スマホ遍路日記（２５１：八十八番大窪寺〜１番霊山寺　④）

【２０２３年１２月３０日（土曜日）　Day 267】

　今日はたいして歩けてない。場所はカバー写真の左から四本目のピンの場所。このアプリは現在地と札所が同じピンで記されてしまう。ただ現在地はルートの青線の上に置かれるのに対し、札所は青線の上には置かれない。こんな微妙な差でしか見分けがつかない。

　場所は阿南市の土成どなり町。平成の大合併前は土成町はひとつの町だった。平成の大合併で付近の阿波町、吉野町、市場町と対等合併をして阿波市ができあがる。昨日いたのが市場町だ。

　最寄りの札所は九番法輪寺。すぐ近くにある。そして土成町だけで法輪寺と八番熊谷寺の二つの札所がある。

　普段なら順番通りに札所を打つものだが御礼参りの時だけは十番切幡寺から一番霊山寺までは逆を辿る。しかし寺を打つ必要はない。

　札所八十八番大窪寺を打って結願をし、御礼参りで撫養むや街道に戻ってくると最初の頃の記憶が蘇る。特にその地方特有の畑やお店の看板など、いつしか見なくなってしまったものとの再会がなんとも言えぬ喜びを呼んでくる。結願して懐と視野が広がり、新たなことに気づくのだと思う■