見出し画像

地域の足

【療養日記2024 7月2日(火)☀️☁️】

 昨日から我が家の近くを走るバスに連接バスが導入された。二両繋がっているあれだ。横浜駅から山下埠頭までの間を走るベイサイドブルーがそうだが、横浜市で導入されているのはまだ少ないと思う。お隣の藤沢市では慶應大学湘南キャンパスに行くバスに使われていたと思う。

 そんなバスが戸塚バスセンター〜ドリームハイツの間に導入される。それも一度に6両。

 これだけ聞けばなんてすごいんだと驚くところなのだがそう両手を上げて喜べるものではない。

 まずこの地域は本当の「横浜市の陸の孤島」だ。と言うのも最寄りの駅から4キロ以上離れる地域は横浜市内では戸塚区原宿三丁目だけだ。ここ以外の横浜市内の地域はすべて最寄りの駅が半径4キロ以内の距離に必ずある。

 更にこの地域のかつて横浜ドリームランドがあった地域は交通難民が数多く住んでいる。どこへ行くにも公共交通機関は最初にバスに乗らなければいけない。JR戸塚駅からこの地域に向かうバスは運行本数が確かに多いが、始発からバスに乗らなければ座ることはまずできない。それどころか夕方から夜にかけては運が悪いと途中のバス停からバスには乗れないこともある。

 そんなわけでこの路線は神奈中にとってはドル箱路線だが逆を言えば増便をしてもしても間に合わない底なし路線でもある。

 この問題を解決すべく検討が始まったのが連接バスだ。ところが折からの運転手不足が深刻化して減便が前提で導入が始まった。つまりは二両分の運搬力を持つバスを走らせてその分減便させようと言うことだ。それによってドライバーを減らしても運搬量は減らないと言うことになる。


 しかしながらこのバスだって普通の大型二種免許を持っているだけでは動かせず、牽引二種免許も必要なので更にドライバー確保は難しくなると思う。そんな手間を考えるとやはり最大の目的は減便としか思えない。

昨日から営業が始まったら連接バス

 そんなわけで実際のところはあまり歓迎されないバスが急行バスとして営業を始めた。急行バスはかつてこの路線に存在したが不評な上に効果もなくてあっという間に消えてしまった。

 今回からこのバスが急行として導入されたのはおそらく途中にどうしても連接バスが止められないバス停が存在するからではないかと思う。例えばバスを止めたら後ろの部分は横断歩道を踏んでしまうのにバス停の移動が儘ならないなどと言った可能性は考えられる。我が家の最寄りのバス停も事前に工事をして信号の場所がずらされた。

 連接バスを導入するのにはそれ相当の準備も必要。ましてや路線バスのように地域に根差したサービスともなると裏道に入ったり狭い駅前道路を通るのは当たり前だが、連接バスは大き過ぎて通るのもやっとで止められないなんてこともあるのかも知れない。

 更に早速このバスに乗った妻の感想は、

🧟‍♀️後ろには乗るな

 のひと言だった。また運賃の支払い方法も変更となりそれで混乱する人もいてダイヤは狂いまくりだったという。そもそも後部扉から先乗り、前扉から後払いだったものが上りは申告して先払い、下りは中扉から乗り込むという上下で支払い方法が違う上に、従来のバスには変更がないと来ているので混乱もする。

 通勤難民救済に導入された新しいバスが定着するにはまだまだ時間がかかりそうだ■

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?