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ガーヤトリー・マントラ

シヴァナンダヨガの先生方や生徒さんからよくご質問を頂く、ガヤトリー・マントラについて解説します。マントラを学んでいくと、最後には必ずガヤトリー・マントラにたどり着きます。ガヤトリー・マントラの『ガヤトリー』は、『ガーヤトリー・マントラ』や『ガーヤットリー・マントラ』など記載される場合があります。正しい発音は、「ガーヤットリー」ですが、一般的には、『ガヤトリー』や『ガヤトリ』と記載されているようです。

私は1994年10月に南インド・プッタパルティのサイババのアーシュラムで、最初に勉強したのが、ガーヤトリー・マントラでした。アーシュラム内で、あるヨガの先生が、教えてくれた言葉にひきつけられました。

『ガヤトリー・マントラは、物凄いパワフルなマントラで、完璧に唱えるとピカッと光るんだよ!ある科学者が、実験したら、本当に光ったんだよ!』という言葉。

ガヤトリー・マントラは唱える人の知性を研ぎ澄まし、あらゆる障害や悪いカルマ(行動)の報いを除去すると言われています。敬愛するスワミのお話によると、ガヤトリー・マントラを授けられるということは、第2の生まれ変わりを意味するのだそうです。


Om
オーム
Bhur  Bhuva  Svaha
ブール ブワッ  スワハ
Tat Savitur   Varenyam
タッ(ト) サヴィトゥル ワレーニャム
Bhargo  Devasya   Dheemahi
バルゴー デーヴァッシャ ディーマヒー
Dhiyo   Yonah  Prachodayat
ディーヨー ヨーナッ プラチョーダヤー(ト)
Om  Shanti   Shanti   Shantih
オーム シャンティ シャンティ シャンティヒ

<直訳>
オーム
物質界・アストラル界・天界の3界に
充満している母なる神よ
その至高の存在を崇め、霊的光輝を瞑想します
どうか至高の神よ、私たちの霊的な知性を目覚めさせたまえ
身体と心と魂が平安でありますように。

<解説>

ガーヤトリーマントラは、膨大のヴェーダの深遠なエッセンスをたった5行で表現しています。本来無形である神は光によって表現され、その光が現象界すべて3界に充満し、その充満している光はあらゆる生物や事物や事象そのものであること。神は光であり愛であります。

その光の中にご自身の崇めている有形の神を瞑想して、すべてに充満する神を悟るための知性を授けてくださるように祈ります。

現象界に充満する神を悟るために、私たちはまず自分自身の探究から始めます。

そこにすべての疑問を解く鍵が隠されています。本来無形である神は光であり純粋であり愛であります。それは全ての人の中を動かしている原動力でもあります。


<ガーヤトリー・マントラと唱えている方々の体験>

「朝昼晩、必ず最低3回ずつ唱えることで、カルマ(悪因悪果)が解消される。」

「悪いことが起きても、唱えれば長くは続かない。」

「電車に乗る時、車を運転する時に唱えると、事故やトラブルを避けられる。」

「ただならぬことが起きた時、唱えるとトラブルが解消されていく。」

「食事前に唱えると、食物が浄められ、味がまろやかになる。」

「信号の多い交差点で車を運転している時に唱えると、なぜか信号が青に変わっていく。」

「濁っていた場の空気や悪い波動が浄化される。」

「完璧に唱えると、光が「バッ!」と顕れる。」

「痛みがある時に唱えると痛みを感じなくなる。」

「泣きやまない赤ん坊が泣きやむ。」

「肉食や飲酒や喫煙など、悪い習慣から離れられる。」

「子どもたちが唱えることにより、道徳的人格的向上をうながす。」

「氷点下の中で唱えても寒さを感じない。」

「日の出に唱えると、太陽がより満ち満ちて昇ってくる。」

「唱えながら祈ると手足がビリビリとエネルギーが走る。」

「シャワー時に唱えると、心身ともに浄められる。」

「車を運転中、崖から落ちそうになったとき、なぜか落ちずに済んだ。」

「必要なもの、そうでなないものがはっきりしてくる。」

「悪い行い、悪い人との交わりを、避けられる」

「信仰心を持って唱えると、物事が想い通り動いていく力が得られる。」

これらはガーヤトリーマントラを唱えている方々が体験した効果の一部です。マントラは心を込めて唱えると、言葉ではなくなり、波動となります。インド古来のサンスクリット語でマントラを唱えることにより、マントラの音響はマントラの意味と同じに動いていくことは真実です。

食物はもちろん、空気も浄め、何よりも自分自身を浄めてくれる計り知れないパワーがあるガーヤトリー・マントラ。そしてガーヤトリーを唱える者をあらゆる災難から守ってくれるマントラ。

ガーヤトリー・マントラに出会えたことは、それじたい意味があるということです。人生においての苦難や障害に冷静に対処し、ガーヤトリーの手綱をしっかり握りしめていなさいということを意味しています。そしてこのマントラはありがたいことに、老若男女や国籍や身分や宗教に一切関係なく、誰でも唱えることにより恩恵を受けることができます。

ガヤトリーは3つの女神の名前があります。ガーヤトリー(諸感覚の主)、サヴィトリー(プラーナつまり生命力の主)、サラッスワティー(言葉を司る神格主)。つまり、想いと言葉と行動を清浄し一致させなければならないことを意味しています。

ヴェーダの母であり、すべてのマントラの母であるガーヤトリー・マントラ。ほかのマントラを捨てても、ガーヤトリー・マントラは絶対捨ててはいけないと、サティヤ・サイババは口をすっぱくしておっしゃっています。ヴェーダーンタ哲学の教師である聖者シャンカラチャーリヤは、5歳の時にガーヤトリー・マントラを学びました。


◆敬愛するサティヤ サイババは、以下のようにガーヤトリー・マントラの真髄を話されています。

『ガーヤトリー・マントラは、人類最古の聖典ヴェーダ(リグ・ヴェーダ)におさめられている普遍的な祈りの言葉で、信条や地域、時代に関係なく、あらゆる男女が、熱意を持って、唱えることができる祈りであり、このマントラを唱え続けることにより、英知を身に付けることができます。ガーヤトリー・マントラは、すべてのものに内在する、すべてを超越した神に対して唱えられていて、無限の可能性がある強く響き渡る祈りの言葉で、はかりしれない力を持ちます。ガーヤトリー・マントラを信念を持って唱えるのならば、あらゆる病は癒され、あらゆる不幸は避けられ、あらゆる望みが叶えられます。ガーヤトリー・マントラを唱える人は、不用意に扱わず、想いと言葉と行動を常に清浄にし、調和させなさい。』

『ガーヤトリー・マントラを唱え続けるのならば、知性は鋭く研ぎ澄まされ、より熱心になり、あなたはあらゆることを達成したいという感覚である、成就完成の状態に達します。恩恵にあずかって、歓喜に満ちるということを、よく覚えておきなさい。ガーヤトリー・マントラを正確に唱えなければ、暗闇に覆われてしまうという逆効果がもたらされますが、愛を持って唱えるならば、神はそれを受け取ります。だからむやみに急いだりせず、一語一語はっきりと明確に発音すべきです。ガーヤトリー・マントラは死すべき運命から、唱える人を守り、保護し、救います。ガーヤトリー・マントラは現象世界すべてに行き渡っており、真理が歪曲されることなく反映されますようにと、一点の曇りもない知性を求める普遍的な祈りです。』


◆我らがスワミ・シヴァナンダのガーヤトリー・マントラに関する御言葉も紹介しておきます。

『すべてのマントラの中で究極のものであり、最も強力なものは、崇高で荘厳なガーヤトリー・マントラです。ガーヤトリー・マントラは真のヒンドゥー教徒の生命であり支えです。カーストや主義、地域、宗派に関係なく、その効験、力、栄光を信じる真理の探究者の支えなのです。真の価値を持つものとは、信仰心と清浄な心だけです。実にガーヤトリーは、堅固な霊的鎧であり、まぎれもない真の砦です。このマントラを信じる者を守り、信じる者を神へと変革し、至高の霊的輝きにあふれるまばゆい光で祝福します。たとえ異なる宗教やカーストにあったとしても、本当に真剣で熱心で、信仰心が篤ければ、あなたもまた、ガーヤトリー・サーダナ(ガーヤトリーの霊性修行)をすることができます。あなたの人生は真に祝福されるでしょう。』

『毎日規則的にガーヤトリー・マントラを何マラ(1マラは108回)か唱えることにより、現世か来世で、あなたにとって幸福で慈しみ深いあらゆることが与えられることでしょう。最低でも1マラのガーヤトリー・ジャパを毎日休むことなく、行わなければなりません。これによりあなたは、あらゆる危険から守られ、あらゆる障害に打ち勝つ無限の力を与えられ、栄光・力・平安・至福の頂上へと導かれます。ガーヤトリー・マントラは正統なバラモン階級のためにあるという考えを抱くのは間違っています。すべての人々がこのマントラを用いることができます。というのも、このマントラは全能なる神にあてた、啓蒙の光を求める最も熱心な祈りに他ならないからです。まさしく人類を導くただ1つの超越した光です。』

『光輝あふれるガーヤトリー・マントラの驚くべき効験を自分のものとしなさい。このマントラの内に、自分がどんなに貴重な遺産をもっているのかということを、はっきりと理解しなさい。いにしえのリシ(聖仙)たちが残した神聖なシャクティ(力・エネルギー)をおろそかにしてはなりません。ガーヤトリー・マントラはヴェーダの母であり、すべての罪の破壊者です。この世でガーヤトリー・マントラよりも清浄なものはありません。ガーヤトリー・マントラのジャパはいくつものヨーガの行法を行ったり、すべのヴェーダを吟唱するのと同じ効果をもたらします。このたった1つのマントラを心から清浄な意識で繰り返すならば、解脱、言い換えれば生と死の輪廻からの解放という至高の善がもたらされます。』

<音源サイト>



愛と優しさをいっぱいありがとうございます!