを表現し仲間に伝えること、それを受け入れてもらえた・承認されたと感じること、この二つが自分にとって大切なプロセスなのだと気付いた。

藍染体験。この跳躍力。すごい。

このゆるい感じがまたよい。

③仲間がほしい!

まず小さいことをやってみよう。

そう思えたはずだったのに、小さな一歩ですら私にとっては、とてつもなく勇気のある一歩だった。どうしても1人で行うのが怖かった。

1人でできない。そんな自分を認めたくなくて、もがいた。他のみんながマイプロジェクトを進める姿に余計焦りが募っていった。

この恐怖や不安に立ち向かうために、頼れる仲間がほしかった。
一緒にプロジェクトを進める、ともに悩み、励まし合う仲間がほしかったのだ。

マイプロジェクトの一つ「突撃!隣の晩ご飯」


立ち止まったことで、自分が求めているものと正直に向き合うことができた。

さとのば期間ずっと一緒に走ってきた南相馬のメンバーたち。

さとのば生の一人が私のマイプロジェクトに協力してくれることになった。勇気のある一歩をともに歩き出してくれたのだ。のちに「ふたりマイプロ」と呼ばれるプロジェクトが誕生した瞬間でもあった。

④夢や想いに触れて自分が感じた良さを、誰かに届けたい!


ふたりマイプロとして始めたのは、「数珠つなぎプロジェクト」だ。

数珠つなぎプロジェクトとは

南相馬にまつわる人達に「10の質問」という形でインタビューを行い、最後にその方が思うすごい人・尊敬する仲間を紹介してもらい、リレー形式でつないでいくプロジェクト


人の話を聞くことが好き、地域の人ともっと繋がりたい。
こんなシンプルな理由からはじめたマイプロジェクトでも、心から楽しいと感じている自分を見つけることが出来た。

数珠つなぎプロジェクト

一口にまちづくりに関わっているといっても、その人が歩んできた人生・大切にしたい価値観、現在の活動に取り組んでいる背景は全く違う。

当たり前だけれども、誰一人として同じ人はいない。だからこそ、違うからこそその人にしかないストーリーやその人にしか語れない言葉、輝きがあると改めて感じた。

夢だったり、想いだったり、その人の中から出てくる言葉は、こんなにも人を惹きつけるのだ。紛れもなく自分自身も、言葉・想いに魅せられた一人であるだろう。

インタビューを通して知った想いを、自分だけでなくもっと多くの人に知ってほしい。

誰かの言葉が誰かを救う言葉になる。

言葉の力を信じ、言葉によって救われた「自分」が伝えることで、誰かに何かしらの価値を届けられるのかもしれない。

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「自分を満たす」ということ 

なぜ私はさとのば期間を通して、自分のかけらを拾い集めていけたのか。
それは、本来の自分(beの自分)に帰ってこれる場所があったからだ

オンライン講義の様子。なますてー?!


さとのば大学では、地域での活動(実践)に加えて、オンラインでの講義が週3日開講されている。
講義は、正解・定義・決められた枠にあてはまることではなく、自分自身がどう在りたいか「内なる自分」に焦点が当たる


私は、内の自分と外の自分とに乖離があるタイプだと思う。

周りを気にする時間が多ければ多いほど、内の自分が置き去りになってしまい、自分の声が聞こえなくなっていくのだ。

ずっとひとりぼっちにさせていた内の自分に向き合うことはそう容易くはなった。
話を聞いて感じたことをシェアし合うグループワークでさえも、どこか正解にあてはまろうとしている自分がいた。

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それでも講義を通して内なる自分との対話を進め、少しずつ耳を傾けられるようになっていった。ただただ、内なる自分の自分の声に耳を傾け、小さなニーズを叶えていく。

大きいことをやるのではなく自分のニーズを満たすこと、何かをしなくても誰かに認められなくても自分を満たしていける方法を見つけられたのだった。

なぜポーズが「すしざんまい」なのかは、永遠にわからない。笑

あなたの「かけら」を

○○ってこんな人だよね。

誰かから投げかけてもらう言葉。
そこにもあなたらしさが表れている。

しかし、言葉は伝えてもらう人や場面によって意味・カタチを変えるため、それに従って生きることを少し頼りなく感じてしまう時もあるだろう。

「わたしってこんな人だ!」と心から自分らしさを感じられるようになったら、あなたにどんな変化が起こるのだろうか?


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自分に少し自信が持てるようになるかもしれない。
自分を表現できるようになるかもしれない。
自分が心からワクワクすることが見つかるかもしれない。

あなたらしさを、あなたの「かけら」を拾い集めに、さとのば大学で一歩を踏み出してみませんか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!